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他社に馬鹿にされているのに誉められていると勘違いしちゃう残念な白いブラック企業

自社の活動をオープンにしてよい範囲で公開することがある。学会発表であったり、講演会であったり、プレスリリースなど形態は様々であるが、学会や小規模な講演会の場合、その場で質疑応答がなされることがある。プレゼン内容はパッと見としては体裁は整っているので素人が見たら普通というか、誤魔化しも効くだろうが、見る人が見ると「あれ?」「ん?」となるポイントが多く場合がある。自社、自分をよく見せたいという見栄からの行動かもしれない。
そんなハリボテのプレゼンに疑問を持った聴講者はあえて質問をぶち当ててくることがある。質問内容を聞けば、プレゼンに感銘を受けてより深く知りたいという切磋琢磨的な質問か、ちょっとおかしい、眉唾じゃないか?と思えるところを、ちゃんと聞いておきたいと思っての質問の違いがわかる。あえて「どうでもいい」から質問しないという手もあるが、自社のわかっていないのにちょっとでも良いことを他社の人間が言っているとすぐに感化されてしまうお偉いさんが聞いていたりすると、「都合の良いことしか言っていない」ということを見抜けないで後でトンデモ指令を平気で出してくる。そんなトンデモ指令を抑止するために「それちょっとないですよね!」というところを確認する、明確にする質問で牽制しておかなければ、後でめんどくさいことになるからだ。

白いブラック企業のプレゼンは多くが薄っぺらいハリボテプレゼンであることが多い。ホント何を考えているのかわからないが、大した内容でないのにやたらと隠したがる、というか「それは機密じゃないか」という言葉を言いたいだけなのか、とりあえず朧げに全体に対して言っておけば後々問題になった時に「私は問題だと思ったので指摘しました」と逃げるための布石を打っているのか知らんけど、なんか微妙な指摘をしてくる。そしてプレゼンター側がポンコツだとその指摘によって、もともと薄い内容をところどころ消してはその場しのぎのつなぎをしてプレゼン資料を作っていくからよくわからない代物になっていることが多い。しかも自社の名誉を毀損するようなプレゼンなど許されない。内容はスカスカなのに最後の締めくくりは圧倒的な改善ができたと言ってくるのである。よくわからんモヤっとした新しっぽいことをトレンドワードを交えて言って圧倒的な改善できた、すごい性能のマシンを作ったと言うのである。明確な比較対象もないし、定量的な基準に素づかい雰囲気的な、言ったことを信じるしかない「成功」を誰が信じるんや!と言いたいが結構、そのまま信じて命令してくるお偉いさんがいるのでビックリである。

お偉いさんは普段から現場のことをわかってないから仕方ないとしても、プレゼンター側もやばいのが多い。「あんた、それ嘘ちゃう?」と直球で言いたいところを大人な社会人はそんな直球質問はしない。たとえば

(質問)
「そんな少人数でやられているのですか?」
(本音)
「さすがにそれは無理があるっしょ。形式だけちゃうんか?いったいあんたらどういう工数の積み方しとんねん、あんたの会社の社員、全員NASAのトップエンジニアかい?」

これは一例であるが、実際にそのことに取り組んだことのある人間であれば工数感や期間、業務アイテム、その内容、大変さというものの察しがつく。プレゼン内容から形式的なことしかやってない。だから効果も眉唾だと見抜かれるのだ。答えを知っている側(同じ会社の社員)からすると「はい正解」と言いたいところである。
それにも関わらず、恥ずかしげもなくプレゼンしてしまうところ。
そして「そんな少人数でやられているのですか?」に対しても嬉しそうに「はい」と答えて、少人数でこなせている俺たちすごい、俺めっちゃすごいわ〜褒めて〜ってやっているところが見てて悲しいが、せっかく喜んでいるところに水をさしてもこっちが疎まれるか恨まれるだけだから言わない。いつか成長したらわかる日も来るでしょう。
知らない、わからないということは怖いことだなと思う。
自分も全部を完璧に知っているわけではないから同じ状況にこともあるだろう。
そんなとき正しく指導、痛いことでも正確に伝えてくれる人が近くにいるかどうかでその後の成長が変わってくる。それには周りの人間の能力やスタンスも大事だが、自分自身がどんな発言や意見も受け入れますよというオープンな雰囲気が必要だなと思った次第だ。
周囲と自分のどちらかが欠けても成り立たない。
白いブラック企業は「触らぬなんとかに祟りなし」のモットーが文化として根付いているから決して本音は出てこないだろう。私も申し訳ないとは思うけど本音を言う相手は結構厳選しているつもりだ。

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