特殊奏法 2020年6月29日の日記

今日は私の好きなものの話をしようと思う。一部、昨年の8月2日の日記にも書いた内容が含まれるけど、好きなものは何度語っても語り足りないものなのだ。許せ。

私はバンドという存在が大好きだ。プレイヤーとしてはとっくにやめてしまったんだけど、今でも楽器の演奏動画はかなりの頻度で見ている。担当していた楽器であるベースの動画を見るのが一番好きではあるものの、それ以外の楽器も面白い。変わり種だとハンドパンやディジュリドゥの演奏動画は面白いのでおすすめだ。いい時代に産まれたもので、タブレット一枚で世界中の様々な楽器の演奏を見ることができる。余談ですがタカアシガニで作ったディジュリドゥは見た目のインパクトがすごいのでぜひ一度見ていただきたい。本当に余談だった。

ギターほどのメジャーな楽器になると、それこそ山のように動画がある。そんな中でも、私は特殊奏法をやっている動画に強い魅力を感じている。いや、もうこんなぼかした言い方をしても仕方がない。私はヘッドピーンという演奏技法が好きで好きでたまらないのだ。一日一回は摂取しないと上手く眠れないのではないかと思うくらいに。いや、冗談抜きに毎日聞いているので実際に断食ならぬ断ヘッドピーンをしたら眠れなくなるのかは知らないけれど。

ヘッドピーンというのはギターの「ヘッド」部分に張っている弦を「ピーン」と弾く技法のことだ。そのまんま。音程というよりも効果音的な使い方をされる印象がある。サビに入る直前の一瞬演奏が止まるところとかでよく使われている。というか格好いい雰囲気の曲なら大半サビ前これやっておけば泣くほど格好よくなる。少なくとも私は喜ぶ。かなり硬い音の鳴る弾き方で、普通の歌声に対するシャウトみたいな音だと思っていただければだいたい合っていると思う。

Suspended 4thの『ストラトキャスター・シーサイド』の2:39あたりや、水町涼さんによる『"雨とペトラ"弾いてみた/バルーン feat.v flower』の1:00あたりで聞けるので悪いことは言わないから聞いてください。Unblockの『ハイライト』の0:27あたりにもあるぞ。Twitterにも2018年にヘッドピーン集のような演奏動画をあげてくださっている方がいるし、どれでも好きなのをご摂取いただければ幸いです。

叫ぶようなギターの音も大好きなのですが、演奏の際にピックを持っている右手が本来弾くはずのないような位置を勢いよく弾くその瞬間の「技をやったよ!!」感がたまらなく好きなんですよね……。今日「かっこいい……すき……」しか言ってない気がするな。あのパフォーマンスでこのシャウトみたいな歪んだ音が出るの、奇跡でしょ……。すき……。

他の技法の話もしておかないと私が醜態をさらすだけの文章になってしまいそうなので最近気に入ってよく調べている奏法も紹介しておこうと思う。名前を『バイオリン奏法』または『ヴォリューム奏法』という。

エレキギターには音量を調節するツマミがついているんだけど、そのツマミをはじめ「0」に設定しておくことで、ギター特有の弦を弾いた瞬間の鋭い音を消し、その後すぐにヴォリュームを上げることによって引っ掛かりの少ない余韻だけで演奏することが可能になる。要は弦を弾く瞬間だけヴォリュームを「0」にするとバイオリンっぽい音が鳴る!というやつだ。これがたまらなく良いのだ。バイオリンの代用品でなく、ギターの音色でこの響かせ方ができるというのが完全に好き。

たまに『ボウイング奏法』と混同されているところを見る。こちらはギターの弦をバイオリンの弓で弾くというまた別の(ややこしい)奏法である。こっちも大好きなんですよね……。私の好きなバンドがなぜかやりがち。andropの『Kaonashi』とかmol-74の『Saisei』で聞ける。特に『Saisei』のPVは手元まで見えるので良い。ライブ映像で見るとものすっごいテンションが上がるのでもっと軽率にライブでボウイングやってほしい……。

結局、徹頭徹尾好きをまき散らして終わってしまったけど、たまにはこんな日もあっていいのではないでしょうか。いいよね? よかった~~。

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