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家族ゲームは複雑

『私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター』(2022年/フランス/カラー/シネスコ/1h50)監督:アルノー・デプレシャン 出演:マリオン・コティヤール、メルヴィル・プポー、ゴルシフテ・ファラハニ、パトリック・ティムシット

憎悪とは愛情の裏返し? いがみあう姉と弟の物語
舞台女優として華やかな脚光を浴びてきた姉と、売れない詩人の弟。ふたりは20年以上にわたって互いを憎みあってきた。しかし、両親が交通事故に会い入院したことで、ふたりは久々に顔を合わせることに…。肉親ならではの、年月に裏打ちされた熱く濃い関係を描く。

マリオン・コティヤール目当てで鑑賞。家庭内ドラマは複雑だと思うが姉弟が仲が悪くなった原因もわかりにくいし、解決も煙に巻かれたような感じがした。たいていこういう複雑な過程は親に原因があると思うのだが、そこもいまいちわかりにくいのだった。母親が弟を嫌っていたのにロケット・ペンダントには孫の写真もあったりして、その辺がなにかあったような感じがするのだが。

両親の仲も異常に愛情があったり、小さいときはそうでもなく、仕事オンリーの父であったようなのだが。弟もゲイだし、バラエティに富んだ家族だということがわかる。父親が子供にプレッシャーを掛け続け、姉は若い時から自分の道を進んで行ったような。マリオン・コティヤールが魅力的だからそれなりの映画になっているのだが、ジーナ・ローランズの感じにもなりそうだったのに、そこまでは行かなかった。


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