新規ドキュメント_2019-06-04_00

目立つ理由を検証したら,思いがけずほっこりした件

「見つけやすい」とよく言われる。別に派手な格好をしているわけではないし、奇声を上げているわけでも道の真ん中で踊り狂っているわけでもない。それなのに、私を知る人は必ず言う。「あんたは目立つから、遠くからでもすぐ分かる」と。
 正直、当の本人に自覚は無い。普通に生きているだけだ。それなのに目立つと言われると、変な生き物として扱われているみたいでモヤっとする。それに、私は本来ひっそりと生きていたい性分なので、できれば目立たずひっそりと暮らしたい。そこで、目立つと感じる理由を掘り下げて原因を究明してみることにした。
 被験者は同期、先輩、友人、家族。調査方法は簡単だ。「なぜ私は目立っているのか、理由を教えてくれ」と一言、ふとした隙を見計らって聞いてみる。それだけだ。その結果、様々な回答を得ることができ、一つの結論にたどり着いた。以下が聞き込み調査の結果である。
 まずは同期。開口一番、非科学的な言葉が飛び出した。「紫色のオーラが出ている」意味が分からない。
 次に先輩。「個性的だからじゃないか?あと、声でかいし」声はあんたの方がでかい。あと、個性的という差し障りのない言葉で綺麗にまとめてきたことには腹が立った。だんだんイライラしてきたが、結論にたどり着くためには必要な努力だ。頑張れよと自分に言い聞かせ、聞き込みを続けた。
 さて、友人はというと「さぁね。考えたことなかった」一瞬キレそうになったが、次の一言に救われた。
「おかげで待ち合わせのとき探すのが楽なの」
 最後に家族。
「いいんじゃない?目印になって」
 結論、私と絆が深く、付き合いも長い人ほど目立つことをぼんやりと捉えていた。そして、それをいささかお茶目だが好意的に考えてくれていた。心から通じている者同士では、お互いにそれぞれを形作る要素を笑いものにしたり、特別視したりするという考えが生まれないということだ。昔から変わっていると言われることが多く、それをネガティブに受け取りがちな私にとって、前向きな言葉は思いがけないプレゼントになった。

※本日より、画像を自作のイラストにしております。ご感想など頂けたら、それこそ道の真ん中で踊り狂って喜びます。ちなみに「あお」作成のイラストのグッズが以下のサイトで購入可能です。覗いていってくださると奇声を発して喜びます。
http://suzuri.jp/superflymisia0802

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