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丸山健二式日課・《語彙の三語三文》:手書き帖

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文字を扱うには語彙を増やす。 それを手で扱うことが第一。 手で書く。 三回書く。 ほんとうは手書きでやっているのを、noteように再度タイピングしました。
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#語彙指導

《語彙の三語三文》:手書き帖 5.7〜5.13

五月七日(火) 【算・さん】 ⑴あの賊ら、算を乱して逃げていった。 ⑵机だの、卓子(テーブル)だの算したなかを拾って通った(鏡花➡︎婦系図) ⑶胸中の目論見が、算するがごとく、当たった。 【赤銅色・しゃくどういろ】 ⑴赤銅色は赤銅のような色です。 ⑵黄色みがかった暗い赤茶色が赤銅色です。 ⑶「赤銅色がしゃくどういろって読むのを、初めて知りました」 「だから、それは胸の内に思っていればよろしいことです」 【半弓・はんきゅう】 ⑴半弓をかまえる。 ⑵大弓が長さ七尺五寸(約2

《語彙の三語三文》:手書き帖 4.23〜4.29

2796文字・15min 四月二十三日(火) 【にっちもさっちも】 ⑴「にっちもさっちも」って漢字は、「二進も三進も」って書きます。 ⑵借金はふえすぎて、ニッチもサッチも行かなくなった。 ⑶「ニッチもサッチモってなんですか?」隙間産業とルイ・アームストロングです。あれ? 話が逸れた? こりゃあニッチもサッチもだ。 【意表・いひょう】 ⑴相手の意表を突け! 風穴を開けろ!(おれってかっこいい!) ⑵それは意表外な展開だった。 ⑶それは意表とつく人事だった。私が社長に選ばれ

《語彙の三語三文》:手書き帖 4.8〜4.15

2730文字10min 四月八日(月) 【馥郁たる・ふくいくたる】 ⑴馥郁たる梅の香り ⑵「馥郁たる子さーん!」 「ハーイ!」 「診察室五番からお入りください」 ⑶馥郁たれりこの梅、この桃、この女の太もも 【悴む・かじかむ】 ⑴寒すぎる。手足が悴んできた。 ⑵「手が悴んでハシがモテない」 「ブリッジのハシかい?」 ⑶悴む手女は千も万も擦る / 誓子 【拗ねる・すねる】 ⑴「マサル。そんなに拗ねるないでよ」 「なんだよマサヨそんなに拗ねなくても良いじゃないか」 「あのふ