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UberEats配達員をひと月やってみて〜配達中級者編

とりあえず30日やってみて591回配達達成しました。
めっちゃ冴えない顔してますが気にしないでください。

1日平均19.7回、思った以上にやってますね。正月休みなど含んでなわけですから思いのほか頑張った気がします。

1週間以内に50回達成で◯◯円給与を保証ってあってそんな配達できるもんなのかなって思ってたことがありますがずいぶん昔のことに思えます。まあ、ひと月前ですけど...。

今回は中級者になって見えてきたことを書きます。

だんだん位置情報ゲームをやってる感覚に

慣れてくるとリクエストがくるのが楽しみになってきます。ポケモンGOをやってるような気分です。どんなお店からリクエストがあるのか、どんな人から注文があるのか楽しみでやっている人もいると思われます。

隠れた名店や住みたい場所に出会えるかもしません。いろんなオフィスを見て回る内に自分がやりたい仕事も見つかるかもしれません。いろいろな空間を巡るのでこの街をさらに深く知ることができるようになります。

お金目当てから、やりがい重視に

この仕事をやる前はいくら稼げるのかということばかり気にしていました。しかしこの仕事をしていくうちに自転車で配達するだけという仕事でも「ありがとう」と感謝されることがあることがわかりました。

風邪で外に出られない人、徹夜中に勝負メシを頼むサラリーマン、子育て中のお母さん、あらゆるケースがあります。

この仕事の重要性を理解していませんでした。デリバリーはピザ屋や中華屋、寿司屋がもともとやってたことでけっして新しい分野の仕事ではないのですが、アプリを使ったデリバリーの受注サービスが出前を導入できない個人店の出前サービスを行ったり、既存のピザ屋などのデリバリー業種の忙しい時間帯の補助員の役目をしたりと世の中をよりよくするサービスとしてしっかりと成り立っているのを感じます。

手数料はありますが導入するだけで売上があがるので、特に個人店からは感謝を感じます。

そして配達員、店舗、客の3者評価制度があり、それぞれをGOOD、BADをつけ良い所、改善すべきところを確認できるのは大きなことだと思います。

配達員は単なる下請けではないですし、お客様は神様というわけでもない。そういった一方的にならない関係性の仕事の仕組みがこれから先大事になっていくのだと思います。

BAD率は1%くらい

非常に恥ずかしいことなのですがBAD評価になったのはおそらく6回
そのうち3回は初日で要領を得てない時についたものでした。

GOOD、BADの評価はかなり遅れてつき、その内容もかなり抽象的なのでいつどこで何の理由でついたのか推測が難しいものが多いです。

だからBADがついても気にせず常に自分が出来る限りのことをしていくということが大切だと思います。

①遅配とみなされた3回
②中華料理の包装容器があまく汁が溢れた1回
③ドリンクを渡し忘れた1回
④注文者現れず連絡も取れずやむおえずキャンセル1回

①遅配とみなされた
①を防ぐには先手をうって
「店舗の事情で出発が遅れた」
「道路が混雑しているため遅れるかも」
「強風のためスピード出せない」
「汁物があるからスピード出せない」
「途中で道路工事のため迂回」
「路面の状態が悪いためスピード出せない」
「住所記載が不十分で迷っている」
「目的地ピンが大きくズレていて迷っている」
みたいなことをいちいちうるさいやつだと思われてもしょうがない気持ちでメッセージを送ることが大事だと思います。「一分一秒でも早くの配達」よりも、「一分一秒でも早く今おこっている現状を連絡する」これがいいと思います。

住所不十分はお客様の操作以外にもアプリ不具合のせいなどさまざまなので、Uberのせいなところがあるのですが、ピンずれ、住所欠落等はメッセージ等でコミュニケーションをとったり、Google検索をつかってみたりの工夫で特定することができます。焦らずこっちの状況を伝えるのが重要です。

特に新築マンションなどはGoogleマップに反映されてないことがあり、検索してもでてこないこともあるのですごく気をつかいます。

また同じ住所にたくさん建物があることをお客様はしらないことが多いです。郵便や宅配業者はそれらはエリア内で情報共有して回避しているのでしょうが、われわれは行き当たりばったりなのでそれは無理です。こういったことも聞き出すスキルが鍵になってきます。

