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Peter koenig(ピーターカーニック)著 30 Lies about Money(前編)

ピーター・カーニックとは
私のオカネに関する研究は、1984年、37歳のときに始まりました。それまでの私の人生は、世間一般において通常使われるオカネやキャリアという言葉で定義されるサクセスストーリーでした。
戦時中にイギリスに亡命してきたユダヤ系の産業家庭に生まれた私は、若い頃からすでに野心家であったといえます。優秀なセールスマンで、よく働き、簡単にオカネを稼ぎ、不動産ビジネスのプロとして成功し、米国の大手企業で責任ある地位に就き、MBAを取得し、80年代初めには小さなトレーニングビジネスとコンサルタント会社のパートナーになりました。
しかし、この時点で私は理解できない課題に直面していた。
それは、私が初めて経験した組織内での持続的な資金不足です。そして、トップマネージャーは、特に財政的な問題に直面したときに、私のコンサルティングの過程で慎重に作られた手法をもってしても、クライアントを守ることができないということが徐々にわかってきたのです。
手法だけではなく、根本的な治療、つまり、オカネとの関係が人や組織、さらには社会や文明にどのような影響を与えるのか、そしてその関係が目標や成功、幸福の実現にどのようにつながるのか、あるいは反対につながるのかを理解するために、包括的な研究を行っている人はまだ誰もいなかったのです。
そこで私は「アクション・リサーチ」を始めました。まず私自身がオカネとの関係について実験し、次に小グループで実験したのです。この実験は、オカネとの関係に内在する感情的な爆発性と、このテーマを取り巻く定義、概念、アイデアの多さを明らかにしてくれました。
私は、大学やビジネススクールで「経済学」として教えられてきたオカネの仕組みは、便利で単純化された「教え込み」に過ぎないのではないかと思うようになりました。それは、経済・金融システムが世界的に複雑化し、あまりにも手に負えない状態になっているため、誰もその仕組みを本当の意味で説明できないのではないかということです。


ピーター・カーニックは、このマネーワークを深めていく過程で、人間が元来持っている創造性を、愛によって最大限に花開かせるプロセスに注目するようになります。そして、その法則性(source principle)を発見するわけです。


ピーター・カーニックの名前は日本においてほとんど知られていないと思います。書籍も日本語訳で出版されていません。
30 Lies about moneyの中から、私がハッとした箇所を抜粋して紹介しましょう。

①.序章
あなた自身がこの本の序章を書いていただきたい。
あなたにとってのオカネとは何かを簡単に書き出してください。これは2、3分もかからないし、この本の中で唯一のエクササイズです(約束します)。あなたにとってお金とは何か、頭に浮かんだ最初の10個ほどのことを、判断せずに書き出してみてください。


オカネとは…



②. Lie No 1 The lie of “Many Happy Returns”
あなたは100万円を銀行に持って行き、年率2%の貯蓄口座に預けました。銀行はあなたの100万円を受け取って、別の顧客に5%でオカネを貸し出します。年末に銀行はこの貸出先顧客から5万円の利息を受け取り、あなたに2万円、自分のために3万円を残します。この取引にかかった銀行の管理費(お客様には還元されない)は1万円でした。
あなたは約束通り2%のリターンを得たことになります。

質問です。銀行はどのようなリターンを得たでしょうか?
3%は間違った答えです。


では答えを。
リターンとは以下の算式で表現できます。
リターン(投資収益率)= 純利益/コスト×100%


100万円預けた側を計算してみます。
純利益2万円/コスト100万円 × 100%=2%

では銀行は?
純利益2万円/コスト1万円 × 100%=200%

なんと、預けた側は2%のリターンであるのに対し、銀行は200%ものリターンを得ているのです。しかしこれは事実なのです。


以上一部抜粋でした

ピーター・カーニックがどのような人物か、少しでもイメージできたら幸いです。ピーター・カーニックは、とにかく具体に手を突っ込み続けた人物です。その具体の中に人間を、宇宙を見出したのでしょう。

Lie No 1 The lie of “Many Happy Returns”からも分かるように、我々は投下した資本について盲目的になりがちです。投下した資本とは、もちろんオカネもそうですが、時間や人など全てのリソースを含みます。
その投下するリソースを過度に(過剰に)使いすぎていないでしょうか?

言うまでもなく、人生は短いのです。生まれてきた意味を見つめる必要があります。

Life is very short and there’s no time
For fussing and fighting my friend
I have always thought
That it’s a crime
So I will ask you once again

世界には凄い人がたくさんいますね。日本語という閉鎖的言語で語るにはもったいない。もっとオープンに集合智を構築しようと決意を新たにしています。

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