今ここにあるもの/もうどこにもないもの
10/03
月が綺麗だった夜から2日間が経った。
あの日はまるで奇跡に包まれていた。
昨日はビルやマンションや東京タワーの光を眺めた。
どれもどこか現実離れしていて、まるで
「どこか別の場所」そのものにいるような、そんな気さえした。
東京が初めてこわいと思った。
12時のベルが鳴れば、すべて嘘になる世界。
自分がシンデレラだと錯覚してしまうほど、
世界は美しく、したたかだった。
もし、嘘ではないものがあるとするならば、
それは自分自身だろう。
ほとんどすべてのものはどうにでも