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自分の原体験に触れる旅

11年半ぶりに岩手県の大槌町に来ました。

震災のITボランティアでお世話になった場所。伝承館の東梅さんにお会いして、伝承館に行き、自分の一つの原体験に触れました。文化の意味とは何か、その大事なことに気付かされた時間。弾丸だったのですが、来てよかったです。

東梅さんとは夕飯からご一緒しました。お互いの11年半を話したりしました。2割くらいは、ITボランティアで知り合った小杉さんとの話でした。

印象的だった話があります。震災があった年、町の人の気持ちが皆落ちていた。ただ、太鼓を叩き、鹿子踊りをした時は、震災の痛みから気持ちが離れることができたという。その話を聞いた時、郷土文化というものは人の営みの積み重ねであり、気持ちを変える力があるというのを再確認しました。

仕事柄、観光の目的をよく考えます。なんのために観光をやるか。地域からすると、地域住民の質の維持及び向上が観光の目的です。旅行者は、その国や地域だからこそのもの、刺激とインスピレーションを求め、時間とお金をかけて足を運びます。

旅行者が増えることで、その土地の文化を時代とともに残すことにつながる。そして、旅行者の人生を豊かにし、時に人生変える原体験を作るかもしれない。その流れを日本国内だけでなく、世界から日本に広げていきたいと思い会社を作りました。

その根っこを作ってくれたのは、大槌町のあの時間だったかもしれない。そう気づかされました。震災で失われていったもの、その文化を残そうとしている人に触れて、無意識にも何か自分にできないかと考えたんだと思います。

今回大槌町に行って、人と同じく、文化も、形あるものはいつかなくなってしまうと感じました。それも周期的に。ただ、その文化で影響を受けた価値観は、その人の中に残り続けるし、そこに意義がある。その確率と数を増やしていくのが自分たちの役割なんだろうと思います。

帰り際に、次はまた小杉さんと一緒に行きますね。という話をして、別れました。自分の原体験を触れる、というのはとても大切なことだなと思います。新しい場所だけではなく、そういった自分の原点のような場所を大事にしたいです。


最後まで記事を読んでいだきありがとうございます。毎日更新をしているので、よかったらまた読んでもらえると嬉しいです。