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センリョウ

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この時期に赤い実をつけ、縁起物とされている木の中でよくわかっていなかったマンリョウ(万両)とセンリョウ(千両)がはっきりわかるようになって嬉しい。
マンリョウは赤い実が葉の下に隠れるようにぶら下がるようについて、センリョウは赤い実が葉の上に上向きにつく。


この二つは近縁なわけではなく、「科」が違っていて分類的には遠い種類なのだそう。
木のサイズ(高さ)は同じくらいだけど、全体のシルエットは違っていて、マンリョウは1本立ちになるのに対して、センリョウは根際からいくつも枝を伸ばす株立ちになり、地下茎から毎年新しい枝を出して株が横に広がる。
どちらも庭木として植えられるだけでなく、鳥が運んで植込みの間に生えることも多いよう。近所ではマンリョウの方が圧倒的に多い。
センリョウは正月の縁起物として切り花(果実をつけた枝)が流通している。

秋~冬に赤い実をつけ、お金の名前を持つ木は、マンリョウセンリョウ、ヒャクリョウ(カタタチバナ)、ジュウリョウ(ヤブコウジ)、イチリョウ(アリドオシ)、オクリョウ(ミヤマシキミ)があるそうで、こうして並べられると全部見てみたくなる。

センリョウ(仙蓼、千両、学名: Sarcandra glabra)
センリョウ科センリョウ属の常緑小低木。別名クササンゴ。
東アジアの温暖な地域、日本では関東地方南部~沖縄に分布。暖地の半日陰に自生する。
花期は5~7月。果期は12~2月。
もともとは「仙蓼」で江戸時代になって「千両」となった。

高さは 50~100cm。
地下茎から毎年新しい茎が出て株が広がる。
センリョウ科は被子植物のなかでも原始的な性質を残すグループなのだそうで、花は花弁も萼片もない小さな目立たない花。

中国では、若い枝葉を乾燥させたものを肺炎や虫垂炎、胃腸炎を目的に使用されるけれど、日本ではあまり使われないとのこと。

黄色い実をつけるキミノセンリョウもある。

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6~7月に咲くセンリョウの花はとても地味。

花には花弁も萼もなく、黄緑色の丸いものが雌しべの子房と呼ばれる果実になる部分で、
そこについている白いものが雄しべがなのだそう。
7月末の若い果実。

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