見出し画像

東京五輪の記者証申請が「科挙」並みに難しかった(かも)!?

 先々週、文春オンラインで「「ちゃんと開催しようという努力が感じられない」海外メディアが東京五輪に“大憤慨”ワクチンは自己申告、書類は不備ばかり、取材体制は大学以下」(リンク:https://bunshun.jp/articles/-/47166)という記事を書いたけれど、文字に限りがあって、なかなか全部は書けなかったのです。

 エクセルが開かない、PDFが開かない、書き込めないなどはもう日常茶飯事で、それはもう皆、慣れっこになっていたんだけど、大変だったのは、「開かないです」とメールをしてもそれに対する返事がなかなかな来なくて、そうするともうその書類の存在を忘れてしまうわけで。1週間くらい経ってから、新しいエクセルが来て、それも不備があって、みたいな無限ループを永遠に続けていたわけです。

 だから(と続けると言い訳みたいになってしまうのだけど)Playbookやその他の資料を目を通してはいても、『熟読して120%理解している記者』は、多分、皆無。しかもPlaybookは何度か改訂され、でも改訂された場所にハイライトがあるわけではないので、何が変わったのかわかりにくく、「Theまちがいさがし!」みたいな感じ。またPlaybookだけではなく、コロナ対策、移動手段、カメラの機材登録、レートカード登録(これはフォトグラファーが必要で私は関係なかった)、ホテルなどなど膨大な資料があったのです。

ちなみにパッと手元にある資料を数えてみたら。
Playbook #1 :34ページ(バージョンは3まであって、3は倍くらいだったので、合計で130ページくらい?)
Playbook Q&A: 34ページくらい
コロナ対策:47ページ
記者証申請:16ページ
ICON:76ページ(コロナ対策のサイトに入る方法など)
ICON 2:29ページ(コロナ対策のアプリをダウンロードしてから云々)ICONトラブル対策:4ページ
まだまだあって、これはごく一部。

 つらかったのは、アプリに登録するときにトラブルがあったときに画面で解決できず、メールに添付された資料を開いてみなければいけなかったこと。その資料を探すのに手間が・・・最終的には何が何だかわからなくて頭が爆発・・・したのは自分だけかと思っていたら、世界中のメディアがそうだったので、意味不明な連帯感が生まれたのは面白かった。

 もう一つメンタルにきたのは、不備があっても「いつまでに提出しないと記者証を無効にする」と書いてあったこと。どうしたらいいのか分からずあたふたバタバタ。からの疲労困憊。

 途中から思いました。

 これは記者証をいただくための最終予選もしくは科挙ではないか、と。

 そして入国書類も入国のために必要なアプリが登録できないなどさまざまな問題がありました。入国後もコロナのPCR検査のキット送付のお願い、検査のドロップオフ、タクシーの使い方、試合の取材予約など、無限ループは続いています。

 組織委員会で働く友達に「ねぇねぇ、あの書類、全部で400ページくらいあるよね。科挙だよね。もし資料に関する試験あったら、私不合格ですよ」と言ったら、こんな返信が。

「大丈夫。全部わかっている人、中にもいないから」

 というわけで、答えのない科挙試験は続いております。

 一緒に科挙に挑んでいる海外の友達ができたのは唯一の収穫でした。オチなさすぎ(笑)

写真は科挙の試験場ではなく、メディアセンターです。

※記事の無断引用、盗用はご遠慮ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?