20210924 仕事の日々、友だちの不在に気づく。

「今日部活?」
「ない」
「いっしょに帰ろうぜ」

先日、放課後、クラスの生徒がこんな会話をしているのを聞いて、もしかしたら初めて、「何でもないようなことが幸せだった」というような言説が心の底からわかったような気がした。いったいもう何年、友人といっしょに帰るということをしていないだろうか。いや、飲み会の帰りなどに途中までいっしょに帰ることが年に一回か二回かはあったようにも思うが、それだって、非日常なわけだ。例えば放課後、何となく声をかけて、何となくいっしょに帰るというようなことは、学生の頃を終えてからは一度もないし、これからもないだろう。結局、大人になるにつれて失われていく最たるものは、やはり、こういう、友だち付き合いである。

(だからこそ、子どもたちにとって、それが時に厳しいものにもなるのかもしれないなどと思いもする。つまり、学生時代の「友だち」と呼ばれる人間関係は、なかなか特殊で、不自然な制度設計の中で成立するものなのだ。そこには、不自然さがある。)

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今日から16日連続で仕事がある。まったく教員という職業は、人に(特に生徒には)薦められるものではない……。

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