M3秋2020作品レビュー③ ぷにぷに電機「電子DISCO密林」

ネットミュージックシーンで活躍しているジャズ系のシンガー…というちょっと珍しいスタンスのぷにぷに電機なんですが、その人を食ったようなステージネームからも分かる通りブラックミュージックぅぅぅって感じではなくカワイイ・ゆるふわな表現を併せ持つ点でもとても個性的な音楽をされています。この「電子DISCO密林」はブレイクビーツ系の作品になっていますが渋谷系やfuture bassだとかの温故知新系可愛いエッセンスが散りばめられててものすっごく聞きやすいです。

このEP「電子DISCO密林」は若者言葉でいう「エモい」系統なので日本らしい音使いだとは思いますが(※音楽ジャンルのEMOじゃなくて平成レトロの意味です)、ブラックミュージックみもありつつ東南アジアの湿気を感じさせるトラックも入っていたり、なんだか地理感が不思議です。たぶんタイトルの「密林」はjungle beatの意味合いが半分だと思うんですけど、僕はそれ以上にじっとりした雰囲気を感じました。電子音楽でアジアンかつ

小難しいこと抜きにしてもめちゃかわハッピー踊れるミュージックなんですが(個人的にはリーディングトラックよりも2曲目の「よわいにく」が強烈に琴線にキました)、インターネットシーンでグローバルな音楽なんだけども妙なアジアっぽさがある、そんな矛盾を楽しみながら聴くのも面白いです。

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