酪酸菌は最高の大腸内善玉菌
「酪酸菌」って知っていますか?
「酢酸(さくさん)」なら聞いたことがあるけれど・・・「酪酸(らくさん)」は初耳でした。
この本は、私には衝撃でした。
健康長寿の鍵を握るのは、この「酪酸菌」なのです。
「酪酸菌」は、腸内の善玉菌の一種です。
「乳酸菌」や「ビフィズス菌」なら聞いたことがありますよね。それらと同様に、大腸にとっては良い菌なのです。
「酪酸」は大腸の粘膜を整えることで、大腸を正常に機能させる役割を担っています。
では、「酪酸」が健康にとって重要な理由は何でしょうか?
1番の理由は、酪酸が腸の粘膜の免疫力を高めることで、感染症から人体を守ってくれることです。
新型コロナウイルスに感染しても、腸内に「酪酸菌」が多いと重症化しにくいというデータがあります。日本でコロナの重症患者数が抑えられているのは、日本人の腸内には酪酸菌が多いからではないかという説もあるくらいです。また、腸内の酪酸菌が多いと、インフルエンザにもかかりにくいと言われています。
さらに、腸内に酪酸菌の多い人は健康長寿だというデータもあります。
京都府の京丹後市は古くから日本有数の長寿地域として有名ですが、京丹後市の高齢者の腸内には酪酸菌の割合が高いことがわかっています。
では、腸内に酪酸菌を増やすためは何をすればよいのでしょうか?
酪酸菌を直接 食事から摂るのは難しいので、酪酸菌の餌になるような食べ物を摂ることで酪酸菌を増やすことができます。
酪酸菌の餌になる食べ物は、食物繊維を多く含んだ食品です。
その代表選手が海藻です。日本人の腸には、海藻を分解する酵素を持った腸内細菌が多くみられます。日本人の90%の腸にそのような細菌がみられますが、中国人や他の外国人には15%しかみられません。日本人は海藻を食べることで、酪酸を増やし、コロナに感染しても重症化しにくい身体になっているようです。
また、玄米も食物繊維を多く含んだ食品で、酪酸を増やしてくれます。米を食べる民族にはコロナ感染症が少ないという新しい研究結果も出ています。
海藻と玄米が酪酸菌の餌になり、腸内に酪酸を増やして、健康長寿に導いてくれるのです。
日本で昔から食べられている日本食が、健康な腸を作ってくれるのですね。
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