見出し画像

モンテ・クリスト伯感想 12

ネタバレ含みます。

エロイーズ

ヴィルフォールの後妻エロイーズは、エドゥワールを溺愛している。
子供の為ならどんなことでもする。しかし、その方向が何やらおかしい。

子供の幸福は財産だと考えたエロイーズは、親族の毒殺を計画中。

愛する存在の為に、他者を害する事を躊躇わない。

罪を犯す人間は、自分の愛情を通して他者の気持ちを理解する事が出来ないようだ。

そういう想像力が欠如している。

そういう人間は自分が大切な物を失うと、狂ったように怒る。
しかし、人の大切な物を奪うことは当然だと思っている。

奪いたいから奪った。
それのどこがおかしいのか、正しい事だ、奪われる奴が弱いから悪い、と思っている。

価値基準が違う。

ここから先は

1,848字

モンテ・クリスト伯の感想です。 1巻から7巻まで、感想と個人的な思索をまとめました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?