ぼろいちミラクルの話。

朝ごはんは昨日いただいたパンケーキミックスとジャムで。
フィンランドの紅茶はなぜか今日はpsycheで飲みたい気分だった。

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ひと仕事終えて、今日のメインイベント『ボロ市』へ。

バス間違えて反対方向の終点まで行って、もう一度乗ってまた終点まで行ってなんとか辿り着いた。

入り口のところで骨董アクセサリーやマニキュアや、綺麗なものをたくさん見てたら、お店のお姉さんが仰った。

「古いものか新しいものかわからない。
どんなものがあるのかわからない。
それがボロ市。」

いきなり洗礼受けさせてくれるじゃんと思いながら歩みを進める。

小さい頃父にもらったミキモトの真珠がついたアクセサリー置きと同種類のものが1,500円と言われたり、ほんとこのごった煮感、って思いながらてくてく。

高級なものと安価なものと全て同じふだを付けられて大人しくしている。

静かに息づいてる。

甘酒を飲みながらボロ市の起源が書かれた木札をさらっと読んで歩いていたら、ボロ市名物のお餅の垂れ幕が目に入った。
おろし大根が入ってるやつ。

その路地を曲がって、お餅やさんらしき場所を見ると「売り切れ」の文字が目に入った。
ざんねん。

折角だからその周りも見てみようと歩いていると、ひとつの骨董陶磁器やさんが目に入った。

なんだろう、目をひくこの感じ、と思いながら並べられたティーカップやソーサーを見ていた。

ら。

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この左下のイチゴが入ってるティーカップ、今年の誕生日に母にもらったティーカップと同じのだって気付いた。しかも今朝紅茶のんだやつ!

そっと手にとってひっくり返して文字を確かめる。ウェッジウッドのpsyche、まちがいない。

びっくりして見てたら、もうひとつ目に入った。右上のクマ。

ミキモトの真珠が付いたアクセサリー置きだった。昔誕生日に父からもらったものと全く同じだった。

psycheは¥6,000。クマは?ー「¥1,000よ」

どうしよう。心臓がどきどきした。今朝も嬉しげにこのティーカップで紅茶を飲んできた。一人で飲むのも好きだけど、お客さんが来た時にいつももうひとつあればと思うことがあった。

うーん。

母に電話してみる。ー「それはよかったねえ笑」

ほんとはいくらなんだろう?ネットで調べる。ペアで¥23,000。

…。

奥様にお値引きの交渉をする。¥4,500にしてくださるそう。まだ迷ってたら「それ買ってくれたらクマのはプレゼントするわ」って。

え、ほんと?

おかいあげ!

その後は静かに心を落ち着けて帰りました。

こういう出会いがある。

家に全く同じものがふたつとも待っているけれど、それでも、大切だから。ずっと大切にするから。たったひとりでしあわせが倍になった気分。

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