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叶わず。 だけど。 -後編-
これまでのあらすじ。今日は本当に嬉しいです、がんばりますという話です。
①LINE卒業したよ。美大に行きたいな。ってエモいお話
(退職エントリ系にしてはよく読まれた)
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②武蔵野美術大学のCI学科、補欠2番のままでした。4月からは学科ちょっと勉強して合格するつもりだけど、教員の仕事もあるし本も書くよ、旅もしたいな、週3日くらい休みたいな。ってお気楽アンポンタンなお話。
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③正直、自分の心の声に蓋していました。勇気をくれてありがとうございました。怖いけどがんばります、という蓋をオープンしたお話。
ということで後編です。
中編から2週間ほどの動きです。
ご報告です
4/13(木)に美術予備校である「すいどーばた美術学院」に入学しました。むちゃくちゃ嬉しいです。
美術予備校とは?
美術予備校とは美大受験を目指す予備校のことで、美大の実技試験に向けた指導をしています。すいどーばた美術学院(通称「どばた」)は全国の美術予備校の中でも進学実績においてトップを争う学校で、東京藝大合格者は9年連続全国No.1という実績を誇っています。なんだかすごそう。
なぜ予備校に行くのか?
武蔵野美術大学は結局繰り上げ合格にならず、3/30(木)に受験が終了。そこから何人かの方にアドバイスや勇気をもらって(本当にありがとうございました)、内省してみました。
どばた面接前に自分用に整理したメモから抜粋します(一部アップデート)。
何を考えているか?
■心が動くもの、勇気が湧くようなものをつくりたい。そのための力をつけたい。ディレクションではなく自分でつくりたい。
■鳥山明や星新一に憧れ、子供の頃は漫画家、文筆家になりたかった。美術の成績は5が多かった。ただ、中学の時に諦めてしまった。美術系高校に進学する絵のうまい友人を見て、この道に進む人はこの時点で決められる人なのだと尻込みしてしまった。それからしばらくそのような思いには蓋をしてきた。
■ナムコの新人時代に同期のクリエイターたちの作品を見て、諦めずに学んできた人たちと、ゲームセンター運営職の自分とでは今さらどうにもならないほどの差があると認識し、さらに思いに蓋をした。
■そこからはビジネスの人間として一旦どっぷり浸かり、不器用なので45歳くらいまでは全エネルギーを仕事に注ぎながら、むちゃくちゃ努力して、悪戦苦闘して、どうにかして、その道(採用/人事)の第一人者(←自分では全然そう思っていないけど周囲が勝手にそう思っていることがある)っぽい感じになってきて食べていけるようにはなってきた。
■昨年、46歳になって残りの生きられる時間を意識した時に、自分が本当にしたかった生き方は何か、考えてみた。結果、マーケティングに頼らずに、心が動くものをつくりたいと思った。
■クリエイターになりたい、本を書きたい、予備校講師になりたいなど、過去の夢は近いかたちで実現してきた。でもそれらは求人広告の制作(プランニング、コピーライティング、ディレクション)であり、ビジネス書の執筆であり、大学の教員であり、思い描いたことに似てはいるものの、本当に実現したい姿そのものではなかった(それぞれに全力投球はしてきたが)。
■武蔵野美術大学の卒業・修了制作優秀作品展に行って、物事の見方がすごいと思った。そのような目や、かたちにする力がほしいと思った。
受験への取り組みは?
■武蔵野美術大学 造形構想学部 クリエイティブイノベーション(CI)学科を受けてみた。本番は退職後の2023年度入試としていたが、2022年度に受けておくと本番の雰囲気など分かるのではないかと思い、特に対策せずに受けた。受験科目が英語・国語のみだったので、過去の学力(筑波大学合格)でそこそこは解けた。結果、補欠2番だった。しかし補欠1番までしか繰り上がらず、3月30日に不合格が確定となった。
■CI学科は手を動かせない今の自分が合格できる可能性が最も高いと思って受けていた。しかし、今となってみると自分の気持ち(=本当は手を動かしてつくりたい)に少し蓋をした上での選択であったと思っている。いま一度、自分の心の声に従い、手を動かせるようになるという前提で学科をさらに追加して考えてみたい。
どの学科を狙うのか?(現時点での考え)
■武蔵野美術大学の基礎デザイン学科、CI学科(もちろん受ける。入るなら手を動かせる状態で入りたい)、視覚伝達デザイン学科
■多摩美術大学の統合デザイン学科、グラフィックデザイン学科
学力はどれくらいか?
■英国社の3教科は28年前のセンター試験では8割は獲得(英語132、国語164、世界史97→300満点換算で245/300換算)。いくらかリハビリは必要ではあるのできっちり勉強しておき、最悪の場合「基礎デザイン学科」「CI学科」は共通テスト利用方式でも合格できるようにしておく。
体力はあるか?
