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夫は家の中でカニ歩きをしています

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夫は家の中でカニ歩きをしています12ー私の16性格と夫

私の人生の中で大切な価値観は、相手が何を欲しているかを全身でとらえて、人に喜んでもらうこと。自分のことが少し後回しになっても、人のことを優先するのが当たり前だし、そうして喜んでもらえることに価値を感じるんです。 結婚当初、その私の長所ともいえる大切な価値観が原因で、夫と暮らしていると心がズタズタになるように感じることが多かったんです。 というわけで、今回は私についてもう少し詳しくお伝えしていこうと思います。 <このシリーズでは、強迫性障害のリアルを一人でも多くの方に知っ

夫は家の中でカニ歩きをしています11 ーゴミ出し権の侵害!?

<このシリーズでは、強迫性障害のリアルを一人でも多くの方に知ってもらうべく、夫との日々について語っています。過去記事をお読みでない方は連載スタートの記事から読んでいただけるととっても嬉しいです。> 前回に引き続き、私が「普通」を設定するのに困っている話。前回はコロナ禍でのUberを例に出しました。そこで働いている方たちや経済的には本当に申し訳ないけれど、とりあえず今のところ使ってはいません。 でも、もっと日常生活に根付いたもの、例えば、ゴミ出し。 例えば、ゴミ出し。結婚

夫は家の中でカニ歩きをしています10 ー「普通」って何?

<このシリーズでは、強迫性障害のリアルを一人でも多くの方に知ってもらうべく、夫との日々について語っています。過去記事をお読みでない方は連載スタートの記事から読んでいただけるととっても嬉しいです。> ここからは、万年パンデミックな夫とその夫と過ごす私からの視点を書いていきますね。 この世界で「普通」を貫く方法がわからない何が難しいって、世界が普通じゃないときに、もともと普通じゃない人と一緒にいて、自分の普通の感覚をキープしなきゃいけない。 夫と同じように除菌活動や回避行動

夫は家の中でカニ歩きをしています⑨ー万年パンデミックな夫

世界中がパンデミックという大々的なブームに巻き込まれた最中に、私たちは結婚しました。 私の夫がこのパンデミックな状況にどう反応していったかをお伝えします。 <このシリーズでは、強迫性障害のリアルを一人でも多くの方に知ってもらうべく、夫との日々について語っています。過去記事をお読みでない方は連載スタートの記事から読んでいただけるととっても嬉しいです。> みんなが僕と同じになった⁉彼はこの状況を(冗談半分ではありますが)うれしそうに見ていました。世界が僕の基準に合わせるよう

夫は家の中でカニ歩きをしています⑧ーわたしの「きれい」具合

結婚式をどうにか済ませ、私たちの結婚生活がはじまりました。ここからが私が皆さんに知ってほしいカニ歩きをしている夫のリアルなんです。 ここまで来るのに7話もかかっちゃいました。すべて読んでくださった皆さんありがとうございます。読んでない方はぜひ最初から!でも、ここからでも十分です。 どこから書こうか迷ったんですが、先に皆さんと共通認識を持っておいた方がいいかなぁ、と思うので、一緒にわたしの「清潔」についてお伝えしますね。なんかこれ書くと引かれそうで怖いんですが(笑) 私は

夫は家の中でカニ歩きをしています⑦-彼の主張

立て直す、と決めてからは彼も私も精神科やカウンセリングに通ったりし始め、波はありましたが、二人で生きていくための道を整備していきました。 今回は彼の治療結果や彼なりの強迫性障害についての言い分をお伝えしますね。 <このシリーズでは、強迫性障害のリアルを一人でも多くの方に知ってもらうべく、夫との日々について語っています。過去記事をお読みでない方は連載スタートの記事から読んでいただけるととっても嬉しいです。> 周りの反応彼の友達は彼の強迫性障害については基本的に放任主義でし

夫は家の中でカニ歩きをしています⑥ -次の一歩はどちらに進む?

