ハイパントってなあに?

こんにちは。須山です。ラグビーワールドカップが盛り上がっているおかげでラグビー観戦初心者の方の間で色々な「あれってなに?」が生まれてることとお見受けします。嬉しいです。ツイッターで「#教えてラグビー 」という素敵なハッシュタグも存在しています。今日は、そんな「#教えてラグビー」 のなかで見つけた

「ハイパントキックや、コンテストキックや、ボックスキックの違いがわからない。」

という疑問にお答えしていきます。

・ボールを前に投げられないラグビーではキックが大事

ラグビーというスポーツではパスは自分の真横か後ろにしか投げられません。前に投げれば「スローフォワード」という反則になり、相手ボールのスクラムになってしまいます。しかし、トライを取れそうな場面でついつい前に投げてしまうのはよくあることです。そんなラグビーにおいて大きく前に進める(陣地をとる、地域を挽回するなどと言います)のが『キック』です。あの楕円型のボールを足で蹴る場合は、前方にボールを蹴っても反則にはならないのです。つまり、キックをうまく使えば大きく前に進み、試合を有利に運べることになります。優秀なキッカーの存在が試合を左右すると言っても過言ではないのです。

・キックをするときのルール

キックをするときにはいくつか注意点があります。

一つ目「ボールより後ろにいる人しかプレーできない」

二つ目「ボールより前にいてもボールより後ろにいたプレイヤーに追い越されるか、キックした後のボールを持ったプレイヤーが5m以上動けば、復帰できる」

急に難しいこと言いましてごめんなさい。(^_^;) 大事なのは一つ目ですね。このルールがあるので、「味方がゴール前で待ち伏せをして、後ろからキックをしてパスをする」と言ったプレーはできません。キックでパスをしたいときは、キックを蹴るプレイヤーより後ろでスタンバイして、ボールが蹴られるのと同時に「よーいドン!」で走って行かないといけません。なのでキックは、パスとして使うよりも「相手にボールを取られてもいいから前に進みたい」というイメージで使うシーンも多いのです。


・ハイパントキックってなあに

キックの種類の一つにハイパントというものがあります。楕円型のボールをたてにしてボールの横っぺりを蹴り上げ「たかーく上へとボールを蹴りあげる」キックです。このキックはボールが落ちる場所滞空時間が重要になります。たかーくたかーくボールが上がると、「よーいドン!」で走ってきた味方がボールに追いつけますし、敵も味方もどっちがボールを取れるかどうかわからない『五分五分』な感じに持ち込むことができます。上手なチームはボールを競りに行く選手に足が速くて大きい人を用意して、より確実にボールゲットを狙ってきます。この行為を「キックチェイス」といいます。

・コンテストキックってなあに

ラグビーの実況においてこの言葉をよく耳にします。「コンテスト」とは敵と味方が体をぶつけ合うといったような意味なので、「コンテストキック」は「味方がボールをよーいどん!で追うことによって、敵と体を張った取り合いになるキック」のことを言います。キックの種類というよりかは状況説明って感じですね。

・ボックスキックってなあに

ボックスキックはその名の通り「ボックス(箱)」をイメージしてください。更に言えば、バラエティ番組でスポーツ選手がやる「〇〇m離れた箱にボールを入れられるか!?」みたいなチャレンジあるじゃないですか? あれです。それくらい精密なコントロールが求められるキックのことですね。

具体的にいうと、ラックやラインアウトといった”接点”でFWが密集しているときにそのFWの後ろ(ラグビーでは”裏”と言います)にピンポイントで蹴り上げます。このときに重要なのが、相手が如何に次の攻撃をしにくくなるか、です。だいたい、密集している場所が左右のタッチライン(横のライン)どっちかに寄っているときにやります。グランドの真ん中に蹴りすぎると相手が好きに攻撃できちゃうので、タッチラインに平行に綺麗にタッチライン寄りに蹴るのが吉です。タイミングが合えば、ボールが一度グランドでワンバウンド以上してタッチラインを割ることによって、めちゃめちゃ陣地を取ることができます。※ラグビーでは場所によってはキックしたボールがグランドでバウンドせずに直接タッチラインを割ってしまうと、わざわざキックを蹴った場所まで戻されて敵ボールでプレー再開になってしまいます。

ちなみに…「ボックスキック」が「コンテストキック」になってそのまま味方がボールをゲットして敵のFWは戻ってきてないし大チャンスなんてこともあります。

最後の一文が理解できた方は、もう相当なラグビー通と言えるのではないでしょうか?

・結びに…

さて、分かりにくいキックの種類についてお答えしましたが如何だったでしょうか? ラグビーは経験者でも難しいときがあるので、あくまで「楽しむ」ためのお力添えになれれば幸いです^_^  

青臭いぞ須山は、色々な「#教えてラグビー」を募集しております。わからないルールや知りたいなぁと思うことがあればお気軽にお寄せください。ありがとうございます!

2019/10/1  青臭いぞ須山




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