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スーパーゼネコン、なんで入社して、なんで辞めたんだっけ③

田舎編

3現場目はこれまで行ったことのない地方の県のある小さい町に配属となった。
橋を架ける工事でこの現場では、人生感が変わる経験をすることになる。
現場メンバーは再雇用の所長の下に監理技術者。係員が1人と5年目の私というメンバーだった。
途中で後輩が加わりながら約2年を過ごす。

詳細は一度に書くことができない。
当時を思い出して文章にするのが想像以上に辛く、1ヶ月筆が進まなかったので、一度詳細は飛ばして先へ進みたいと思う。
簡単に言うと、この現場では上司からのパワハラで精神を病むことになった。それでも、この業界には同じようなことで悩んでいる人は多いと確信してるので改めてかけたらいいなと思う。

精神科に通い、薬を飲み、人生と自分自身に絶望しながら月250時間以上残業をする。そんな生活を続けた。なんとか状況を好転させたいと思いながら、いろいろな努力を重ねたつもりではあったが、
終ぞ何も変えることができず現場は終わった。
その工事は優秀な工事評点を叩き出し、会社から表彰も受けたが喜びは薄かった。上司が評価されるのが悲しかった。

後輩たち含む事務所メンバー全員の前で「精神を病みました。お役に立てず申し訳ありません」的な事も言わされた。
2年間やることなすこと否定され続けていたので、現場が終わるときの精神状態は、自分の能力の低さを悲しみ、自信は微塵も残っておらず、今後一生世間から必要とされることはない。本気でそう思っていた。
ただただ2年後に竣工を迎え、この地獄みたいな環境から抜け出せることが決まっている事実だけが唯一の救いだった。

そして、ようやく次の配属先が決まる。
次の現場は、地方都市の民間発注者の現場となった。ここで再び現場監督業のやりがいと、自分自身への自信を取り戻す経験をすることになる。

当時の自分が思えなかったように、今地獄の最中にいる人には信じられないと思うけれど、精神を病んでいる時のつらさ、悩みは環境が変わることで嘘みたいに解消した。

次回はそれを伝えたいと思う。



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