熱願冷諦、真っ向クジラが征く!~第2期Σリーグ『ANC PURPLE BATS』第8節第2試合ひげくじら選手視点


試合前

卓組

東家 『Luna de esperanza』銀貨先生選手🦎
南家 『何でも鳴けばいいというものではない』無名叢子選手※🍃
西家 『ANC PURPLE BATS』ひげくじら選手🐳
北家 『てんぱねすくりゅ~』獅子ヶ谷フレア選手🦁

※以下、「まちぐさ」選手と表記します。

実力者というだけでなく、今期好調な選手が一堂に会した修羅卓。面子を見ただけでも勘弁してくれと言いたくなりそうだが、この男は違った。

🐳「いやもう全員なぎ倒してきます
🍵「お~」
🐖「おうぇ~い」
🦇「今度こそ止めましょう!」

心は熱く、頭はクールに。
相手が誰であろうと自分なら戦える。そう信じて、今日も卓へと向かう。

前回のひげくじら選手

前回はひらがな5文字卓で焼き鳥……もとい焼きくじらとなってしまい悲しみのラス。麻雀の悔しさは麻雀でしか晴らせない。今度こそ会心の半荘を。

対局ハイライト

東1局~猛獣注意

東1局、ひげくじら選手の手牌は対子が多めの難しい手牌。

染めに向かう選択肢もあるかというところだったがこの6mはスルー。

一方で、この局にはもう1人対子手の人がいた。
🐖「お?ちょっと待って?」

獅子ヶ谷フレア選手、ちょっと目を離した隙に七対子聴牌。
🐖「何が起きた」
🍵「速すぎる」

1枚切れの北単騎に変わったところで立直に踏み切る。
🐖「餅つき大会始まりました」
もしかして:北単(ぺったん)

🐖「そこまで七対子に絞れる打牌ではない」
🖋「🦁北家なので止まるかも」
🦇「それにしても怖いわあ」

立直時点で北は2枚山にいたが和了とはならず。この局は獅子ヶ谷フレア選手の1人聴牌で流れた。
🦇「怖いなあもう」
🍵「危ない危ない、いきなり大きいの出るところでした」

東2局~誕生日 vs 脚本

気を取り直して東2局。

🐖「今回は悪くないっすね」
配牌は悪くない。先手をとることも十分狙えそうな格好。
ところが、もう1人手牌が良い選手がいた。

11月がお誕生日だった銀貨先生選手。そろそろ1か月経つのだが、相変わらずΣリーグでは調子が良さそう。
🖋「めちゃくちゃなところ引いた」
🦇「今日は誕生日じゃないでしょ~?」

甲森あん監督、ここでカン4mを解消させるナイス脚本。
🐖「ああいい!」
🍵「いいですね~」

そのまま14p待ちの聴牌に到達。
🖋「山5です」
🍵「わ~いっぱいある~」
🐖「4p一発ツモ3000-6000おめでとうございます!」

さあ一発目のツモは何か。

🍵「あれっ」
🐖「678wwww」
🍵「遅いよ~」
🖋「脚本家の人間違ってますこれ
簡単に勝ちすぎても面白みに欠けるということだろうか。それにしてもなんとも皮肉なツモである。

とはいえなんだかんだで銀貨先生選手の聴牌打牌を捉えることに成功して満貫の和了。
🐖「まあまあまあ大きい大きい」
🍵「ナイス~」

東3局~親番を止めるな!

前回はこれといった加点ができずに終わってしまった親番。今度こそ大暴れしたいところ。

まずはまちぐさ選手とのめくり合いを制して5800のロン和了。
🦇「ななないを止めに来た」

🖋「ひげくじらさん落ち着いた方ですけどかなり熱い男なので。前節ラスってここに来たってところでだいぶ燃えてると思う」

まだまだ暴れ足りない1本場

銀貨先生選手が47p待ちで聴牌。このままだと4pが溢れそうだが……

これなら何の問題もない。カン5pが埋まった。
🐖「おわすげっ」
🦇「引いた、すごい!」
🍵「神回避~」
🖋「監督わかってるじゃねえか」
🦇「ちょっと待ってよ、私むいさんのとき変な脚本持ってきたみたいになってるじゃない」

