【本編ネタバレあり】なんか書かんといられないので、シン・エヴァンゲリオンの感想書く

※劇場版 シン・エヴァンゲリオンのネタバレがありますので、未視聴の方はブラウザバックしてください。
 バックしなくてネタバレ踏んだとか言われても当方に責任ございません。お前のせいじゃ。


 劇場版 シン・エヴァンゲリオンを観てきました。
 自分はテレビアニメ現役世代ではないですが、アニメ、旧劇、漫画版、新劇とそれなりに履修した者として、今回のエヴァ完結でどういう結末を迎えるのか、というかどう風呂敷を畳むのかがメッチャ気になったので、観に行きました。

 だって前作あのQだもん。そらオチ気になるやろ。Q観たときの感想は「これ4作目観ないと単体では評価しづらい」でした。そういう意味では答え合わせでもありますね。(ちなみに前作Qが約8年前ですって。よく待ったな俺ら。)

 作品としては、映像に迫力もありましたし、声優さんの迫真の演技や音楽も合わさって、めっちゃ楽しかったですし、エヴァというシリーズについてはちゃんと畳めたので、庵野監督よく頑張りましたやんというスタンスです。

(以下、ネタバレありの感想です)









では…

シン・エヴァンゲリオン感想3行まとめ

①マダオおおおお前ええええええええ!!!!!!!
②アスカお前ええええ!!!
③庵野監督お疲れさまでした。が…
以下、詳細です。


①マダオおおおお前ええええええええ!!!!!!!

 皆様ご承知の通りエヴァがどういうお話かというと、「嫁大好きなマダオが消えた嫁に会いたいがために、全人類巻き込んでなんかよくわからんウルトラパワーを使います」というものです。迷惑極まりないですね。これはアニメ、旧劇、漫画版、新劇で共通してます。厄介なおっさんだよ全く。

 今回、終盤の精神世界での親子バトルではこれまでの作品の中で一番ゲンドウの胸の内がはっきり語られたわけですが…

ぼく「いや、おっさんいい年こいて何言うとんねん…25年くらい前(※リアルワールド時空基準)にそこにちゃんと向きあっていれば、こんなややこしいことになってへんやろおおおおおおマダオおおおお前えええええええええええ!!!!!!!」

 多分、ゲンドウも親にちゃんと接してもらえなかったんでしょうね。そら思春期に「一人が好き」だの「孤独が好き」だのってなるよ。(シンジくん、こういうところパパに似ちゃったね…)
 でも、大学でユイさん(メンヘラ男子に理解のある彼女さん)と出会って結婚して子供までできたんだからちゃんと大人になれよおっさん!!!
 あれですね、理解のある彼女さんはメンヘラ男甘やかしたら駄目ですよ。男塾放り込め、男塾。

 それはそれとして、普通ならメンヘラ男フッて終わるんだけど、ユイさんがアクロバティックにお別れしちゃったから(完全な死別ではないのが事態をややこしくしてる)、拗らせゲンドウくんがマダオまっしぐらになった挙句、全人類巻き込んで嫁に会いに行こうとするんだから、本当に全ご近所一軒一軒に詫びろよこのマダオ…

 しかも、今作のマダオって嫁大好きが他作品よりもねっとりしててなんか生々しかったのよね。「キモい男子は美しい」って宮田ニキも言ってたけど、「キモいおっさんはマジキモい」だよ…
(アニメの頃よりゲンドウの嫁大好きがねっとりしてたのは、監督が結婚したのと関係あるのだろうか…?夫婦仲いいらしいし、それは非常に素晴らしいことだと思います。)

 ただ、最後はちゃんと自分と向き合って、自分のキモさも受け入れて、息子の成長を見届けて、大好きな嫁と一緒に串刺せたんだからよかったんじゃないだろうか…よかったなゲンドウ。


 いや、よくない。ちゃんと人類に詫びろ碇ゲンドウ。特に息子に詫びろ碇ゲンドウ。お前がちゃんと親をやってたら、シンジくんは齢14にしてあんなにひねくれてなかったし、使途とも戦わずに済んだし、「何がQだよ!!」とか言わなくてもよかったんだよ。


②アスカお前ええええ!!! 

 なんか毎度毎度えらい目に合う式波・アスカ・ラングレーさん。今回もめちゃくちゃ頑張ったのにやられちゃいましたね…でも、最後にはシンジくんと仲直りできたっぽいからよかったね。それはよかったんだけどね…

ぼく「なんか精神世界でのシンジとの対話のときのアスカ、なんか無駄にやらしいんだけど!!!アスカお前ええええ!!!何メス見せてんだよ!!!シンジが素直になった途端これか!!!」

 多分、ストーリー的にはそんな意図なくて、ただシンジと仲直りできて嬉しかっただけなんだろうけど、なんであのシーンだけ作画が煽情的だったんだよ!!そこだけ作画ピン〇パイ〇ッ〇ルか!!13号機にボッコボコにされて生首になった私の気持ちも考えろよ!!!

