ピンネタ:ガヤ


・【16分で適当に作ったネタ「ガヤ」】

 花が腹立つくらい綺麗で
 空は見下すように光って
 海に勝てない自分に涙する

「何だこの文章、ふざけているのか」
「全然面白くない」
「センスゼロ」
「それならば花じゃなくて陸では?」
「オマエの主観過ぎ」
「最後に自分って言うな、表現を楽するな」
「腹立つってなんだよ、腹が立つだろ、ちゃんとした日本語使え」
「やっぱり花が浮いているのでは?」
「空はそもそも光らない日もあるだろ、ちゃんとしろ」
「やる気出せや」
「まず海に勝とうとするな、絶対無理だろ」
「花が綺麗なことは認めているのかよ」
「空はそもそも見下しているよ、上空だから。ちゃんと考えろ」
「当たり障りのないことを言いすぎでは? もっと攻めてほしい」
「そうだよな、何かそれっぽことで終わってんだよな」
「ちゃんと文章としてほしいですよね」
「おっ、何か話合うね、というか今日のガヤ、何人くらいいるの?」
「それはどうでもいいのでは?」
「いや確かにちゃんと数えたい気持ちはある」
「ほら、この作者が呼んだガヤの人数によってさ、本気度分かるじゃん」
「作者の本気度はガヤの人数で決まることではないのでは?」
「でもちゃんとしたヤツだとさ、ガヤを大勢呼んで、文章の勉強するよな」
「じゃあまず俺一人、一人目は俺ね」
「言う流れになっているのでは?」
「ちゃんとなってるんだよ、僕で二人目」
「……俺は、もう言った、っと」
「じゃあ私が三人目ですね」
「……おい、他のヤツも声出せよー」
「えっと、俺は最初の一人目、です」
「こういう流れになった以上、言ったほうがいいのでは?」
「……もしかすると全員で三人? 少なっ」
「この作者、全然お金無いじゃん、ガヤ三人分で勉強しようとしてる!」
「そもそもその態度がダメでは?」
「そうだよなぁ、ちゃんと文章の勉強する気無いよな、ガヤ3は」
俺「じゃあもう俺、個人出すわ、識別番号というか一人称な」
私「私も出したほうがいいのでは? たった三人ですもんね」
僕「まあそっちのほうがよりちゃんとしたガヤが出せるもんな」
俺「何か、あれだな、この文章、何か、あれだよな、うん」
私「確かにアレでは?」
僕「そうだなぁ、ちゃんとしていないというか」
俺「……」
私「……」
僕「……」
俺「何か一人称出したら、調子出なくなったな」
私「私も何かにパワーを吸い取られているのでは? ってくらいに」
僕「ちゃんとすると逆にちゃんとできないというか」
俺「何か、もういっか、この作者、全然ガヤにお金掛けていないし」
私「もう帰ってもいいのでは?」
僕「じゃあさ、三人で喫茶店でもいこうよ、そこでオフのガヤしようぜ」
俺「お金をもらっていない、本当のガヤだな、いいね、そうしよう」
私「なかなか楽しそうなのでは?」
僕「よしっ、ちゃんとした喫茶店に移動」

俺・私・僕「「「すたこらさっさっ」」」
俺・私・僕「「「ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ」」」
俺・私・僕「「「いいね!」」」
俺・私・僕「「「みんなでガヤの会社を作ろう!」」」

俺「もっと高給取りで」
私「休みもいっぱいあるほうがいいのでは?」
僕「福利厚生ちゃんとして」

俺・私・僕「「「会社スタート!」」」

俺「……」
私「……」
僕「……」

俺「ダメだ、何もコネが無い状況じゃ……」
私「元々無謀だったのでは?」
僕「ちゃんとしたつもりだったが、全然だ……」

俺・私・僕「「「あぁ……」」」

俺「花が腹立つくらい綺麗で」
私「空は見下すように光って」
僕「海に勝てない自分に涙する」

「何だこの文章、ふざけているのか」
「全然面白くない」
「センスゼロ」
「それならば花じゃなくて陸では?」
「オマエの主観過ぎ」
「最後に自分って言うな、表現を楽するな」


・【愚かな人間は、歴史を繰り返す】