■同年代としては抜群にある方だと自認している。持病なし。健康診断は問題なし。
■20代後半は毎月100時間以上の残業や徹夜も珍しくなかった。
■集中・没入しやすい性質。
■1日8000歩以上は歩くようにしている。東京マラソン6回完走(定期的な体力測定という位置づけで参加している)。パーソナルトレーニングで筋力をつけている。
■努力はできる。謎のパワーがある。いわゆるドMでストイックな性格だと思う。
周囲とうまくやっていけるか?
■仕事で若い人と接する機会が多かったので苦手意識はない。
■元オタクでいわゆる陰キャだったが、陽キャの人が多い会社に長くいたため適応して後天的に陽キャ的になった。そのため両方に対応が可能。
なぜ嬉しいのか?
3/31(金)に各校のサイトでいろいろ調べて、4/1(土)から予備校アタック開始。しかし47歳ともなると、美術予備校は入学すること自体が厳しいようで
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中央線沿線のA校:35歳まで(サイトに掲載)
気持ちは永遠のU35ですよ?若者にしっとり馴染みますよ?肌年齢も若いですよ?(29年前、千種校のハイクラス国公立文系クラスではお世話になりました、ありがとうございました)
中央線沿線のB校:40歳まで(電話口でNG)
「講師が年上に教えられるか不安」とのことでした。ここ数年、年上にレクチャーしたり、年上がメンバーにいたりするの当たり前だったので「え〜、僕ぜんぜん気にしませんよ、大丈夫です!僕もがんばるので講師の方もがんばりましょう」という気持ちが沸いてきました。
中央線沿線のC校:40歳まで(メールで塩対応)
「40代の合格は前例がない」とのことで、そりゃ40代で受験するアホな人がそもそも少ないから合格者も少ないだろうなと思いました。
上記以外にもほか数校、電話したり飛び込みしてお話したりしました。とりあえず中央線は許さない。沿線の地価が下がればいいと思います。
ゼロスタートであることは覚悟していました。ただ現実は、ゼロどころかマイナスからのスタート。これまでの武器が使えないばかりか、呪いがかかっていて街に入れてもらえないような状況でした。
世間はおっさんに厳しすぎないかと。就職氷河期世代なんだからもっと優しくしてほしいよと。強くてニューゲームのつもりが単なるハードモードだったと。
そんなことがあって「あれ?やるゲーム間違えた?」と思って過ごしていたら、どばたからは「面談しましょう」と機会をいただけました。4/4(火)にお話しをさせていただいた平島先生がエネルギッシュで素敵な方で、本当にここに入りたいなと思えました。あなたが神か。
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じつは、どばたの建物自体は前から認知していました。「デザイン系の専門学校かな?」くらいに何も知らなかった10年前の僕は、毎日のようにこの前の道を通って、自宅から早稲田のMBAに通っていました。こんなにいい学校だったんですね、ごめんなさい。
その後、4/11(火)にはもう1名の講師の方とお話しをさせていただく機会をいただけて、いろいろとお話しをするなかで「年齢そのものは問題ではない」という嬉しい言葉もいただきました。実に素晴らしい先生。こういう人を待っていました。
その場で「今後どういう流れになりますか?」とお伺いしたところ「体験として4/13(木)〜14(金)の授業に体験で参加してもらって、それでご判断いただければ大丈夫です」「僕もう決めているので、それ待たずに入学手続きします」ということで、決めました。
今後はどういう生活?
平日+土曜(まさかの週6)は10:30〜17:15で目白にあるアトリエに通い、とにかく手を動かすことになりそうです。週6で通学しながら一家の生計を支えるために働くので相当な苦学生と言えるでしょう。すでに決まっているお仕事などについてはなんとかやりくりをしていきたいと思います。リスケにご対応いただいた皆様、ありがとうございました。
これでやっとスタートラインに立てました。学力だけでラクラク合格しなくてむしろ良かったと思えるように、真剣勝負の1年にしたいと思います。人生2周目は浪人生からやり直すことになるとは思っていませんでしたが、そんなに急ぐ必要もないので、じっくりいきたいと思います。
ちなみに30人くらいいるクラスメート(?)は若者だらけでアウェイ感がすごかったけど、ここがホームと思えるようにしてきたいですね。 ※青田は今のところおとなしく様子を見ています。
今日は生徒同士でアドバイスしたりデッサンの本を貸し借りしていたりして、美しい光景だなと47歳感動していました。みんな合格できるといいね。一緒にがんばりましょう(と心の中で思っています、いつか言います)。
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