アニメ『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』がオススメという話
Webアニメ『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』。
去年10月に配信開始された全26話のアニメで、今年の8月に完結し、Youtubeのガンダムチャンネルにて今年の11月末まで全話無料公開中なんですが……
まあTwitterで散々呟いていることから分かるでしょうけども、本当に素晴らしい作品なので、ぜひ色んな方に見てほしい。しかし、ただ単に面白いよ!と言われてもなかなか手が伸びないのが人間というモノ。
そこで、どういう作品で、どういった点が素晴らしいのかを簡単にプレゼンしていこうかなと。
直接的なネタバレはないですが、オススメ記事である以上どのような作風であるのかは書いていくので、徹底的に情報を仕入れたくない方は注意。
作品概要
名前にガンダムと付いていることからわかるように、ガンダムシリーズの一つです。ガンダムシリーズにも色々種類があるのですけど、ガンダムがフィクションとして存在している世界においてガンプラを戦わせるお話となっているガンダムビルドシリーズというのが存在していて、その最新作がこのリライズです。前作に2年前の物語を描いた『ガンダムビルドダイバーズ』があって続編である以上密接な関係性を持つ作品ではあるのですが、個人的にはどちらから見ても違った面白さが出て良いのではないかなと思っています。別作品で言うとカオヘとカオチャの関係性に近い。自分はダイバーズ半分しか見ないままリライズ全話見たのですがめちゃくちゃ楽しめました。
もちろんその他のガンダム作品を全く知らない方でも楽しめますし、知っている方だとガンダムシリーズ全体の小ネタが含まれているためそれらが理解できてより楽しめるアニメになっています。
この作品、ガンダムという名前にしては意外な点だと思いますが、ネトゲアニメです。世界観としては、GBNというオンラインゲームが舞台です。現実世界のプレイヤーが電脳世界にダイブして、スキャンし電子化されたプラモデルに乗って戦うというものになっています。
このように変わった世界観ではありますが、「ゲーム世界」という要素をしっかり活かしている脚本になっています。直球に言うと、虚構と本物、みたいなテーマが好きな人にオススメできる作品です。
以下オススメポイントをつらつらと書いていきます。
「再起」のテーマを元に練られた脚本、人間味溢れるキャラクター達
やはりイチオシポイントは脚本、キャラクターです。完成度がとにかく高いです。
この作品、お話はとにかく暗いんです。所謂「王道」ではないです。前作が王道的作品なので、対比というのもあるのですが。
まず、ホビーアニメのくせに主人公のヒロトが戦ってて全然楽しそうじゃないです。過去に何かあったんだろうな……というのは察することができるものの、説明されないまま進んでいきます。
主人公が成り行きから結成することになるネトゲ内のチーム「BUILD DiVERS」のメンバー達も、最初から仲良し!というわけではなくむしろガタガタのチームとなっていて、その複雑な人柄からやはり過去に何かを抱えているんだろうな、というのが察せられます。
そんな影のある人々達がチームを組んで影響しあって、自分達なりに過去と向き合って答えを見つけ、再起していく様子が26話かけて丁寧に描かれています。ロボットアニメではありますが、「人間」を徹底的に描いた作風が特徴的な作品だと言えます。戦闘シーンがなく人間ドラマだけで完結する回も少なからずあるぐらいには、登場人物たちの描写に力が入っているアニメです。
登場人物達の掘り下げがしっかり行われる回が後半に多い構成を取っているので、前半は登場人物達の心情が分かりにくいことから「溜め」の描写が多く退屈するという意見も多いのですが、後半からどんどん面白さが加速していきます。自分は前半部分はダラダラ見てたのですが、20話を見終わった後いきなりドハマリして全話見直しました。結果この状態です。前半切りは勿体ないので、ぜひ後半まで見てください。
