【字慰】わたしのチャレンジ。創作『ファスナーをつけてみた』
今日は、自分に楽しいミッションを課したみた。
あるお題について、ひとつ創作してみることにした。かくいうお題とは、
「ファスナーをつけてみた」だ。
主催者はこの人、天才、レオンさん。の、この記事 (厳密に言えば、主催ではない笑 ただのお遊びだけどね)。
要約すれば、なんか、ファスナーってエロいですよね? ね、そう思いませんか? それに、誰かの同意があったのかは分かりませんが、いったん気になると頭から離れない。やべえ、しゃーねえ、なら勝手にフェスや!
みたいな感じで、僕もそれに便乗。雑だったね、ちゃんと読んでみてww レオンさんの記事はどれも楽しいから♪♪
もちろん、僕はそれに共感した。たしかに「ファスナー」はエロい。と同時に僕は奇妙な不気味さを思い出したんだ。
それでは本題、タイトルはそのまんま『ファスナーをつけてみた』にする。そんな奇をてらったような妙案があるわけじゃないだ。ただ、小説を書く時も同じ。はじめにパッとある言葉が浮かんで、あとはそれに本文あてるパターンと、タイトルはブランクで、本文を書き終わった後に、その物語に相応しいタイトルをつけるパターン。その意味で、これは前者のパターン。そして、あるミッションでもある。
いえす、フェスだよww
さあ、楽しんでいこう!
ファスナーをつけてみた
うらやましかった。
私はただただ、うらやましかった。
その自在性が、うらやましかった。
その自由さが、うらやましかった。
フェルトとソレを使って、筆箱を作った。小学生だった。家庭科の授業。
懐かしい思い出だ。
ソレには、尊厳があった。あるひとつのパーツでしかないんだけど、自在で、意味もなくよく触っていた。まして、ソレが、それだけで存在することに私は驚いた。耳を疑った。「〇〇で買ってきなさい」お母さんは言った。手芸屋さんなんだけど、驚いたよね。本当に、簡単に売っていた。それだけで存在するソレは、どこか不気味にも見えた。考えたら分かることだけど、やはりソレが単体であることには違和感があった。四肢がない達磨。しかし達磨のように完成された何かではなくって、捥がれた一部分みたいに見えたんだ。ソレは、初めから衣服の一部だった。もはや布の一部だった。組成が違うことは分かるが、切っても切り離されることのない、一部だった。
だから、ソレが、それだけで存在していることには慣れなかった。買ったんだけど、帰り道、まるで生首でも持っているような気持ち悪さがあった。
こんなことを書くと、君の理解を超えて、私のことを気持ちの悪い人とか変態とかって思うかもしれないが、書くよ。どうせ、もう時効だ。
私はソレと遊んだ。あの感じ、あんなに自由自在なソレを、私は弄んだ。そこをつまんで、右に、左に動かした。あの、するするする感じ。ぞくぞくした。滑らかだった。
ソレはね、ずるいんだ。なんたって自在なんだ。開くことも閉じることも、ソレが決めた。私はいつか、ソレを使ってみたかった。この世界との関わり方には、いわゆるそういう扉が必要だと思っていたからだ。
しかしだ。私は殺してしまった。ソレの、個性を殺した。一緒に買ったフェルトとソレをミシンで縫ってしまうと、ソレは凡庸になった。つまらないただの、何かの一部に成り下がってしまった。私は家庭科の授業なんてどうでもよかった。何もしなければよかった。十分だったはずなのに、殺した。
私が悪い。知ってしまったからか、もう、他の何かの一部となったソレには、大した価値など見いだせなかった。
私はもう一度、あの自在さを体現したかった。ソレに触れたかった。あの自在さで遊びたかった。もっと、もっと一緒にいたかった。
だから私は、
おわり
なんか、やらかした気がする汗
沼ったぜww
いったん書き始めたら、どんどん堕ちていった。それがわかったけど、止められなかった。終わってみれば約1000文字と短いんだけど、やっぱ創作は楽しいね。これで〆る。
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あなたの、
「ファスナーをつけてみた」
が読みたいな。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
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