猛プッシュする日菜選手はかっこよかったが、たしかに展開は悪すぎた気がする。

などと言っているうちにひげくじら選手聴牌。25mは場に3枚見えているがこれは行く価値あり。

そして25mは山深くにごっそりいた。まずは銀貨先生選手が1枚掴む。

続けてまちぐさ選手も掴む。
🖋「これは固まってますよ、次も25m」
注目のひげくじら選手のツモは……

1m。
🐖「1本少ない」

からの次の牌がまさかの2m。
🍵「なんでひげくじらさんのとこだけ~」
🐖「監督どういうことっすか!話が違うっすよ!
この脚本はさすがにハードモードである。

結果は1人聴牌で流局となった。
🖋「見た目枚数少なかったし悪くないとは思ってるかも」

まさか脚本に翻弄されているなど知る由もないだろう2本場

ここはチャンタを強く見ながら中張牌を贅沢に切り飛ばす。

🐖「完全に打点見てます。今はそれが許される状況」

獅子ヶ谷フレア選手から立直を受けるも競り勝ち連荘に成功。
🦇「ツモった!」
🍵「ナイスツモ~」
🐖「この1300オールでけぇ~」

🐖「とうとう始まったなひげくじらタイム」
🖋「エンディングの準備しておきますか」
🐖「対局の途中ですが」
🖋「長引いておりますので~」
🐖「続きをご覧になるにはチャンネルボタンの下を押してください」
🦇「観戦記どんだけスクロールしても終わらなくなっちゃう」
🖋「前期僕は魔王KUUGEN様の連荘の観戦記書きたくないって断りましたね」

結局どなたが書いたんだという件については是非上のリンク先をご確認いただきたい。
さて、話を対局に戻して3本場

8巡目立直に到達。待ちは36s。
🦇「今日初の裏3チャンス!」
🐖「今マイナス1ポイントですからね
前回まろちょふ選手に眼前で見せつけられた立直一発ツモ裏3。今度は自分の手で見せることができるか。

36sは立直時点で2山だったが、獅子ヶ谷フレア選手から今にも溢れそうな格好だった。出あがりが十分に期待できる。
🐖「2m持ってきたらポンして36mだな。ちょっと肝を冷やしてからのあがりってドーパミン出るんすよ」

コータ選手のわかるようなわからないような理論はさておき、事態は終盤に一気に変化を見せた。銀貨先生選手が聴牌で2mをプッシュ。

これを見逃すのはあまりにも惜しい。獅子ヶ谷フレア選手さすがにポン。

そして3sが溢れた。ひげくじら選手ここも競り勝つ。
🐖「さあ裏3!……あっない」
裏3どころか1枚もなかったがこれで持ち点は5万点を超えた。
🐖「現状+72。だいぶでかい」

点棒は何本あってもいい。朝まで続けたい4本場

しかしここは銀貨先生選手に捕まった。3900(+1200)の放銃に回る。
🍵「まあまあまあ」
🖋「十分稼いだので」

続く東4局では親の獅子ヶ谷フレア選手が積極的に動く。

鳴きを積極的に駆使してチャンタのドラ単騎。なんとまだ山に2枚いる。

しかしここは銀貨先生選手が冷静に躱した。
🐖「けっこうあれですね、裸単騎の人いるともう立直打っちゃう人もいると思うんですけど落ち着いてましたね」
2sが1枚でも残っていたらまた判断も変わったのだろうか。何とも興味深い決着であった。

南1局~親への恩返し

ひげくじら選手の1人抜きで迎えた南1局。

1巡目で自風の西が暗刻。これは心強い。
🖋「勝ってるときの自風暗刻ほど嬉しいものはない」
🦇「ついでにツヤツヤしてたら言う事ない」
🐖「ツヤツヤで思い出したんですけど下家ちょっとやばい」

ちょっとどころの騒ぎではなかった。獅子ヶ谷フレア選手、茶柱単騎のタンヤオドラドラ赤。
🖋「2sで打ったら8000ですけど」
🐖「うちの専売特許なんでやめてもらっていいですか?」

その後147p待ちになって立直。

安目ではあるが1pを引き入れて満貫のツモ和了となった。
🖋「恩のある銀貨先生に対して親被りを決めていく」
🍵「強くなった姿を見せることでね」

南2局~Lucky M

ここではまちぐさ選手の構想力が光る。

🖋「チャンタ三色ありますけど」
🐖「さすがに赤入り面子は……」

🐖「わあいった」
🍵「いきました~」
🖋「かっこいい」
頭をよぎったとしてもこの舞台で実践できる人が何人いるか。まちぐさ選手の強さの一端が垣間見えた場面であった。

