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中学生のお笑い修行 【VANILLA】


A どうもよろしくお願いします。


B 坂道コロンブスです。


A あ、違います。何も共通点ないですからね。蒼スタジオと言います。よろしくお願いします。




B あの、僕には、大学をそろそろ卒業する姉がいるんですよ。


A あーそうなんだ。


B それで、大学を卒業したらもう就活の時期って事で結構頑張ってるらしんですよ。


A あー、俺たちにとってはまだまだ先のことだけどね。やっぱり大変そう?


B まあ、それなりには大変そうですね。でも、結構入りやすい会社とは言ってましたよ。


A そうなんだ。


B やっぱり、姉ちゃんが就職できるようにたくさん応援したいからさ、ちょっと何かいい方法ないかな?


A すげーいい心がけじゃん。分かった。じゃあ考えよう。ちなみに、大丈夫だったらで良いんだけど、何て会社に行こうと思ってるの?


B VANILLA


A 応援するのやめておけ!!!


B え?


A いや、VANILLAってあれでしょ?うるさいトラックで職員募集してる高収入がウリの怪しい会社だろ?


B 逆にそれ以外何があるんだよw!さあ、皆さんも一緒に「ブイ・エー・エヌ・アイ・エルエルエー!VANILLA!」


A 歌い出すんじゃねぇよ!そんで何でそんなの応援できるの?VANILLAって、何やってるかもよく分からないし、多分いかがわしい団体だし。絶対応援しちゃ駄目だろ。


B いや、それでも俺は姉ちゃんを応援したいの!


A それならお前は倫理が欠けてるわ!それにお前の姉ちゃん結構頭良かったはずじゃん。それに人の笑顔を創り出せるように成りたいっていう素晴らしい目標もあるってお前言ってたじゃん。


B まあ、今までの学んできたことを全て活かせるような所で働きたいとは言ってたかな。


A 勉強全て無駄になったわ!!もっと人に誇れる仕事にしたらって言えよ!


B お前は本当に事の本質が分かってない。


A あ?


B この世にはな、、職業選択の自由が存在するんだよ!!!


A VANILLAでは選べなかった人がそこで働くんだよ!!!まじで応援しないほうが良いって。破滅の未来しか待ってないから。


B そんなこと言ったってしょうがないじゃないか。姉ちゃんの意思は鋼のように硬いんだよ?


A いや、だとしても不幸になってしまうかも知れないんだよ?


B そんなこと言ったってしょうがないじゃないか。


A 何でさっきからえなりかずき入ってくるんだよ!!!、、イライラするからやめろ。


B まあ、分かったよ。とりあえず姉ちゃんの考えは否定するわ。絶対に止めるようにする。


A おう。絶対に止めろ。


B まあ話はちょっと変わるんだけど、俺たちも将来の仕事考えたほうが良いよね。


A 俺たちお笑いで天下取るんじゃないのかよ。


B それはまた別のお話。


A 別にするんじゃねぇよ!


B あのさ、俺の姉ちゃんがお前を見出してさ、


A 嫌な予感しかしない。


B なんか、お前を「俺の風」にスカウトしたいんだって。


A 嫌だって!!!何で入らなきゃならねぇんだよ!!


B いや、それが良いこともあるんだよ。ほらあの広告で流れてる音楽あるじゃん。


A あー「俺の風!俺の風!」ってうるさいやつな。


B あの曲マジ神曲だからな?


A そんなことないだろ!?


B あのバンドサウンドは「ラルクアンシエル」を彷彿とさせる。


A そんなことないわ!!ラルクに謝ってこい!そもそも俺はお笑いで天下取りたいの!


B 俺はモテればそれでいいの。


A 解散してやろうかぁ!!!俺がどれだけ魂削って書いてるのかわかってるのか!!??


B あ、蝶々。


A 話聞けよ!!!


B 言っておくけどね、俺は姉ちゃんが乗るトラックの運転手になりたいの!


A その愛を他のことに活かせよ!そんなに姉ちゃんの事が好きならVANILLAへの就職止めろ!


B べ、べべ別に好きじゃねぇし?


A 思春期か!あ、思春期だったわ俺たち中3だから。


B 悪かった。俺が間違ってた。


A おぉ…分かってくれる?


B 姉ちゃんと一緒に働きたくて運転手になるって言っちゃったけど、間違ってた。


A だよな。それは違うよな。


B うん。だから俺は、もっと近く姉ちゃんを見守れるように、女装してVANILLAで働くわ。


A 全然分かってないじゃねぇか!!!いい加減にしろ。


両 どうもありがとうございました

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