案外近所に住んでいる人に尋ねると教えてくれます。本当にありがたいことですね。

②中華料理の包装容器があまく汁が溢れた
気をつけてたのにダメだったケースです。個人経営の中華料理屋のため包装がアバウトでした。出発時によくみて甘いと思ったら補強してもらったほうがいいと思います。それからは汁物積載時の走行はかなり気をつかうようになりました。歩道へ入った時の段差の振動、路面が悪い時の振動などなるべく気を使っています。

③ドリンクを渡し忘れた
単純なうっかりミスです。あとで気がついて渡しに戻りました。こういうケアレスミスをなくすためには余計なものをバックにいれない。帰る前に渡し忘れがないか必ず確認する。稼ぎとか配達数よりもまず配達のクオリティに徹する。これにつきそうです。

④注文者現れず連絡も取れずやむおえずキャンセル
注文者に5度電話してもつながらず。サポートに何度か電話するも深夜だったためかそちらもつながらず。おまけにアプリの不具合かタイムリミットタイマーが作動しませんでした。20分以上待っても音沙汰ないのでキャンセルするとこのBADがつきました。こういうパターンもあります。基本的にオフィスへ運ぶ時は仕事中、会議中が多いので連絡してもつかないことが多々あります。次の配達が待っているとかなり焦ります。

ホテルへの配達はかなり気をつかう

ホテルごとでオペレーションがまちまちです。受付の人が渡してくれる場合。受け渡しは外でやらなきゃならない場合。そのまま部屋へ直接いっていい場合。さまざまです。

ホテルへの配達は稀なようなので、基本的に受付の人はこっちを不審者扱いします。まともにとりあってくれないケースもあります。深夜にいきなり大きなバックを背負って配達にくるのですから無理もないでしょう。ホテルマンには管理上の責任がありますので厳しくなって当然です。

深夜24時のあるホテルで、怪訝そうな顔で「どういったものの配達になりますか?」とホテルマンがきくので「マ...マクドナルド...ハッピーセットとおまけのトランプです。」と言うと、ホテルマン苦笑。みたいな感じです。

受付で配達の受け渡しはこのホテルではどういう扱いになるのか聞き出し、お客様へ直接連絡して受け渡し場所を決めます。そしていらない迷惑をかけたことのお詫びにホテルマンに「配達完了しました。ご協力ありがとうございます。」のお礼の言葉を言います。こうやってUberEatsが信頼されれば、怪しまれることもなくなると思います。

愛飲のドリンクがサバスのプロテインに

現在は冬ですからガブガブ水分をとるほどでもないのですが、やはり水分補給は大事です。配達リクエストが連続しているうちはなるべく休みをとりたくないのでトイレ休憩などなるべくとらないために水分補給は少なめにしています。あとエネルギー切れの空腹感も困ったものです。

適度な水分補給かつエネルギー補給にもなる。そんなドリンクがなんとサバスのプロテインでした。タンパク質が補給でき水分吸収率もよくうってつけの飲み物です。

自転車の負担がやばい

なんとこの30日間で2回修理してます。
①ブレーキワイヤーの切れ
②後輪パンク

①ブレーキワイヤーの切れ
配達中に前輪ブレーキのワイヤーが切れたためパニックに...配達先が目の前だったのでとりあえず配達し、修理にもっていくことに。ブレーキワイヤーが切れたのは生まれて初めての経験で「これは廃車かな?」と思ったのもつかの間40分程度でなおしてもらえました。さすが自転車屋さん!そしてブレーキゴムも擦り切れてしまったので交換してもらいました。

②後輪パンク
前回、あさひサイクルベースで後輪のタイヤ交換をしてもらった時「スライム」という薬をいれてもらいました。なにやらパンクしても中に入れた薬剤が穴をうめるのだとか...でもそれでもパンクしてしまいました。意味がないので次回からは入れないでいいかなあと。

また、ホイールのダメージやチェーンやギヤーの摩耗も指摘されました。

チェーンや4〜6速のギア―が摩耗してサビがとれピカピカになっています。

これはあんまり良くない状態なんだとか。「この自転車の想定はせいぜい週3日、1日4〜5kmで考えられている。だから今の使い方は寿命を縮めながら走ってますね。」といわれてしまいました。

バイクの配達の方が楽だがメンテ費がやばい

バイクでUberEatsをやっていた人に話を聞く機会がありました。なにやらバイクの修理中とのことでやむおえず自転車で今回やってみたけど自転車の方が明らかにしんどいという事を話していました。

