わすれてください

わすれてください

『おとなの絵本:わすれてください』
(表紙には、
 腹踊り選手権優勝と書かれたトロフィーが
 真っ二つに壊れている絵が描かれている)

 著者:ジャイアント墨子。本名、年齢不詳。
 顔が地黒でキュートなお歯黒、というキャッチコピーで名が売れる。
 料理本「トライアスロン・全て揚げ物」がミリオン達成。
 この本の中で、
 今度は変わったお肉を揚げてみたいと語っていたが、
 今は式を挙げたいと思っている。

『わすれてください』

これは、わたしの、いしょがわり。
どうか、わたしを、わすれてください。
(自動車に踏まれた跡があるぬれせんべい、の絵)

わすれようにも、わすれようにも、
それでも、おもいうかぶのならば、
そのままに、していてください。
(ホコリをかぶった”ようかん”と書かれた箱、の絵)

でも、
きほんてきには、わすれてください。
(糸で天井から吊るされたぬれせんべいを殴るボクサー、の絵)

わたしの、いしょがわり。
わたしに、もし、いさんが、そんざいするのならば、
おおきな、せきひを、つくってほしい。
(ドロボウヒゲの生えたお侍さんが抜刀している石像、の絵)

おおきな、せきひを、つくったうえで、
わすれてください。
(ドロボウヒゲの生えたお侍さんの石像の剣先に、
 本物のぬれせんべいが刺さっている、絵)

いきたあかしと、しんだあかしは、ちがいます。
(明石風タコヤキの隣に描かれた
 一般的なタコヤキに刀が刺さっている、絵)

しんだあかしは、ほしいけども、
いきたあかしは、いりません。
(明石風タコヤキの隣に描かれた
 一般的なタコヤキに刀が刺さっている、絵)

わすれてください。
わたしは、えいえんに、いきたくは、ありません。
(西部劇のような風景に、転がっているぬれせんべい、の絵)

でも、ながいきは、したいです。
へいきんじゅみょうを、ななねん、うわまわりたい。
(抜刀しているおじいちゃん・おばあちゃんの軍勢、の絵)

わすれてください。
こころのなかで、いきつづけているなんて、くつうです。
(”ようかん”と書かれた箱の中に、
 ぬれせんべいが直に入っている、絵)

わたしを、わすれたくうはくに、
たのしいことを、つめこんでください。
(カンガルーの袋の中にギッシリようかんが入っている、絵)

わたしは、しんだら、まず、
やせいの、カバを、みにいきます。
(カバの口の中に
 ギッシリカンガルーの赤ちゃんが入っている、絵)

そして、じぶんの、せきひに、こしをかけ。
(ドロボウヒゲの生えたお侍さんの石像の剣先に
 座っているお歯黒の女性、の絵)

だれも、よってこない。
わたしの、せきひには、だれも、よってこない。
(ドロボウヒゲの生えたお侍さんの石像の周りには、
 たくさんの蚊取り線香が置いてある、絵)

だれもいない、ところが、ここちいいので、
わたしは、ずっと、そこに、います。
(とあるダンスホール、の実写)

--あとがき--
永遠の生を望むことは一種の病気である。
人生に制限があるからこそ頑張る気力が沸き上がってくる。
死はとても怖い、出来るなら死にたくない、だからこそだ。
もし私が死んだら忘れて下さい。
私が死んだら、私の著作物もいずれ廃れていくでしょう。
でも、それでいいのです。
だって私は死んだのだから。
新しい人の、新しい作品に、気持ちを馳せて下さい。
……でも少し、ほんの少し、
忘れて欲しくないと思う私は、
まだ修行が足りないんだろうなと思う。
(ジャイアント墨子のお見合い写真、
 明らかに鼻をCG処理し、
 少し不快になるくらい高くなりすぎている)