全26話ですが間違いなく無駄な話が一切ないので、2周目を見ると凄い面白い作品です。謎が多かった前半部分も、全て分かってから見直すと細かな表情の変化や動作の描写の意味が分かるようになっています。心情描写の上手さに関してもリライズの魅力だと思うので、そういうアニメ作品が好きな方にもオススメできます。
色々大変な現代、悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。リライズに出てくる人々は、共感しやすいリアリティ溢れる悩みを持っているキャラクター達ばかりです。(人外キャラも多いんですけど、みんな人間味溢れています)そんな彼らが向き合って、自分なりの答えを見つけ出して戦っていく様には勇気を貰えると思います。
「過去」を乗り越えるとは、どういうことなのか。振り切って前に進むことだけが、乗り越えるということなのか。「自分」の意味とは、何なのか。
各キャラの出す答えは、他作品での想像していたのと違うキャラクターの「成長」描写にモヤモヤすることがある方でもきっと納得できるものだと思います。
楽曲と本編のリンク
OPED楽曲ですが、リライズでは前期後期で変わるので合計4曲存在します。
これらの楽曲群なんですが、とにかく本編と深くリンクした歌詞が特徴的です。もはや歌詞を見ながらストーリー書いたんじゃないかってぐらいリンクしてます。「そんなのアニメでは当たり前では?」となるかもしれないんですが、リライズの場合は特にOPEDとのリンクが力が入っているなと感じたので今ここに書いてます。
登場人物達の心境に沿って書かれた歌詞の楽曲を聞くことで、より深く作品の雰囲気に浸れること間違いなしです。あんまり語るとネタバレになるので抽象的なことしか言えてないんですけど、多分見れば言ってる意味が分かると思います。自分はリライズのおかげでHATENAを数百回リピートすることになりました。
魅力的なメカデザ、ドラマと結びつくガンプラ達
人間の心情描写をメインにしたロボットアニメ!
とは言いましたが、ロボットのデザインに関しても力が入っています。一つ一つの戦闘シーンに関してもドラマとして意味があるものになっているのはもちろん、純粋に格好良くロボットが描かれていて燃えます。
ガンプラがテーマであるビルドシリーズは既存の作品の機体をアレンジした機体が多く登場するのですが、主人公の操縦するコアガンダムはオリジナルの機体で作中でも存在感抜群です。プラネッツシステムという換装システムが特徴的で見ていてワクワクすること間違いなしです。
また、ガンプラに乗って戦うアニメである以上、作中に出てくる主人公サイドの一つ一つの機体に関してそれぞれドラマが存在します。特に先述したコアガンダムに関しては、色んな想いが込められていることが分かるので、ガンプラ興味ねえ……って思っていた方でも作品にハマったら欲しくなってしまうパターンが多いと思います。自分は数年ぶりにガンプラが本気で欲しくなりました。まあ、人気爆発+転売祭りで売ってないんですけどね……コアガンダムどこ……
というわけで、少し長くなってしまいましたが以上プレゼンでした。まだまだオススメポイントたくさんあるんですけど、ネタバレなしだとどうしてもこうなってしまいます。
とにかく見てみてください!なんたってyoutubeで無料なので!誰でも会員登録なしで手軽に見れます。11月末までとあと2ヶ月あるので、自分のペースでぜひ。前半でよくわからない感想を抱いても、後半まで見ればきっと見て良かった!と思える作品だと思います。自分が保証します。
何かに躓いてしまった時、落ち込んでしまった時、自分が分からなくなった時、生きる意味が分からなくなった時、死んでしまいたくすらなる時。自己嫌悪やトラウマといった様々な悩みを抱えながら生きる、そんな人達にも優しく寄り添ってくれて、再び立ち上がる力をくれる……そんな作品が、ガンダムビルドダイバーズRe:RISEなんです。
ぜひ、視聴してみてください!最後まで見たら後悔はしないと思います!
それで見終わった方、語りましょう。(結局それかよ)リライズ、周りに見てる方があまりいないので……語り足りてないのです……一緒に話しましょう……クガヒロトは最高の主人公なのでよろしくお願いします……