とにかく上り坂がきつくピックアップだけでも辛いとのことでバイク配達を推されましたが、よくよく調べるとデリバリーをやってるピザハット等の業者はひと月にメンテ費に1台あたり1万〜2万ほど費やすとのことです。この人のバイクが壊れたわけもなんとなくわかります。

上記サイトの業者では月1500kmまで走行して1万6千円でメンテ費保険込みでデリバリー用のバイクが借りられるようです。

しかし私は自転車だけでも月1500kmは超えていると思います。駐輪場代、ガソリン代を考えると月2万5千〜3万はみる感じになります。そして収入は自転車配達と変わらないよう調整されるているようなので正直なところ自転車の方がいいと思います。

自転車のメンテ費ならせいぜい月1000円〜6000円です。

スピードよりも安定したクオリティーが大事

私が初めに陥ったのはひとつの配達に力をいれすぎて後でバテるというパターンです。

初めの頃は常に6段階シフトのほぼ6速で走っていました。しかし今は5速4速が中心になっています。20インチ自転車ですから5速4速は普通に走るには軽く、若干物足りないスピードです。そして信号などで停止する直前は必ず4速3速まで落としています。

ミッション車と同じでエンジンの回転数が大切なように、人にはそれぞれ理想のペダルの回転数があると思います。それを維持するようなシフトチェンジをするとすごく負担を軽減できます。橋などちょっとした勾配や向かい風が吹いてきた時などシフトを1つ下げて対応することで脚の負担が軽減できます。こうしたシフトワークがおおきな効果を発揮するのが脚で実感できるようになってから今では反射的に自然とできるようになってきました。

力任せに踏み込んでこぐと脚もギア―も傷めることになってしまいます。大きく身を捩るような反動がつくため背負っているバック内にも衝撃が伝わり商品によくない影響を与えます。

トップスピードで走り抜けてもおそらく早められるのは1〜2分程度です。それよりも安定した走りで商品や自己やまわりの安全を確保し、疲労を溜めないことで多くのリクエストに答えていく。これがなによりもこの仕事で大事なことなのではないでしょうか。

高速走行にはジェスチャーが大切

バスやタクシーや歩行者との進路の取り合いがネックになります。安全を考えるためお互いお見合い状態が多いもの。そんなことを続けていると配達スピードも下がっています。

路上に停車している車からドアを開けて出てこないかいつも気になります。自分が先に行くのか相手が先にいくのかお互いにお見合い状態も多くなります。

「右にいきます」「いかせてください」「出てこないでください」「先にどうぞ」を手でジェスチャーをしています。

正面へのジェスチャーはもちろんですが、バスなら背面にカメラがついているので背面にジェスチャーも有効です。バックミラーやサイドミラーに向かってジェスチャーしても運転手は見ているので伝わりやすいです。

深夜でもジェスチャーがなるべく見やすいように手袋も内側が白いものにしました。

右手親指、人差し指、中指の指先を切ってスマホ対応にしてます。スマホ対応手袋は感度が微妙なのでこれがいいです。できればそのうち蛍光イエローのグローブにしたいと考えています。スマホ手袋は黒が多いので正直深夜は見えないだろうなあって思っています。

自分の道具がだいたい固まってくる

あのUberバックに何が入っているのか、気になることはありませんか?多分配達員によってそれぞれですが私はこんな感じです。

①小荷物入れ用のトートバック
②保温と緩衝材としてのエマージェンシーシート

③仕事道具入れのファスナーケース
④休憩中のカフェで使うタブレット端末
⑤小さく畳んで袋に収納できるレジャーウェア

これだけです。

あれこれたくさん入れると重くなるし業務的にも面倒になるのでいらないものはもっていかないようにしました。当たり前ですね。

①小荷物入れ用のトートバック
財布、筆箱、メガネケース、私用のバッテリーとコードをこっちに入れています。ピックアップの時店によってはバックを店に持ち込んではいけないケースがあるので外にかばんを自転車とつないで放置し、トートバックだけ持って店内に入るというカタチをとることがあります。

②保温と緩衝材としてのエマージェンシーシート
タオルをつかっていましたが、汗拭きタオルにみられてしまうということがあるらしいので今はアルミ蒸着のエマージェンシーシートにしています。軽量で扱い易くカタチも自由自在です。小さく折りたたむこともできれば、ぐしゃぐしゃにしてかさを増やすこともできる。しかし見栄えはそこまでよくないのが難点ですかね。タオルよりはましかなあ。ちなみに100均で買えます。

