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一箱古本市に出店したこともあった

日が経ってしまいましたが、4月29日、仙台定禅寺通りにて一箱古本屋をやってまいりました。(※10年前の記録です。)

街歩きには最高の天気、ミミクリ堂は電力ホールの正面付近に開店。10時のスタートと同時に早速3〜4名の方が覗いてくださり、東京人のバックナンバーを皮切りに筒井康隆「ロートレック荘事件」、ブローティガン「アメリカの鱒釣り」などが売れていきました。

が、お昼前にぱったり客足が途絶え、高くなった太陽が頭頂をジリジリと攻めてきます。両脇の車道ではパチンコ屋やみどりの日ならではの日の丸の街宣車などで賑々しく、ミミクリ堂の静けさと好対照。考えた店主、面白いのに売れない!という商品にPOPをつけてみました。しばらくして、"仙台が舞台!" の井上ひさし「青葉繁れる」が、"春は汽車に乗って… ♫"の「横光利一 集」がめでたく売れ、POP効果を実感。閉店の3時までにはまあまあな冊数が売れましたが、最終的にはブックカバーの売れ行きに助けられたというところでしょうか。

毎回、一箱古本屋をするときの楽しみは、通りがかりのお客さんと本の話をすることなのですが、今回は小説が少なめだったせいか、あまりお話しすることなく、サクサクっと終了した感じです。次回(があれば!)は小説をより充実させた品揃えでいきたいと思います。
2012.5.7

※10年後の私からのコメント
ミミクリ堂は、もともとは一箱古本市出店のために決めた屋号だったのだ。
R.カイヨワ『遊びと人間』にある遊びの分類、ミミクリー(模倣)から、ママゴトのようなお店という意味で付けた。いまでは、ままごとどころか跡形もない。「らっしゃいっせー」と客引きをする娘も大きな戦力だったが、もう見に来てもらうことすら難しいだろう(苦笑)。 


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