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読書録「ぼく モグラ キツネ 馬

ある日、主人公のぼくはモグラと出会う。そして話をする。森へ行ったり雪の中を歩いたり水辺の石を渡ったりしながら。モグラはケーキが好き。やがて寡黙なキツネや優しい馬が加わって一緒に過ごす。
クロッキーのようなざっくりとした線画と手描き文字があたたかい雰囲気。
簡単な言葉で交わされる会話が、まるで哲学のよう。
言葉のひとつひとつが、ゆっくりとしていて優しくて強い。
休日にじっくりと味わいながら読みたい一冊。

著者 チャーリー・マッケジー 訳者 川村元気
飛鳥新社(2021.3.22)
 

本文より

キツネはほとんどしゃべらず、いつもなにかを疑っている。つらい目にあってきたからだ。

”とてもきれいなものを、みのがすな”

”たすけを求めることは、あきらめるのとはちがう”
馬はいった。
”あきらめないために、そうするんだ”

”いつだって、正直なのはおもしろいことさ”

シューマンの「兵隊の行進」の楽譜が載っていて、それにあわせてイラストが描かれている。かわいい曲。

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