③仕事道具入れのファスナーケース
トートバックに私物と仕事で使う道具やガイドブックをいれていました。しかし仕事で使う道具と私物が混ざってしまうと面倒なケースがでてきました。なので仕事でしか使わないものをこっちにいれてすっきりさせました。
ガイドブック、絆創膏、ウェットティッシュ、メモ帳、仕事用のバッテリーやモバイルキットはこっちにいれています。また「ドアの前においておいてください」というリクエスト時の紙ナプキンもこっちにいれています。使い終わった伝票などのゴミもこちらに納めることができるので結構重宝します。ゴミをバックの中に入れておくとお客様に見られた時印象はよくないものです。

④休憩中のカフェで使うタブレット端末
重いので持って行く時が限られますがタブレット端末を入れることもあります。入れる場所はカバンのふたのポケットスペースです。ここに入れないと重さを感じ走行に支障がでてきます。レジャー用のザックもそうですが上方に重い物を入れ下方に軽い物を入れることが常識になっています。やってみればわかるのですがこの方が疲れないのです。理由は重心が高くなるからなのですが、物理に強い人はなぜなのかなんとなく分かると思います。

⑤小さく畳んで袋に収納できるレジャーウェア
私は雨具やウインドブレーカーの役目をする登山用のレジャーウェアを使っています。アルミ蒸着で軽量で高性能です。ずいぶん前に買いましたが1万くらいしたものだったのでやはり値段はモノを言うという感じです。

風や水滴を通さず、暑くなったらファスナーを開いて体温調節もできます。脱いで小さくまとめて片手大の袋にしまうこともできます。晴れの日は上着だけで、明らかな雨天時のみズボンももっていきます。

あとUberバックの裏っていろんな場所に置くため汚れやすいので、裏に100均で買える椅子の脚用の床傷防止フェルトシールを貼って足をつくってみました。

ひと月もやると底が写真のように汚れてきます。ずっと続けていったらすぐに真っ黒になるだろうなと思い対策を考えました。カバンの素材的にすぐに剥がれるかなと思いましたが案外しっかり吸着しています。汚れたら剥がしてまた貼ればいいし、これで場所を気にせずバックを置くことができるようになりました。

よく行くマクドナルドなんかは床がけっこう油でベトベトです。他の飲食店も調理場と隣接する関係で油分や湿気で汚れていたりします。そういう意味でもバックは店内になるべく持ち込まない方がいいのだろうと考えます。

正直これといった技術的なものがいらない

この仕事をひと月やってみて言えることはこれといった技術的なものが何一つなくてもできるということです。だから人に教えられることはありません。習うこともあまりないと思います。

しかしセンスは必要です。地図が読めない人はまず無理です。こればかりは教えるものじゃないと思います。脚のない人にサッカー選手は向いていないように向き不向きが多いと思うのです。

後はひたすら道を覚え、建物を覚え、時間帯別の傾向を掴みながら予測する能力が必要です。これも勘の世界になるのでなんとも言えないところがありあます。

意外と外国人は参入しにくい

「中央区晴海3-13ドゥトールEASTタワー」のように日本の住所は漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字が入り交じるのですが外国人には思いの外それが難しいのだとか...。あるインド料理店の店主が嘆いていました。この仕事、日本語が話せなくても務まるのでは?と思っていたのですがそうでもないようです。

そして前述の通り住所の欠落や不備も多いのでお客様にコミュニケーションをとることが必須になってきます。

アプリが配達者の使える言語を判別しているらしく英語しか喋れないお客様というのは本当に2、3度しかあたったことがないのですが、あたるとかなりやっかいです。大概住所がズレていますのでgoogle翻訳をつかいながら聞き出す感じです。

街中に見かけるのは外国人の配達員も多いのですが、そういったものを乗り越えて配達している人なのだと関心します。

今回はここまでです。
前回お金、料金計算の話をする的なことを言っておきながらいろいろ調べねばならないことがでてきたので当分そのnoteを書くのは先になりまそうです。

今回はひと月やってわかったことを書きましたが、配達員初期のことをまとめてある記事が下記になります。こちらもあわせて読んでみてください。

その他マガジンでまとめてます他にも読みたい方はどうぞ↓



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