「あんた、これで満足しないでロス五輪も出てきなさいよ」:サンドラ・ペルコビッチ(円盤投げ銅メダル)
女子円盤投げは米国のヴァレリー・アルマンが五輪連覇、サンドラ・エルカセビッチ(クロアチア:旧姓ペルコビッチ)が銅メダルを獲得した。
ペルコビッチ(あえてここではこう呼びます)はロンドン、リオ五輪で金メダル、東京は4位でメダルを逃したものの、34歳で迎えたパリで再びメダルを手にした。
「メダルを手にできてうれしい。素晴らしい選手たちと戦えて誇りに思う」
ライバルたちをたたえた後、アルマンの方を向いてこう言った。
「私は金メダル2つ、銅メダル1つでメダル数ではあんたより上だからね。満足してないでロス五輪にも出てきなさいよ」
ドスの効いた低い声でペルコビッチがアルマンにそう言うと、会見上の全員が爆笑した。
(負けず嫌いにもほどがある)
今回の五輪には2008年北京五輪、2012年ロンドン五輪から連続出場している選手が数人いた。はっきりと数えたわけではないので、どれくらいの割合かは分からないが、メダリストに絞れば本当に少なくなる。(抜けている選手がいたらごめんなさい)
ジャマイカのスプリンター、シェリーアンフレイザープライス。
グレナダの400m選手、キラニ・ジェームズ。
ポーランドのハンマー投げ、アニタ・ボーダルチク。
そしてペルコビッチ。
世界の第一線で活躍するだけでも大変なのに、長く続けるのは我々の想像を超える努力があると思う。
ロス五輪にも出てきなさいよ。
ペルコビッチはロスでは38歳を迎える。
これから1年ずつが勝負になり、怪我なく、そして記録を保つのは若い時よりも大変になってくると思う。
でもペルコビッチなら出てきそうだな。何かやってくれそうだな。
そんな期待を持ちつつ、この4年を見守りたいと思う。