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イヤホン沼に指先1本だけ浸した

作業中は、充電しっぱなしのウォークマンでSpotifyを聞いているのですが、イヤホンの音質には割りとこだわります。

この頃はJVCのウッドシリーズのカナル型の有線イヤホンがとても良くてそればかりだったのですが、


「イマ風の音で聞いてみよう!」と思い立ってしまったのが運の尽き。どれにしようか悩んで調べてるうちに、イヤホン沼にちょっとだけ、指先1本だけ入ってしまいました。

秋葉原のイヤホン専門店も普通に行けるんですけど、そこまでのガチ勢じゃないので、たくさんのレビューを見て候補をしぼりました。でも、本当の本当は、絶対お店に出向いて視聴したほうがいいと、今回思い知りました。だってどう考えてもレビューじゃ、どのイヤホンが自分の好みの音を出すか分かるわけないですもん!!!

選ぶにあたって、価格コムのレビューとかEイヤホンさんのレビューや特集、あとはマイベストさんも見ました。さらに深みにハマりたくて巨大掲示板でツワモノたちが語り合ってる板もこっそりいくつか見ました。

そしてさんざん悩んだ挙げ句候補にあげたのはこの3つ。知ってる人なら「ははーん、記事を読み漁ったな?」ってすぐバレそうなラインナッップです。

なお、すべて私の勝手で大雑把な解説なので軽く聞き流してください。どれも私がまだ入ったことのない領域「リケーブル」と「バランス接続」に対応してる本格的なイヤホンなので、ドキドキしました!


QDC/SUPERIOR(←←なんといっても第一候補)
「えっ!? QDCが13000円!? 絶対買いでしょ!」「こんな安いのに、なにこの高品質!」みたいな感じで界隈では大騒ぎになった品だそうで。私が目をつけたときは圧倒的に在庫がなく再入荷まち状態でした。中華系。ぶっちゃけ2023秋で、初心者向けのちょっといいイヤホンだったらがぜんこれがトレンドだと思います。見た目もとってもかわいくて、北関東のヤンキーのボックスカーの内装みたいなの。この見た目やレビューからEDMとかをドンスカ聞くのに向いてそうな印象だったのと、リケーブル必須みたいに書いてるレビューが多かったのと、私が「逆ばり人間」であることなど考慮し、候補から外しました。
機会があったら視聴してみたいです。


■SIMGOT/EA500(←←結局これを選びました!)
上記SUPERIORが出る前に「この音が1万ちょいで!? 中華イヤホンどうなってんの」と界隈を騒然とさせた品だそうで。さまざまなレビューを見てると、SUPERIORよりも「高音・低音」の出方の評価が高く、全体的なレビューの点数も高い。私は割とサントラに近いものを聞く機会が多いので、レビューの感じだとSUPERIORよりはこっちのSIMGOTかなと、なんとなーく感じました。見た目は、浜崎あゆみが好きなトラック野郎のお兄さんの運転席みたいな感じ。(個人の意見です)


■Sennheiser/IE 100 PRO(←←次点)
ドイツのゼンハイザーのモニターイヤホン。出たわね専門用語! モニターイヤホンというのは、一番よく見るのは「FIRST TAKE」で歌い手さんが耳にしてる赤いソニーのヘッドホン。あれですよね。どうやら「音源そのままのありのままの音を再現する」というものらしいです。ただレビュー見てると「思いの外ドンシャリ(=低音と高音がカッコよく響いてる。最近の圧倒的トレンド ※あくまでも私の意訳です)」と言ってる方たちもいらっしゃるので、なんとも言えません。私のものすごい偏見なのですが、「ドイツの品なので品質は良さそうだけど、きっと遊び心は期待できないだろう」と思われたので(決してけなしてはなくむしろドイツの誠実さを褒めている)、割と早いうちから候補から外しました。でも、どんなもんか、こちらも機会があったら視聴してみたいです。

27才国立大卒の割りとイケメン公務員。酒も博打も女もやらないが、落語が趣味で割とユーモアもあるんですよ……って感じの男子の、綺麗に掃除されたSAKURAの車内って感じ。(絶対伝わらない)とにもかくにもドイツ!って感じで誠実で潔くて、文房具みたいでカッコイイ。


