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成人発達理論という垂直方向の変化を客観的に観測できるツールについての考察

成長しろ!みたいな他人からの叱咤激励が大嫌いです。成長は自分で実感するものであって、他人から強制されるものではないと考えるからです。

ところで、自分で自分の成長を実感できた時ってありますか?

成長には2種類あって、「水平方向の成長」と「垂直方向の成長」があります。「水平方向の成長」は、仕事に慣れてきて効率が上がったとか、新しい資格を取得して技能が上がったとか、そういう類のものです。「垂直方向の成長」とは、モノの見方が変わったとか、視座が変わったとか、人間的成長を表すものです。

ここで言う「水平方向の成長」においては、自分で自分の成長を実感できます。いわゆる、仕事ができるようになった。という状況なので分かりやすい。


だが、最も重要なものは「垂直方向の成長」であると言えます。垂直方向の成長が起こると、自分で自分の人生の舵取りをすること、自立しているという感覚があること、人生の著書 (self-authorship)になっているということ、自分という事業を統率すること。これらが実感できるようになり、他者に受け入れられるか、排除されるか、によって傷つくことがなくなるのです。

そして、この「垂直方向の成長」は自分では把握しづらいものです。よって、1つのモノサシを指し示したいと思います。

それを成人発達理論と言います。

成人発達理論は、成人がどのように垂直方向の成長を遂げていくか?という変遷を示したものです。ロバート・キーガン、ケン・ウィルバー、スザンヌ・クック=グロイターなど、多くの研究者がこの分野を研究しています。

名称や流派が多々あるので、ここでは私なりの解釈で話を進めたいと思います。

成人発達理論においては、段階というものがあります。具体的に記載すると

レッド→アンバー→オレンジ→イエローグリーン→グリーン→ティール→ターコイズと連続的に変化していきます

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・1つ飛ばしで段階が変わる事はない(かならず連続して)
・誰でもレッドから始まる
・レッドからアンバーに段階が変わっても、あなたの思考にはレッドが残る(内包しながら成長していく)
・次の段階にある日突然切り替わるのではなく、にじみ絵のようにじわっと変化する(次の段階の意識構造がにじむ)
・隣の意識構造の人の抽象的表現は理解できるが、1つ飛ばした人の抽象的表現は理解できない(オレンジはアンバーとイエローグリーンの表現は理解できるが、グリーンの表現する抽象的世界観はピンと来ない)

このような特徴があります。

この成人発達理論、1つのモノサシとして優秀だと思います。自分がどのような意識構造を持っていて、その意識構造ゆえに、思考と自我と現実が折り合わずモヤモヤする事となる。そのモヤモヤを解決するためには、1つ上の発達段階の視座を手に入れるしかない。そのためのモノサシとして非常に優秀。

弊害として、相手を評価測定するツールだと思ってしまうとタチが悪い。お前アンバーだからそんな事しちゃうんだよな!みたいな。これは表層的事象だけを切り取って相手をコントロールしようとする短絡的行為です。自我に自分が振り回されている事にも気付いていない、悲しい行為であると言えます。このように、モノサシで他人を攻撃してしまうので、自分のモヤモヤを解決するツールだと肝に銘じましょう。


レッド、アンバーと……それぞれの特徴を記載したいところですが、それは次回にしましょう。


当事務所では、この成人発達理論についての対話を行っています。自分はどの段階なんだろう?と疑問を持った方は、eumo決済限定で私と対話しましょう。60分対話10,000eumoを目安に、あとは満足度に応じて投げ銭ならぬ、投げeumo形式で受任しております。

次回はもっと詳細を記載します。

ピンと来た方は是非、ご連絡ください。

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