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アオキ

竹やぶの中を通る薄暗い道沿いにたくさんアオキが生えている。
アオキは雌雄異株で、花序(花の集り)が大きく花の数が多いのは雄株だそう。
黄色い雄しべが4つ見えるのは雄花。花びらのように見えるのはガク。
花の色が淡いものもあった。

アオキと言えば、庭や植込みなどに植えられ青々と葉を繫らせている印象が強かったけれど、日陰に強い常緑樹の定番だそうで、林内の薄暗い場所や竹やぶ沿いに生えていて、ちょうど花が咲いていた。

アオキ(青木、学名:Aucuba japonica)
ガリア科またはアオキ科(Aucubaceae)アオキ属の常緑低木。
花期は3~5月。
雑木林などでもよく見られ、日陰に強い植物として知られる。
四季を通じて常緑で、葉も枝も常に緑色(青い)であるため名付けられた。
高さ0.5~3m。雌雄異株。
若い枝と幹は緑色で光合成をおこなう。古くなると木質化して灰褐色になる。

今が花の時期なら、住宅地内に植えられている斑入りのアオキはどうなのかとのぞいてみたら、こちらも花が咲いていた。
20年以上住んでいて、初めて花に気が付いた。

花序は長さ2~5cmほどで、ついているのは雌花なのでこれは雌株。
雌花は中央に緑色の花柱がある。

雌株には、冬になると楕円形の小指大ほどの果実がつき、12~1月に赤く色付き始め、 翌年5月頃までついている。まれに、白い果実をつけるシロミノアオキも山地に自生する。
アオキの実は、大きな種子のまわりに薄い果肉がついているだけで、小鳥たちにとって摂食優先度は低く、食べ物がなくなった3月ごろになってから赤く熟した果実が食べられるようになるそう。

つややかな赤い実の主なターゲットはヒヨドリなのだとか(大きさ的に)。

これは、4月なのに赤くなりきっていない実もあると思ったら、
アオキミタマバエの幼虫に寄生されると色がまだらで形がいびつになるそう。

蕾や新芽は天婦羅、おひたしとして食用する。
葉は民間薬となり、陀羅尼助の原料として配合される。
※奈良県の吉野山辺りで売られている「陀羅尼助」が出てきてびっくり!
 役行者が作ったのが起源とされ、和薬の元祖とも言われているそう。


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