 って、生首になった弐号機さんが言ってました。

(旧劇みたいに食い散らかされてないだけマシだけど、めっちゃ眼見開いてたよね…)
(関係ないけど、生首弐号機の前でシンジくんが打たれそうになるくだりから決意表明して出撃するシーン、なんかシュールだったよね…背景で生首だけ絵面が違うんだもん…)


③庵野監督お疲れさまでした。が…

  テレビアニメシリーズから25年以上もの間、作品出す度に数々の批評とオタクのめんどくさいお気持ち表明を大量に浴び続けた中で、今作でエヴァンゲリオンという日本を代表する作品を終わらせることができたことは本当にすごいことだと思います。庵野監督には本当にお疲れさまでしたと言いたいです。(Qの時とかむちゃくちゃぶっ叩かれてたよね。そら鬱にもなるわ。)

 ただ、上映中に1つ思ったんだが…


 ぼく「これ、アニメ最終話と旧劇でやってたら監督は精神病まんでよかったんちゃう…?」(盛大なる後出しじゃんけん)

 実際、初めてアニメと旧劇を観たのが中学生でまだ理解力もおいついていなかったこともあり、その時は抽象的でよくわからなかったというのが実情です。(今でこそ読解力が付き、いろんな考察や解説を読んで何となくわかるようになった…いや、わかった気でいるだけかもしれんな…)

 ただ、(演出が旧作を意識しているというのも込みで)今作を観て感じたのは、「庵野監督がアニメと旧劇で言いたかったことと今回新劇で言いたかったことって多分あんま変わらんのでは?」ということかなと。(誇大妄想)

 旧作でも新作でも結論としては、シンジくんは「一つになること」を選ばなかった。つまり、「たとえ傷つくことになろうとも人は一人の人間としてみんな生きる」ことを選んでいるんですよね。だから、言いたいことは基本的には同じなのではないかと。

 ただ、旧作と新作の圧倒的な違いは「わかりやすさ」。多分、当時の監督はあんなんやし、色々あってあの形になったんだろうけど、ぶっちゃけ旧作わかりにくくね?(2回目)
 それに比べて、今作はセリフ周りとかめちゃくちゃわかりやすかったから旧作よりかなり観やすかったのではなかろうか。
  まあ、庵野も結婚して歳とって丸くなったんじゃないかな?庵野も人の子やね。


 ただエヴァって、「人間関係ってめんどくさいこと多いけど、いいこともたくさんあるからちゃんとお互い向き合っていこうや」みたいな人情話するには、オタクが好きそうな設定がてんこ盛りなのと絶妙な具合に抽象的な展開や演出なのが合わさったせいで、そっちの方にオタクが食いついちゃった結果、エヴァ特有のめんどくさいあの感じが今日に至ってるんじゃないのかなと。
(とはいえ、当時今回の新劇やったら、それはそれでオタク叩いてただろうな…)

 なので、今作でエヴァを終わらせるためには、新劇の最終章として1本の作品としながら、過去の作品も含めた総決算としての立ち位置でもある作品にする必要があるわけで、そうなると結論としては同じことを言うとしても、わかりやすさを示す必要があったのではないのかなと。
    なので、恐らく新劇しか観てない人も、旧作から観てる人も一区切りつけられる内容ではあったのではと自分は感じました。

(ただ自分はリアルタイムで旧作を追っていたわけではなく、当時の空気感を知らないので、そういう人からしたらまた全然違った思いを持っているのだろうなという印象は自分の観測範囲内ではある。つまり、その世代の人が「葬式」とか「卒業式」とかって言う感覚が語感としてあまりしっくりこない。)


<終わりに>

 「エヴァンゲリオン」との出会いは中学1年の時に部活先輩から「エヴァ知らないとかマジ?綾波レイが通じないとかありえん…」と言われた数か月後にwowowでテレビシリーズ一挙放送があったので、それを観たのがきっかけです。(律儀に観た結果、クソオタクが一気に進行して今日に至る。)
 その後、旧劇、マンガと手を出し、アニメを何周かしていたら、新劇場版の報を聞きました。最初新劇やるって聞いた時は、「正直何するん?」って感じでした。実際、「序」は観に行ってないし。
 ただ、エヴァ自体は旧作含めて好きな作品ではあるので、「破」「Q」の上映が決まれば、楽しみにしながら映画館に行きました。今作で「新世紀エヴァンゲリオン」という日本を代表する大作の終わりを観ることができてほっとしたというのが正直な感想です。
  
 そんな「エヴァンゲリオン」という作品について確実に言えることは、25年以上の間、新展開があれば必ず話題に上がり、街中にはコラボ商品が溢れ、コスプレやモノマネのネタになったり、テレビで放送される度に何度もTwitterで実況祭りになる等々幾度となく世間を賑わせるのは、世代関係なく多くの人に愛されている作品であることの証だと思います。
    今作についても、今後も延々と議論や考察がなされ、テレビで放映されれば実況祭りになるのでしょう。今作もいずれ金ローとかでやると思うので、その時はオタクたちと一緒に実況しながらみんなでワイワイ楽しみたいと思います。

 ーさらば、全てのエヴァンゲリオン

 ーそしてありがとう、全てのエヴァンゲリオン






 いや、違う。そうじゃない。お前はそんなヤツじゃないだろエヴァンゲリオン。

何青春ロードムービーみたいに爽やかに終わってんだよ!!爽やかエヴァ祭りか!!


お前エヴァなんだから物議醸せよ!!


折角実写パート入れたんだから、最後庵野が出てきて「シン・ウルトラマンをヨロシク!」くらい言って終われよ!!

物議醸せよ!!!!


物議を!!!!!


醸せよ!!!!!



俺たちはエヴァから逃れられない…
                                                   To be continued…

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(…軽く感想を書くつもりが、完全に供養文になっとる)

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