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やっと書けたZOCの話

今日なら書ける気がしたのでZOCの「DON’T TRUST TEENAGER」についての感想文を書きます。

アンジュルムとZOCを同じくらい心の支えにしているのに、インターネットでZOCについて書くことへの恐怖感が強く、書いては消してを繰り返していました。
でも2月の武道館公演も素晴らしかったし先日発売になった書籍(ZOC BIBLE)も素晴らしいし、何より単純にZOCのファンなので、書いてみることにしました。
(ちなみにCDでも本でもランダムグッズは必ず巫まろさんがきます。さては兼ヲタがばれているな…?)

というかこの曲マジで素晴らしいので再生数バチクソあげてくのがよくね?と思っている。

①スキルの向上
「DON’T TRUST TEENAGER」(以下ドントラ)を聴いて最初に感じたのは、メンバーの歌唱力の上達でした。

1番Bメロ「バカで強いほど神様になるアンチテーゼ」の部分の巫まろさんのボーカルがあまりに凄すぎて、YouTube見ながら「まろぉ!」と叫びました。巫まろさんの歌が素晴らしいことはZOCでも既に「ヒアルロンリーガール」で分かりきっていた事なのですが、ドントラでは今までより声の圧が増し新たな境地に到達していました。歌がうますぎる。ドントラの曲調に合わせて、今まで以上のクオリティの技術と表現をだすまろさんの仕事人ぶりに感動しました。

そして1番サビの「初期衝動も初恋もいらない」でようやく気づいたのですが、藍染カレンさんめちゃくちゃ歌が上手くなられている…!2月の日本武道館でのライブでも、藍染さんがボーカルにおいて大森さんと互角に渡り合う場面がいくつもあり、ZOCというグループの表現の幅が広がったように感じました。書籍にも書いてあったのですが「大森さんが飛び道具になれる」のは本当に大きな進化だと思います。

「スキルの向上」ということにおいて欠かせない存在なのは、楽曲ではドントラから加入した雅雀り子(やちありこ)さんです(ハリガネ抜去おめでとうございます)。ZOCで表現をするり子さんが見れて本当によかったということは、この「死神」での踊りをみるだけで十分に伝わると思います。り子さんの踊りによって、「死神」という曲がZOCにおける「死神」として新たに完成したように感じました。

②MV
MVについての感想は特に、経験値のひくーい素人が何となく感じただけのふわっとした意見です。(そもそもこの文章自体そうですが…)
ドントラのMVでは、レコーディングの場面やバンドの演奏場面、スタジオでのダンス練習など「ステージの上ではないZOC」を描写した場面が多いように感じました。色々とありすぎた2020年を通過し、人間の集団であるZOCがステージの上で表現を続ける覚悟の描写であるように見えました。
(時折はさまれるメンバーのアップで、一番初めに明確に涙を流しているのがにっちやんである事が、武道館公演が終わった今だとより沁みます。)
そしてこのMVの一番最後の香椎かてぃさんは、いつからかを問わずZOCを知っている人全員に見てほしいと思いました。

③歌詞
一番書くのが怖いけど、一番感想を書きたかったのは歌詞についてでした。
まず初めに注意書きだけさせてください。
「ここの歌詞はあの時の事にちがいない!」とかゲスい勘繰りをするのは果てしなくダサいし楽曲に敬意がないと思っています。そしていくらインターネットのあぶくのような私の文章であっても、ゲスな勘繰りをしていると勝手に思う事は「明確な間違い」なので、そのようには読まないでください。以上です。

この曲のすっごく大まかな意味は、やはりZOCの基本的なテーマである「うちらの生き様を邪魔するな」だと思いました。
「馬鹿で強いほど神様に」なってしまう世界で、「私は私の目に映る世界だけを幸せにする」「優しい地球にしたいの」という事を掲げて、人を殺すような「無知の正義」を振りかざす人に対して「なんとでも言ってろ、壊れないさ」と返している。
ちなみに、この「目に映る世界だけを」という言葉に対しては「自分の責任が及ぶ世界で」という意味だと捉えていて、誠実だなと思いました。(馬鹿で強いタイプの神様ってだいぶ無責任だと思うし…)

そんな生き様を邪魔する要因への対抗として、この曲では「DON’T TRUST TEENAGER」が示されているように思います。

この曲のタイトル、「DON’T TRUST TEENAGER」の「TRUST」には「信頼、信用」などの意味があります。TEENAGER(10代の少年少女)という単語にかかって「10代を信頼するな」という言葉に、私は「若さに過剰な期待や失望をするな」という意味を感じました。

若さへの過剰な期待とは、「若い人に何とかしてもらおう」的な、本来大人がきちんと成熟してなんとかするべき問題を若さに勝手に期待して押し付けることです。アニメで世界を救うのは少年少女である事が多い感じというか…。
過剰な期待を抱くという構造は、アイドルとオタクの関係性にもよくあります。「アイドルに何とかしてもらおう」的な、ヲタクが過剰に投影してしまう心理です。実像であるアイドルZOCは過剰な投影を拒否する、という歌詞であるように感じました。

若さへの過剰な失望とは、若いからとバカにしてその思いを「大人になれば消える衝動」と形容してまともに取り合わないことです。若い子の衝動なんてすぐ終わるんでしょ?と。これに対しては「そんなものに縋ったこと一度もない」「初期衝動も初恋もいらない」と言っています。この衝動は本気であって、若いからではない。

「DON’T TRUST TEENAGER」という曲はある種攻撃的な、邪魔する要因を明確に描いた曲に感じました。

そんなドントラの最後の歌詞が
「優しい地球にしたいの」
「永遠の衝動」
私はこの曲に込められた熱を感じるこの歌詞が好きです。


…って感じで、ひとしきり書きたいことを書いたのだけど、結論が迷子になってしまった…。

日々頑張って暮らしているなかで、ふと弱ってしまった時に、普段は手懐けているはずの孤独感に支配されてしまう時があるのです。
そんな時に聴くと「クッソ生きてやろう」と思えます。