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読書録「あなたはもう、自分のために生きていい」

人気心理カウンセラーによる、読めばホッと心が軽くなる本。
多くのものを背負って、がんばってがんばって、限界まで我慢して…耐えられなくなって相談にやってくるひとが増えている。うまくいかないときに、「わたしがダメだから」と自分を責めてしまう。でも、「実はあなたのせいではないこと」が世の中にはたくさんある。ではなぜそう思ってしまうのか?どうしたらラクになれるのか?を丁寧にひもといていく。
個人カウンセリングから、より多くの人に言葉を伝えようとSNS発信をはじめ、そしてそこでは伝えきれない思いをつめこんだのがこの本。
そんなに自分に厳しくしなくてもだいじょうぶ。心がしんどくなったときのリセット法ものっていて、日々の生活ですぐ役に立つ。

「あなたはもう、自分のために生きていい」 Poche(ポッシュ) ダイヤモンド社(2022.9.27)

この本では、生きづらさの原因は生育環境に多くあるとされている。
「~であるべき」と押し付けられていたり、否定的な言葉を投げかけられていたり、抑圧され傷つけられた経験が、今の自分を縛っている。
どんな自分でも、そうなったのには理由があって、それは自分ではどうしようもないことで、しかたないこと。自分のせいではないこと。
どこまでもすべて受け入れてくれる、穏やかでやさしい文章が読んでいて心地よい。

本文より

自分の気持ちに正直になって選択すること

うまくいかないのは、本当にあなたのせい?

イライラや不満が爆発しそうな時は「誰かのため」をちょっぴり減らして、そのぶん「自分のため」を増やしてみてください。

大切にしてきた何かが侵害されそうな時、自分の何かを否定されたと感じた時に出る、「これ以上私の心に踏み込まないで!」という1つのサインです。

「あの人はこうしてほしいだろうなぁ。…でも自分は、どうしたいかな?」という具合です。

自分軸で生きることは、自分の意見を大切にすること。自分の意見を持ちつつ、その意見を言うかどうか、行動するかどうかも自分で決められる生き方です。

「そんなのは良くない」などと自分の意見を否定せず、「そうなのか」と受け入れるようにしてください。

なぜ否定してはいけないのか。自己否定ばかりしていると「自分の意見が出てこなくなる」からです。これでは自分軸が育ちません。

「言いたいけど、言えるような環境ではなかった。ここまで耐えるしか選択肢がなかった。そんな環境でよく頑張った」と自分を褒めてあげていいのですよ。

自分を大切にしてくれない人から、離れる
自分を大切にしてくれる人を大切にする
嫌いな人に好かれようとしない

実は「嫌いな人には好かれないほうがラク」です。

落ち込んでいる時や疲れている時には「やらなくていいこと」があるし、人によっては「やらないほうがいいこと」もあります。

こんなにしんどくなるまで、あなたには耐える強さがあったということです。

「朝からしんどい」と思った時は、そんな自分を責めるのではなく、「あ、かなり疲れてるな」「どうしたら休まるかな?」と考えてみてくださいね。

悩めている時点で、あなたの性格は「ふつう」です。

親に言われた「良い言葉のシール」はそのまま貼っておき、あなたに必要ない「悪い言葉のシール」はどんどん剥がしていきましょう。剥がした部分に、あなたが自分で「良い言葉のシール」を貼っていけばいいのですよ。

「自分が嫌いだけど好きになりたい」という人は、「とりあえず自責をやめれば大丈夫」とハードルを下げてみてくださいね。

疲れた時に、「あぁ、頑張った!」と言ってみる。疲れが満足感に変わるから。「自分なんて…」と思った時は、最後に「だからこそ」を付け足す。「傷つきやすい…だからこそ言葉を選んで話す」とか。

動けなかったり、頑張れなかったり、やる気が出なくて焦ってしまうなら、「これからまた頑張るために、今は充電してるだけ」と思ってみてください。

自分を責めるより、自分を認めるほうが回復も早いですから。

本当は、何もしたくない日があってもいいんだよ。何もしない日があっても大丈夫なんだよ。でも、「しなきゃ」と思わせる何かがあるんだよね。不安になるし焦るよね。

今日もあなたは頑張った!

ほんわかとした表紙、著者のPocheさんのイラストがかわいい。

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