闘鷲降臨～2019東海アーリーカップまとめ #FE名古屋

2019-20シーズン前哨戦

今季もシーズン開幕間近。そして、天皇杯が今のレギュレーションである現状、数少ないB1との対戦が出来る機会がこのアーリーカップ、ということになります。

その大会としての立ち位置はともかく、シーズンに向けて培った実力がどれ程のものかを確かめるこれ以上ない機会です。どのような結果になったのか、こちらにまとめてみましょう。

Day1 FE名古屋 80-78 茨城

序盤真庭の3Pでリードを許したFE名古屋。2Qに守備で相手のリズムを崩すとそのまま離し、最大19点のリード。しかし、4Qは相手のフルコートプレスに嵌まるとリズムを崩し、みるみる溶ける点差。最後も10秒で6点を与えるなど締まらない展開ながら逃げ切りました。

長所と課題両方が出たこの試合。良かったのは脚の怪我でジョシュ・ホーキンソンを欠いた状態で、シェリフだけでなく日本人ビッグマンも総動員した形でカバーが出来ていたこと。そして、今季志向している、ピック&ロールからボールを動かしてズレをつくることや、その結果として日本人選手がリムにアタックする回数が増えていたことでしょう。

その一方で、最大19点となった差を維持できず溶かしてしまったこと、その原因となった、プレスへの対策ミスとディフェンスリバウンドの確保は、今季も変わらぬ課題となりそうです。

Day2 FE名古屋 91-102 三河

初戦の三河と連戦2試合目のFE名古屋。序盤、動く脚でリードする展開も2Qのオフィシャルタイムアウトまで。その後はガードナーの突進を止めることが出来ず、そこからの展開と相手の動き出した脚での守備の圧力に疲労の残る脚では打ち勝てず、という試合となりました。

とはいえ、そのあとズルズル離されず、3Pシュートを決め続けて最後まで粘り、闘い続けたそのプレーぶりは今季の躍進を予感させるに十分なものでもありました。また、この試合は外国籍選手だけでなく、伊藤大和や高村など日本人選手の得点も多く、そういう意味でも印象的な戦いぶりとなったように思います。

Day3 FE名古屋 59-40 東京Z

お互いのチームが3連戦の3戦目。体力の限界に挑戦。タフなのはどっちだ。…いや、まあ当然そんなのはアクティブロスターが多い方に決まっております。お互いちっとも入らないシュートでしたが、それでもほんの少しだけシュートを決め続けたFEに軍配が上がりました。

負担を分散する意味でも非常に多くの選手を使い、組み合わせが試されたこの試合。体力的には厳しかったでしょうが、3位という結果と、確かな手ごたえを得て、週末の開幕節へ向かうこととなります。

選手別雑感

#1宮崎恭行 …3試合目は速攻からの3Pシュートを複数決めるなど、今年のシステムにも対応し始めた。

#5山本エドワード …初戦は当たりがなかったが、三河戦を見てもやはり彼が要所を抑えてこそ。

#7木村啓太郎 …身体能力と強いフィジカルでどこまでも相手に圧力をかける守備と、P&Rの取り回しでチームに新しい力をもたらす。連携が深まればもう少しTOも減らせそう。

#11杉本慶 …本調子ではないのか伊藤大和に時間を与えるためか、3試合とも控えめな出場時間。プレーを見る限りはしっかり仕上げてきてくれることでしょう。

#15ソウ・シェリフ …ジョシュ不在の煽りで大変だった人。お疲れさまでした。フリースローとハンドリングは要改善。

#16坂本健 …終盤の勝負所でフリースローを2本きっちり決めたり、P&Rのダイブからジャンパーを決めたり、今季のさかほんさんは一味違うぜ。

#18飛田浩明 …シューターとしてはだいぶ吹っ切れた打ちっぷり。2試合に1試合大当たりしてくれればそれでいいんです。

#19ベン・ローソン …高速移動の出来る大巨人。しかも勤勉。ポストプレーは勉強中だけど意外と早くレパートリーに加わるのではという感じ。

#21会田太朗 …ボールの手につかなさ辺り見てももちろんまだまだ、なんだけど、少なくともちゃんと闘える選手だと分かったのは3試合目の収穫。序列13番目から成り上がれ！

#24ジョシュ・ホーキンソン …ケガの治療中。チームの戦いぶりを見る限り、急ぐよりはしっかり治してね、という感じ。

#44伊藤大和 …アーリーカップのチームMVPを選ぶならこの人。もちろん粗はまだあるけど、少なくともハンドラーとしてウイングとして、リーグで闘えるだけのポテンシャルを見せつけた。

#45鹿野洵生 …華麗じゃないのに技術があって、やってほしいことをやってくれる選手。このサイズでこれをやってくれることのなんと貴重なことか。

#88高村成寿 …ようやくチームとして活かし方が見つかったよね、というプレーぶり。ベンチのムードメーカー、ACと多忙ですが、問題なくやってくれるでしょう。

#HC川辺泰三 …選手にどんなミッションを与えて送り出すのか、外からも分かるというのは実に新鮮な体験なのであります。