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"子育てを外注できる社会"のコストについて考える

台湾、マレーシア、アフリカなどに住む日本人のvoicyを聞いているとよく出てくる、子育て外注当たり前文化
ナニーさんいいなあ、羨ましいなあ‥
と思っていたのですが、その前提に必要なのは格差社会なんだと、本書を読んでやっと気づきの入口に立ったような気がしたので書いておきます。

本書で紹介されていた【労働とケア】3つの分類↓

【労働とケアの配分】

A 夫婦共働き型+ケアの公共化 
 :北欧モデル

B 夫婦共働き型+ケアの市場化
 :アングロサクソンモデル(シンガポール、香港)

C 男性稼ぎ主型+ケアの家族化
 :南欧モデル(日本、韓国)

p111

日本は、男性稼ぎ主型+ケアの家族化

合計出生率は
A>B>C
の順に高いそうですが、

それなら日本も、北欧モデルとか、子育てをお金で外注するアングロサクソンモデルになったらいいやん
ということで

日本を北欧モデルにしてみる。

・労働を16時に終える
・人口が多いので、コストは北欧より多くかかる
・地震も多いしインフラ整備にもお金がかかる
・全部賄うのに相当な増税が必要
・"天然資源"というチートスペックは日本にない
・地理的に遠くから資源を輸入するコスト
・ゆえに労働の生産性を超上げなきゃいけない

ざっくり考えただけで人口とか、
地理的な事情が違いすぎて、
北欧モデルはそのまま採用できなさそう。

***

じゃあアングロサクソンモデルみたいに、子育てをお金で外注することを考えてみると‥

市場から有償のケアサービスを買うには↓

自分が稼ぐおカネの方が市場で買う家事・介護サービスより高くなければなりません。
そのための条件が家事サービスを安い値段で提供してくれる低賃金労働者の存在です。
市場にあるチープレイバーとは、しばしば移民労働力や農村女性です。
そういう社会は、高い賃金を稼ぐ女性とそうじゃない女性との間の格差が大きい社会です。

p116

子育て外注文化にするには、格差を作るか、外国人労働者を受け入れる社会になる必要がある‥。

***

ここまで考えてみて、何か良い状態を生み出すには、その裏でコストを払える何かが必要なんだろうなと思いました。
そして国民性、地理、人口も違う国どうしで比較することもできなくて、その国独自の幸せの形を見つけるしかないんだろうなと。

ついロールモデルを探し出して比較して簡単な最適解を求めがちですが、今いる場所の構造をまずは理解する必要がありそうです。

***

最近、教養って一朝一夕で身につかないものなんだなとつくづく身にしみます‥🥲
ほんと、学校で何勉強してたんだろうなあ‥

ナゾのぼやきで終了。

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