見出し画像

避難所に行く前に確認しておきたいこと

こんにちは、aoiieです☺︎

台風シーズンだからこそ、お願いしたいことがあります。それは、「避難所に行く前に、各避難所について確認すること」です。
なぜお伝えしたいかというと、私が昨年の台風19号で避難所運営に携わっていたこと、今年度の避難所運営の説明会を受けたためです(私個人の職業については、機会があれば後日記事にできれば)。

避難所の場所を確認するだけでなく、避難所はどんなところなのか、何を持って行くべきか、平常時から確認してください。

※この記事で説明することは、私が携わっている自治体の避難所について、がメインです。他の自治体、主体が開設する避難所とは異なることもあるため、ご了承ください。できるだけ、共通していることを記載できればと思います。


避難所は過酷な環境


まず、快適さを求めて避難する人はいないでしょうが、前提として過酷な場所なんだぞ、と大きな声で言わせていただきます。
自治体や避難場所によって異なりますが、私が携わっている自治体の避難所は「地震災害時」「風水害時」の運営の仕方が違います。

「地震災害時」の避難所運営は長期戦になることが前提です。このため、備蓄倉庫にあるもの全部で対応します。

「風水害時」というのは、台風や大雨による被害時、洪水や浸水などが分かり易いでしょうか。
この場合の避難所は「一時的な避難場所」として場所を提供するため、備蓄倉庫の中から決められたものだけで対応することになっています。

例えば、提供しない物資として「飲料、食料」。風水害時の避難所に来る際は、自分が消費するものは自分で用意して持っていきましょう。
飲料がなくなった場合は、空いた容器に水道水を入れて対応してもらいます。日本の水道水は飲めます。

「空腹は耐えなければならないのか」
と、言われてしまえば、避難所の運営方針をご理解いただくほかありません。万が一、風水害避難時に震災が起きて、長期間食料を含む物資が届かなかった場合を考えると、「一時避難」である時に食料の提供はできないのです。

持っていく食料ですが、「それってイマイチ」と私が感じたものをまず紹介させてください。

・カップラーメン
 お湯はどこで用意しますか?箸は持ってきましたか?

・手作りおにぎり
 できるだけ早く召し上がってください。避難所に必ずクーラーがついているわけではなく、高温多湿な空間の可能性が高いです。痛む前に、どうにか。

その他、お菓子系は悪くないですが、
・小包装のゴミは自分で管理して持ち帰ること
・食べかすが出やすいポテチなどは、食べ方を工夫して

避難所は基本的に「場所を借りているだけ」ので、一時避難が済んだらその場所を片付けて避難を終える=自宅に戻るのがルールです。


ペットの対応


避難所運営を検討する時に「ペット対策」がいかに重要か、痛感しました。

ペットと一緒に避難してくる場合。
基本的な姿勢(受け入れの可否)は自治体で決められていますが、

ペットを避難所のどこに集めるか

は、各避難所によって異なるのです。要注意。
「なんで人と同じ場所ではダメなの?」という疑問には、ちゃんと理由があります。

避難所は公立の小中学校を借りて運営しています。ですから、避難所を閉設した後は、その場所を各学校の生徒が通常通りに利用する建物なのです。
その生徒の中に、動物アレルギーの子がいたら。考えてみてください。
避難所閉設時にはもちろん清掃を行いますが、隅から隅まで、動物の毛をひとつも残らないように掃除するなんて、極めて困難です。

また、避難してきた人の中にアレルギーの人がいる可能性もあるでしょう。
避難してきた子供がペットに興味を持って、動物園状態になってしまう可能性だってあります。

まず、避難前に「ペットの同行避難は可能か」を確認してください。

可能である場合は、必ずケージに入れて、避難所運営者の指示に従ってください。

できれば、ブランケットなどでケージを覆ってあげてください。
いつもと違う場所、周囲に家族以外の人が大勢いる、自由にくつろぐことができない、人間の足音がいつも聞こえる・・・

避難所は過酷な環境だと先述しましたが、ペットにとっても過酷な場所になってしまうことを、ご了承の上、同行避難してください。

私の自治体では、避難所によって、
「ペットのみを集約する」
「ペットと飼い主(代表者1名)を集約する」
も分かれていました。


感染症対策


令和2年度の避難所運営で大きな課題となっているのは「コロナ対策」です。
ですが、この対策については記載を控えさせていただきます。

これについては、各避難所、避難所運営主体が本当に真剣になって考えています。

どうしたら健常者と体調不良者の動線が重ならないか、感染者や濃厚接触者への対応、発症時リスクの高い人への対応。
避難場所を貸している学校側との協議でも、何回も動線を引き直して、検討を続けていました。

避難者へのお願いは、
「体調の自己申告」「他者への感染対策」です。
感染症が怖いのは、避難者も運営者も同じです。どうか、自分だけでなく自分以外の人にも、少しだけ優しくできる心の余裕を持って、避難場所に来てください。


避難所は、「集会所」ではない


避難所には、いろんな人が集まっています。地域からの避難者、運営者、場所の責任者。そのほかにも、いろんな考えの人がたくさん。

まずその場所のルールを守って、みんなで命の危機を乗り越えましょう。


最後になりますが、持ち物に関して助言です。

室内用の靴、サンダル、スリッパはあったほうがいいですよ。

備蓄倉庫にスリッパの用意はないし、学校側としても「ご好意」で貸してくれる場所はありますが、数に限りがあります。

避難場所は屋内ですから、絶対に外で履いてきた靴で歩き回るのはやめましょうね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?