12月26日.27日 高校生無人島合宿

11月頭、自分は場作り熱が高まっていた。

そんな時に喜多さんから「関西で合宿をやる。運営求む。」との知らせが届いた。すぐ喜多さんに連絡した。

その時点では具体的な場所も決まってなかった。
そこから、大体週一回のペースでミーティングを重ね、場所を決め、集客をし、コンテンツを決めた。しかし、集客も捗らず、目標の50人に対して、実際は半分の25人。当日の過ごし方も不明点だらけで、2日間の食事すらも決まったのは前日だった。
これはやばい。合宿,不安すぎる。果たしてこの合宿から自分が得られるものはあるのか。なにより、生きて帰れるのか。それすらも不安だった。

当日。

フェリー乗り場に集まったのは、東洋大姫路高校の生徒と運営の声掛けで集まった、中高生と大人たち。全員で25人。
みんな、覇気がない。それは合宿に対する不安と緊張もあるだろうが、元々、自分に自信があまりないのだろうと思った。

12時30分、いよいよ西島。
綺麗な海と森。人は西島の職員だけ。諸々連絡事項を受けて、そこから自由行動。

合宿にはミュージシャンの森源太さんにも来ていただき、源さんの弾き語りで合宿は幕を開けた。
「全ての勇気ある決断が自分を作る。無駄な勇気は一つもない。その勇気を与えてくれた全ての人と経験に感謝。」
源さんのメッセージが心に響いた。

そのあと海でカヤックに乗ったり、森を散策したり、それぞれ思い思いに過ごした。何もない場所で自由を与えられ、参加者たちは自ずと自分の行動を自分で決断するようになっていた。

火が沈み、午後5時。

これから夕飯を作る。それぞれが持ち寄った食材で何を、どのように作るのかは高校生が決める。大人はリーダーシップを発揮しないのがルール。
高校生は戸惑った。普段料理なんてしないし、限られた食材と調理器具で何が作れるのか分からない。でも、動かなければ飯はない。そんなピンチな状況に追い込まれて、彼らは意見を出し合って、分担して行動した。分からなければ聞けばいいし、できないことは頼めばいい。そんなことを学びながら、大人の力を借りながら、食事を作った。その中で、こんなものを作れそう。と独自のアイデアを発揮する者もいたし、薪拾いや食器洗いなど、自ら必要な行動を起こす者もいた。
「行動を起こさなければ、生きれない。」という状況に陥ってから、彼らの顔つきは変わり、初めの自信なさげな表情は消え、主体的になり、力強くなった。

今思えば、自分が感じていた運営の準備不足はコンテンツの余白となり、その余白は参加者それぞれが埋めてくれた。集客も目標の半分だったが、それが結果的に参加者それぞれの色を存分に輝かせた。

多分この合宿は成長する人は成長するし、しない人はしない。

何を学び、何を得たかは人それぞれ。コンテンツの価値は不安定かもしれない。でも、それでいいんだと思う。全部運営側で用意されたパッケージは、参加者を受け身にさせる。これは場作りだけじゃなくて、教育にも共通する。必要なものは自分で作らせる。ドライかもしれないけど、そんな割り切りも教育者として必要。また、その非計画性は人生にとっても大事。決められた人生なんて面白くない!余白はスリルがあって、可能性を広げる。示唆を得た。

とはいえ、次やる時は大失敗するかもしれない。運営としてちゃんと責任持って、やるべきことをやる。今回は合宿の最後まで残れなかった。それだけが心残り。企画の最後の最後まで見届けて、初めて運営としての役割を果たせる。

〈追記〉
主催者のコメント。全然、見えてなかったぁ!

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