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#21 妖精社員(極)

レア度  ★★★
がんこさ ★★★★★
口うるさい★★★★★
技:質問をする、指摘をする、あるべき論を言う、怒る、烈火の如く怒る

解説
基本的な妖精さんが働かない、働きたくないのに対して、この妖精さん(極)は「働きたい、働くのが好きな定年が近い妖精さん」と思ってほしい。
働きたいと言っても現場で手を動かして実際に何かをするというよりも、部長クラスまで行ってから役職定年しているので、手は動かさないが口を出したい系の妖精さんである。いろいろな会議や打ち合わせに出ては思いつきの「質問をする」。そして思いついた「指摘をする」のである。
相手としては、そうは言っても、、、と言いたいこともピシャっとシャットアウトして「あるべき論を言う」のである。シンプルなあるべき論であれば言い返せないのであるが、複雑な事情があるものだと反しができる場合もある。また、あるべき論には反した内容が実はトップダウンというか上の方からの指示だったりすると、あるべき論どうこうの入る余地がない。そんな反論をすると「怒り出す」のである。「先にそれ言えよ」などなど
大抵はこれでおしまいなのだが、ここで「言いましたよ」とか何とかと反論でもした日には「烈火の如く怒り出す」のである。まぁ皆わかっているから、そんなことはしないのだが、時々心の声が出てしまう。ボソっと言ったことをよくもまぁ聞こえましたねと思える感度でキャッチされてしまうこともある。引火性の高いガスが充満していると思って引火するようなことは絶対にしてはならないのである。文句はアフター5の酒場でするくらいがちょうどよい。会社の給湯室や休憩室で愚痴を言っていると漏れ伝わることもある。敷地内はNGである。壁に耳あり、障子に目ありと思って慎重な行動が必要である。もし睨まれでもしたら後々面倒なことになるのだから自分のためと思って我慢である。

ひとりこういうおじさん・おばさんがいるとすべてのおじさんとおばさんが面倒な人に見られてしまう。それは残念なことだ。いろいろな事情があって、本当は使える、慕われているおじさん・おばさんに魔法がかかって妖精にされている人もいるからである。そういうおじさん・おばさんは聞いたことには丁寧に答えてくれるし、余分はことや叱責、昔とったキネヅカ、要するに自慢話などはしない。聞いたことに適切に答えてくれる。手伝ってもくれる。役に立つのである。
しかし、
おじさん・おばさん=めんどくさい
とステレオタイプが付いてしますと、誰も寄りつかない。
役に立てるし。面倒なこともしないのに、力を発揮できる機会を失うのである。
世の中そういうものだから仕方がない。
警察だって教師だって、一人でも悪いことをすると、そういう輩がほとんどみたいに扱われることもある。よくないことだが、それが世論なのであるから仕方がない。

妖精のおじさん・おばさんには「やばい妖精」もいれば本当は妖精でない「魔法をかけられてしまった妖精」もいる。まともな人はこの魔法をかけられた妖精を見極めて魔法を解いてあげてほしい。
情けは他人のためならずである。
いつ自分に魔法がかかるかわからない。
そんなときに助けてくれるのは、いつか助けたクモくらいである。

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