![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54266948/rectangle_large_type_2_02a96750dd81489a5e38ae6cae77fe9a.jpg?width=800)
混沌とした乱世の時代だからこそ、一番力を入れるべきはマーケティングだよね。という一周回って当たり前の話
今日のような混沌とした世界に人類は適応しだした……センサーが鈍くなったとも言えるかも……ように見えます。
ウィルス騒動から始まり、サプライチェーンの大混乱、自国内の課題解決(前例のない課題)に大混乱、各国の足並みのズレ、それによる立ち上がり方の差、そして、この2021年には再びサプライチェーンの大混乱(特に調達)が起こっています。
2021年の初めに、サプライチェーンの問題は絶対に起こるから、冗長性を回復するように事業全体をRe designするほうが良いよ。と私は指摘していますが、まさにその通りになりました。
材料の調達を海外に頼っている事業は、冗長性を回復しないと本当に危ないです。
【国内の不作による原材料高騰】
じゃがいも・ねぎ・大根・さんま
【輸入における国際競争力の差で原材料高騰】
木材・小麦粉・とうもろこし・植物油・玉ねぎ・にんにく
ここで私が指摘したいのは輸入に関わるものです。国内相場の上下は優先順位としては落ちます。現在の状況だと、海外へ飛んで新たな仕入先を開拓することが困難であるからです。
そもそも……。
何故、原材料を輸入するようになったのでしょうか?
例えば木材について。
報道されている通り、我が国には建築用の木材が無くなってしまいました。在庫ゼロ状態。
我が国は植林も盛んで、木材には事欠かないように思われます。しかし、何故木材が無くなってしまったのか?
これは価格競争力を出すため。この一言に尽きます。この価格競争力という概念が仕事のイメージを悪いものにしている一因だと考えます。
企業が利益を増やすには4つの手法があります。
①単価アップ
②変動費ダウン
③客数アップ
④固定費ダウン
この①→④の順で効果があります。まず①(客単価アップ)を狙うのが定石なのですが、日本企業の大多数は②(仕入原材料ダウン)に手を染めてしまったのです。
②は①と同様の効果が出ますが、非常にキケンな側面が隠されています。
例示すると分かりやすいので書くと、国産で放し飼いの鶏肉を使った鶏の唐揚げを売っていた業者が、利益を増やしたいからと輸入の外国産鶏肉に原材料を置き換えた。という状況です。
ここには2つの見えない因子が隠されています。1つは、味が落ちることによる消費者満足度のダウン。もう1つはサプライチェーンの分断による商売の持続可能性です。将来の広がりを放棄する代わりに、目先の利益を確保した。という経営判断です。
これは大いに反省すべきだと考えます。
そうではなくて、①客単価アップ、を大真面目に考えるべきです。
そのためには「マーケティング」が超大事。
マーケティングとは広告や宣伝のやり方ではありません。「そうそう!こういう商品欲しかったんだよ!」と顧客のニーズを顕在化し、新たな市場を創ることです。
なんかたいそう大げさな表現に聞こえるかもしれませんが、そこまで深刻に考える必要はありません。世紀の大発見をするのではなく、既存のビジネスにちょっと機転を利かせるだけでOKです。
例えば、無印良品は「発酵ぬかどこ」という商品を開発しました。毎日のかきまぜ不要、買ったその日から野菜を漬けることが可能です。
ぬかどこ、は普通に存在するものですが手入れが大変。それを省くことで新たな市場を創ったわけです。
このような、あったらいいな~をカタチにするのがマーケティングです。決して、広告や宣伝、ネットショップに進出すれば〜という話ではないのです。
マーケティングに力を入れると、①客単価アップ、は自然とついてきます。
海外からの輸入に頼らず、冗長性を回復し、レジリエンスのある商売にするためには、①客単価アップは絶対的に必要な課題解決です。そして、それはマーケティング思考がないと先に進めない。
そんなごくごく、当たり前のことを思ったのでした。
久しぶりにマーケティング思考の講座でもやろうかな〜。と思ったりしています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?