詳しい紹介

ネット長文界の企画、
鬼バト第4期チャンピオン大会に投稿したネタです。
僕の記憶が正しければ、ネット長文に投稿した最後のネタです。
少なくても最期を意識したネタのはずです。
本来ならばチャンピオン大会の決勝なんですから、
勝ちに行かないといけないのですが、僕は勝ちを放棄し、
勝手に自分の死に場所にしてしまいました。
そのことは本当に申し訳御座いませんでした。
さて、
この”わすれてください”というのは、まんま僕の気持ちなわけですが、
ネット上に復帰して、エゴサーチをしてみて、自分の名前が出てくると、
少し嬉しく思っている自分がいて。
うごメモはほぼ全滅だったので、なおさら嬉しかったです。
うごメモも頑張ったんですけどね……。
1万5千人中、月間20位くらいまでいったのになぁ……。
まあ「fanaticsさんと相互フォローだったんだぞ!」みたいな
悲しいイキリは今日やめとくとして、ネット長文の話をしましょうか。
さあ!
ここから人としてどうなんだって話に入りますよ! 皆様!
多分、僕は辞める時に
『また復活します』『一旦休止です』
『戻ってくる場所を残しておくため、日記は消しません』
みたいなことを言っていたと思うのですが、あれは嘘です。
現に、結構早めに日記を消したはずです。
僕は全部まっさらにして二度と戻ってこない気でした。
多分、30歳の時に入院しなければ、今も戻っていないと思います。
勿論、コンテストへの応募もしていないと思います。
死に間際に思い出しただけですから。
まあ死んでいないし、あんまりまだ詳しくも書けないのですが、
とにかく「血液のガンです」と医者に診断されたことがキッカケで復帰し。
まあ復帰のくだりはどうでもいいんですよね、何回か話しているし。
問題は何で嘘までついて辞めたのか、という話ですよね。
ここがもう本当、僕のクソ人間のところなんですけども、
『完全に辞めます』って、ネット長文界で言うと、
ネット長文界って優しい人たちばかりなので、絶対
「辞めないで下さい!」と言う人が出てくるんです。
僕ごときでも多分誰か言ったと思います。
それが僕は嫌だったんです。
じゃあひっそり去れという話なんですけども、
セッサタクマさんという無限に続く企画をやっていたので、
ひっそり去ると迷惑が掛かるんですよね。迷惑を掛けることは嫌で。
あとセッサタクマさんは僕がいなくても続けてほしいというエゴもあって。
セッサタクマさんって個人的にすごく気に入っている企画なんで、
やってほしかったので、辞める時はちゃんと言わないといけなくて。
ちなみにセッサタクマさんを復帰してから再開しようとしたのですが、
やっぱり皆様忙しくてダメでしたね、忙しさには勝てませんから仕方ない。
本当は辞めますってこと皆様にDMしないとダメなんですけども、
まだ言っていないんですよね、想像を絶するルーズさだから。
ツイッター上では言いましたけども、
DMしないとダメなんですよね、管理人なら、本当は。
でも今日もこの想像を絶するルーズさを継続させようという所存です。
というわけで誰か一ヶ月に一回か、無理なら二ヶ月に一回で良いので、
長文ネタやら創作物の読み合いってしてくれませんか。
サイトはどこでもいいので、して下さるお方がいたら是非……って!
いいんだよ! セッサタクマさんの話は! それは別でやれ!
えっと、どこまで話しましたっけ?
あぁ、ちょっと読み返しますね、辞めないでと言われることが嫌って話ね。
そうそう、嫌なんですよ、そういうやり取りをすることがすごく嫌で。
だから『いつか戻ってきます』って言えば、
辞めないでとは言われないだろうな、と思って嘘つきました。
ちなみに辞めた理由ですが、複合的です。こういうモノって複合的です。
でも普通に嘘ついたの、申し訳無いな、って今、思ってます。
まあそのへんも全て”わすれてください”といったところで、
ここで一旦締めさせて頂きます。
……ちなみにセッサタクマさんって最後、どうなりました?
もし覚えているお方がいましたら、こっそり教えて下さい。
教えて下さったお方には記念にウザ絡みをします。
あと最初のほうもどうだったかよく覚えていないので、
最初のほうのセッサタクマさんを覚えている人がいたら、
それも教えて下さい。
教えて下さったお方には記念に意味無い趣味の話も聞きます。
今日のところはそんな感じです。
……基本的に何も覚えてねぇな、僕。