見出し画像

#29 NPC社員

レア度  ★
期待   ★
気力   ★
技:決められた仕事をする

解説
NPCとはノンプライヤーキャラクターの略称であり、ゲームのプライヤー以外のキャラクター全般を指すこともあるが、揶揄して使う場合には本筋に影響しない宿屋とか道具屋のおやじなど、決められたことだけをひたすら繰り返す、いつ話しかけても同じような、しかもどうでもよいというか、影響しないような当たり障りのないことしか言わない社員をNPC社員などという。
Amazonプライムのオリジナルドラマである「ペリフェラル〜接続された未来〜」の中であまりに人が少なくなってしまったからフォログラフで街の人(NPC)を作っているのと同じくらいしか現実のNPC社員には価値がないのかもしれない。AIの方がまだよく働くだろう。こう書くと妖精さんに似ていると思われるかもしれない。確かに近いかもしれないし、このまま時が過ぎれば妖精さんになるかもしれない。しかし、決定的に違いところはプログラムされたかのように命令に沿ってできようができまいが実行するところである。ちょっと考えればそもそも必要な仕事か?とか無駄なんじゃないの?と思うような命令にも忠実に実行する。それが価値を生もうとなからろうとNPCにとっては命令を実行することだけが任務なので、仕事自体の価値など考えることはない。ただ忠実に命令を順にこなすだけである。NPC自体にも将来への期待もなく、変革しようとか良くしようという気力もない。「決められた仕事をする」だけである。
変に感情を持つとNPCにとっても辛くなるのだろう。NPCには建前上の表情はあっても、そこに感情はない。マジでゲーム内のNPCのように淡々と行動をするだけである。ある意味怖いが、害をなすこともないので特に誰も何も言わない。突然いなくなっても困らない仕事をしていることも多く、いなくなったとしても皆「そうなんだ」程度である。異動を言い渡されても転職等で会社を去ったとしても誰も何も言わない。そこに何もなかったかのような感じである。

白いブラック企業のような世知辛い組織にいるとNPCのように振る舞うのが最も正しいのかもしれないと思うこともある。NPC社員だって新入社員として入ってきたばかりはこんなんじゃなかったはずであるし、本人もそう思っていなかったことだろう。徐々に周囲と必要以上に関わらない。本音は言わない。ひたすらジャンプするチャンスを待ってサッと移るのである。それがこんな世の中ではスマートで周りに害をなさない紳士的(もしくは淑女的)なサラリーマン道なのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?