婚約をオフィシャルにしようとした両家実家訪問の旅で、逆に婚約が白紙に戻るという事態に陥った私たち。 まずは、方向性を決めていかないといけません。立て直すのか、更地にするのか。一緒に生きていくための努力をするか、すべてを放り出すか。大きな年になりました。 <このシリーズでは、強迫性障害のリアルを一人でも多くの方に知ってもらうべく、夫との日々について語っています。過去記事をお読みでない方は連載スタートの記事から読んでいただけるととっても嬉しいです。> 私の本心?もう正直ね、

夫は家の中でカニ歩きをしています⑤ -私の家族の反応

彼の実家で別れ話まで切り出したにも関わらず、どうにか次の旅程に進むことになった私たち。 向かうは日本、私の実家です。今度は私のフィールドになるので、ちょっとは気が楽になると思ったのですが…。 〈このシリーズでは、強迫性障害を一人でも多くの方に知ってもらうべく、夫との日々について語っています。過去記事をお読みでない方はスタートのところから読んでいただけるととっても嬉しいです。〉 私の家族私の両親は礼儀や日本文化的な立ち振る舞い、他の人にどう見られるか、郷に入っては郷に従え

夫は家の中でカニ歩きをしています④-喧嘩の理由

彼が”普通”とは少し違うことに気が付いたけど、彼をわかってあげられる私、彼に受け入れられる私、という脳内お花畑に浸って突っ走っていたあの頃。 付き合って約3年経って、結婚する方向に進もうか、と2人の中では動き始めていました。結婚するんだったら、まだ会ってない彼のご両親やお兄さん夫婦にも会ってみたいし、彼にもちゃんとうちの家族に挨拶してほしい。 ということで、ちょっと長めのお休みを作って、二人で彼の実家と私の実家を訪ねる旅を計画しました。 相手のふるさとを知るって楽しいイ

夫は家の中でカニ歩きをしています③ー彼のカミングアウトと私が違和感を感じるまで

そんなこんなで、国際遠距離恋愛がはじまりました。 二人とも初カレ初カノというやつです。二人とも若干こじらせています。言語が違います。時間が違います。文化が違います。年齢が違います。勘違いとミスコミュニケーションに満ち溢れています。 今想像しても面倒くさい(笑) よく始めたな、よくやり切ったな、と自分たちを褒めてやりたいです。とはいえ、国際恋愛そのものについて語るのは別の機会にして。 このシリーズでは、家の中でカニ歩きをしている夫と暮らす日々について語っていきます。過去記

夫は家の中でカニ歩きをしています② ー国際恋愛の始まり

第1弾を呼んでいただいた方からすると「じゃあ、なんでそんな人と結婚したの?わかってたんじゃないの?」ということになると思うんです。 確かに、私がもともと彼の近くにいて、彼を観察している一人であれば、彼に好意を持つことはなかったと思います。申し訳ないですが。 でも、幸か不幸か、私たちは最初から遠距離恋愛だったんです。彼の実態を知らないまま付き合い始め、そのまま彼本体を愛してしまったんです。 このシリーズでは、家の中でカニ歩きをしている夫と暮らす日々について語っていきます。

夫は家の中でカニ歩きをしています。ー連載スタート

突然ですが、家の中でカニ歩き(横歩き)をしたことがありますか? ・物がギチギチに配置されているお部屋に住んでいる ・廊下や扉が狭めである ・引っ越しの途中で家の中がダンボールだらけで散らかっている ・本人がビッグサイズである 場合、しかたなく家の中でカニ歩きをするかも知れません。 でも、私たちはゆったりとモノを配置し、廊下幅も扉も1〜2メートルあり、引っ越しも終わり、夫は普通体型です。 それなのに、夫は家の中でカニ歩きをしています。 なぜなら、#夫は強迫性障害 だから