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趣味の話など

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本の感想、趣味の話まとめ (音楽を除く)。
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#小説

一言感想メモ (映画・本・音楽)

映画編いとみち  言葉が必要なときに言葉が見つからない状態というのが、僕にとってもリアルな話だった。暗い部屋の中で三味線を弾くシーンがたまらなくかっこいいけど、同時になぜか切なかった。同じ店のメンバーや同級生の伊丸岡など、主人公の周りもいいキャラクターが多かった。勝手な思い込みかもしれないけど、三味線ってめっちゃロックかもしれない。 はちどり  「理不尽」がひとつのテーマだと思う。その中で登場する塾の講師のキャラクターが素晴らしくて救いだった。大きな理不尽は勝手に降り注

最近、読んだ本&観た映画 (2023/01)

 最近読んだ本や観た映画の中から2作ずつ選んで、感想を書いておこうと思います。 くるまの娘 / 宇佐見りん  著者のデビュー作『かか』が良かったので、こちらの作品も。不安定な家族に対して同情や怒りがあり、何かに巻き込まれたと思えば少し引いた目線でみていたりと、揺れ動く感情を丁寧に描いているなと思いました。切実なものをできるだけ切実に描こうとしている事がもう既に切実なのかな、というか……。『かか』を読んだ時にも感じたけれど、「その感情をこういう風に表現するんだ……!」という

想像をやめない世界 ―『新世界より』の感想

この文章について  この文章は2008年に出版され、第29回日本SF大賞を受賞し、のちにアニメ化もされた『新世界より』(著者:貴志祐介) の個人的な感想と考察 (…と呼べるかは微妙) になります。僕は8年前に小説を読み、2年前にアニメを観ました。アニメを完走したとき、「小説を再読しなければならない」という強い思いに駆られたのですが、なんだかんだで2年も間が空いてしまいました。再読することで、あらためて大作・傑作だと感じたのでこの文章を書いています。  物語の核心部分にはで

最近、読んだ本 (2022/01)

 年を越しても読書の習慣が続いているので、再度、最近読んだ本をまとめていきたいと思います。前回同様、感想は一言、二言で留めます。 2021/12/05、12/17、2022/01/03 読了  数年前に古典部シリーズを途中まで読んでいたので、今回はその続きから。内容は、ちょっとほろ苦い行き違いもあり (後半2冊は特に)、数年前にシリーズの前半を読んだときよりも楽しめたと思います。「いまさら翼といわれても」の最後の終わり方がすごく良かったです。 2021/12/10 読了