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流れの速い時代に溺れないようにするには、何を意識すると良いのだろうか?

ウィルスによる生活様式の激変
サプライチェーンの分断による材料仕入の高騰
少子高齢化による労働人口の激減
価値観の変化による仕事観の変化

とにかく変化の激しい時代であると言えます。
変化の激しい時代であるから経営がムズカシイ、という訳ではないですよね。同種同業においては同じ条件で変化が起きているので。また、何かを大きく変えるのに都合が良いと言えます。こんな時代なので我々もサービスを見直しました。と言いやすい。

さて、今日の表題
流れの速い時代に溺れないようにするには、何を意識すると良いのだろうか?

みなさんはどう思いますか?

私は数多ある情報の中から精査して情報を取得する事
が何より重要だと思っています。

今日はこの精査して情報を取得する基準についてお話ししていきます。


まず、このカテゴリ(モノサシ)をご覧ください。

  1. 法則

  2. 原理原則

  3. 理論

  4. 手法

書店などで並んでいるビジネス本などについて、これでいう1〜4のどれに該当するかな?と考えるのです。1に近いほど、時代が変わっても使い続ける事ができます。
詳細に見ていきましょう。

1.法則(low)
自然界には多くの法則があります。例えば、慣性の法則・質量保存の法則・ベルヌーイの法則、などなど。
ビジネスをする上でも、自然界の法則は重要な要素です。法則に逆らい続けるビジネスモデルは持続しません。例えば、我々は重力に逆らって運動する事はできますが、重力という法則を無視して運動する事はできないのです。

エイドリアン・べジャン著 流れとかたち

著者は「コンストラクタル法則」と命名した、自然界に見られる流れをよくするかたちについて言及しています。


2.原理(原則・定理・主義・principle)
1の法則ほどではないが、不変的なものを原理と呼びます。
数学や哲学、自然科学に多く見られます。1の法則から副次的に見つかった原理もあります。アインシュタインによる、相対性原理などです。

2000年にピーター・カーニックによって発見された、ソース原理(Source principle)もこの原理のカテゴリです。
ピーター本人も、限りなく1の法則に近いのではないか?と思っているそうですが、反証の余地を残す事で、より実践で使える叡智としたい。という意図をもって、ソース原理とされています。


3.理論(原論・theory)
理論は、何かの事象を説明するためのものと言えます。
例えば、全てのカラスは黒いという事を証明するために、白いカラスが存在しない事を証明する。といったものがあります。(ヘンペルのカラス)

しかし、理論は正しいことを言っていたとしても、部分的に正しいのである。という粋を出る事はありません。
実際に東南アジアにおいて、腹のあたりがグレーなカラスは生息しています。(当然、アルビノの個体も存在しうるでしょう)しかし、東南アジアまで調べきる前に、自分の周りの世界だけをもって理論を語る事もあり得るでしょう。

今の時代において、この理論こそ、とても危険な概念だと思います。理論を主張するときは、この理論は正しい・しかし部分的である。という前提を持って主張するのが良いと思っています。
と同時に、その理論を2の原理に昇華させたものはないのか?と調べだすのが良いでしょう。


4.手法(やり方・テクニック・メソッド)
この4までくると、ある特定の時代・ある特定の状況において使えるやり方、という意味合いになってきます。
私が強めに警鐘を鳴らす、PDCAサイクルなどもこのカテゴリに入ります。

そう聞くと、なんか使えないものなのかな?と思う人もいるかもしれませんが、そうでもありません。時代や状況が変わらないのであれば、他人に伝達しやすいという特徴があります。今日入ってきた新入社員にも、わかりやすく伝える事ができるのです。

掛け算九九などと同じで、とりあえず覚えて!と言って覚えさせて、覚えたら即、実践で使えます。

書店などで並んでいるビジネス本は、この4.手法の本が最多です。というか、これしかない、と言っても過言ではないかもしれません。


今、自分が見ている世界って、どのカテゴリで理解すれば良いんだっけ?という基準として、とても有効だと思うので意識してみてください。
そして、何か上手く行かない・機能不全を起こしているぞ。と思ったら、より上位のカテゴリについて調べてみると良いと思います。

流れの速い時代においても、不変なものは存在します。普遍的なものは存在するのです。


いつの時代でも、たどり着く世界は同じ。
そんな人類の叡智にますます好奇心が強くなる日々です。

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