■SIMGOT/EA500を使ってみて
そんなこんなで選んだSIMGOT/EA500。
当たり前ですが、これまでの普通のカナル型と違い、ケーブルと本体を接続しノズルを装着するという工程を踏まないと完成しません。緊張しつつも「ここまでするのだから相当いい音に違いない」とワクワクしながら作りました。
EA500にはノズルが2つ、ついて来ます。(すみませんノズルがなんなのかさっぱりわかりませんが、多分音を響かせるパーツだと思われます)
標準の赤だと、ちょっと物足りない気がしました。なんだろう、ユーモアのない優等生、ソツのない新人、みたいな……
黒は、やばかった。黒は明らかに個性があって「くっくっく、オレに目をつけるとは貴様、やるな! さあオレを選べ!!」みたいな雰囲気で襲いかかってきました。

赤は、音響が計算・設計されたホールで清らかな歌声が響く世界。
多分、どの音がどう響いてるか聞きやすいし、閉塞感も少ないです。
黒は、密閉されたライブハウスでやんちゃなかわいい悪魔たちが思うがままに歌い踊ってる世界。
閉塞感があり、広がるというよりは、包まれる感じ。1つぶ1つぶの音の際立ちを味わうというより、すべてがまぜこぜになって、独特の世界が出来上がってる感じです。

昔から何を聞くにもイコライザーはたいてい「JAZZ」を選びます。黒は、よくある「JAZZ」のイコライザーに近いと思います。

このEA500、最初から「好き!」ってなったのですが、2週間くらいしたころから更に本領発揮。ものすごく世界が広がった感じがします。主に、前列から3列くらい後ろにいる音もキラキラしてる感じ。ズドンとくる低音も、JOJOのようにズキュンときます。(イヤホンはある程度個性のある響きのほうが好きだけどズンズンシャンシャンしすぎは苦手)

(ちなみにたまに赤も使って違いを楽しんでます。)

これまでのJVCのウッドなやつが「古い喫茶店の使い込まれた昭和のスピーカーで聞くレコード」だとすると、こちらのSIMGOT/EA500(黒ノズル)は、「設備の良い映画館やディズニーアトラクションで楽しむ4D作品」です。つまりデジタルなのです。素晴らしくキレキレで令和ってますが、ラフマニノフも美しく泣いてると私は思います。
ただ、SIMGOTは存在感が半端ないので、疲れるとJVCに戻したりしてます。

■おまけのASHIDAVOX (アシダボックス) ST-90-05

今回イヤホン選びの寄り道として、パトカーとかのスピーカーを扱ってる業者さんとして有名なアシダ音響さんというところのヘッドホンも購入しちゃいました。これ、大好きなギズモード(GIZMODO JAPAN)さんでべた褒めされてて、すごく興味があったのです。

使ってみた感想は、「面白いくてかわいいヘッドホン」でしょうか。
私はPCでユーチューブなど見る場合デスクトップにイヤホンを直挿しするんですが、これだと割りと控えめすぎる音になりがちです。そんなときこのASHIDAVOXにすると、大きな音、かつ低音が強調され、なかなか良いです。ただ、ウォークマンに挿すとかなり音が全方向に大暴れしてすごい騒ぎで「たすけてー!」ってなっちゃうので、PC専用となってます。
とりあえず見た目のかわいさは別格で、これがPCまわりにあるだけで幸せになれます。

【おまけ】
そういえば……選んでる最中、「再生周波数帯域」も気にして見てたんですが、面倒になって途中からやめちゃいました。肌感としてなのですが、(耳感?)どんなに広い音域を再生可能としても、響きがしょぼいとまったくダメなんですよね。

そういえばたいていのイヤホンには本来聞こえない音域も再生可能域に入ってて興奮します。特に気になるのが「低周波音域」です。
人はだいたい20Hz以下の音は聞こえないというのが世の常識。で、オカルト界隈では「19Hzの音を聞いた人は幽霊を見る」なんて話があるんですよね。私が好きな心霊系ユーチューバーさんたちはわざわざこの19Hzの音を出して幽霊ほいほいやったりしてます。有名なディアトロフ事件を取り上げたドキュメント本「死に山」では、犯人として低周波音が候補に挙げられてました。日本でもこの低周波音が“怪現象“の原因だったという有名な話があったと思います。環境省とかの低周波音の被害などもネットでいっぱいヒットします。

そんな聞こえない音域が設定されているというのは、やはりそこに必要性があるからで……低周波音といえば「振動」なのですが、これってイヤホンでも関係してるのでしょうか! 

などなど、色々考えてしまうのです。やはりイヤホンは沼なのです。