そのままダマでチャンタ三色ドラ1の大物手に仕上げる。

しかしひげくじら選手も平和ドラ1のダマテンで頑張る。親の捨て牌がなんとも奇妙なところだが力強く聴牌をキープ。

結果そのまま流局となった。
🍵「いや~すごい」
🐖「や~これいいっすね」
🦇「2人ともナイス聴牌だった」
🐖「あれ見せられちゃうと早く親流したいってなる」

点差はあれどまだまだ油断できない1本場

ここは颯爽と先手を取った。赤1の両面なら曲げる一手。
🐖「山5」
🖋「じゃあパッツモだ」
🐖「さすがにパッツモですよ!裏3!」
その言葉通り、一発で3mが来た!

まちぐさ選手のところに。
🐖「あっ」
🍵「あっ……」
🐖「パッツモがずれてるんじゃ」
🍵「ずれてるずれてる」
🐖「監督……」
🍵「監督、ひげくじらさんの36mが配られていません」
🦇「ちょっとおかしいわね、こんなはずでは」
🐖「せんせ~!ひげくじらくんの36mがありませ~ん!」
映画の製作現場かと思いきや学級会が始まってしまった。

結局1人聴牌で流局。脚本にはツッコミどころが散見されるが、流れはまあ悪くはない。あとは親番でもう一押しなるか。

南3局~まだ攻める!

最後の親番、ひげくじら選手はいきなり選択を迫られる。

🐖「アハ~」
🍵「速~い」
まちぐさ選手から爆速の立直。
もう点数は十分あると言ってもいい。面子を崩してベタオリしても叱られなさそうなところだが……?

まちぐさ選手から出た5sをポン。現物が2枚消えるが知ったことか。まだまだ満足しないという意思表示。
🦇「親番の攻めっ気がすごいわ」

そのまま粘りきって2000オールの和了。
🦇「ナイス~!強いよ!」
🐖「スーパーでかい」
🍵「お見事~」

続く3本場でも攻めの手を緩めないひげくじら選手。

この東は当然のごとくポン。

69m待ちにたどり着き、他3選手の守備をかいくぐってツモで加点。
🦇「ツモったよ。つっよ」
🐖「6万点超えますよ」
🍵「わ~すご~い!ひげくじらさ~ん!強すぎる~」
🐖「むいさんからのスタンディングオベーション入りました」
🖋「ずっと『親番でこういうのやりたい』って言ってましたもんね」
🐖「カットインは1回だけなんですよね。手数を出せてる」

どこまでもいけるのか、そんな期待すら見え隠れする4本場

まちぐさ選手から立直。

さらに銀貨先生選手からも追っかけ。ここはさすがに受けに回った。

🐖「うわっ強い」

一発ツモに裏も2枚も乗せて倍満まで。銀貨先生選手が2着争いから大きく抜け出した。
🐖「裏ッ……倍満じゃん!はーつっえ」
🖋「誕生日だったか~」
🍵「あれっ誕生日ずっと続いてる」
🐖「毎月誕生日ある方でしたっけ」
🦇「部分的に誕生してきたってこと?🦎『今日は左手の誕生日なんだよね~』みたいな」
🐖「それはホラーなんよ」
🖋「イグアナ界隈ではもしかしたら年じゃなくて月換算で年齢を?」
🦇「サイクルはやっ」
……さすがに遊びすぎではないだろうか。

オーラス~試合後

オーラス、獅子ヶ谷フレア選手の親番。

白ドラ赤の聴牌にたどり着く。待ちは中単騎。

しかし中はここに3枚いた。まちぐさ選手が中赤1で立直。
ところが、待ちのカン5mはなんとこの時点で純カラ。
🐖「山なしvs山なし」
🦇「凄い極端なことになってるわね」

なんともいえないにらみ合いが続くかと思いきや、すぐさま銀貨先生選手がシャンポン待ちで追いつく。これはまだ山にいた。

最終的に北を獅子ヶ谷フレア選手から仕留めて、銀貨先生選手のロン和了で決着となった。
……のだが、応援配信ではこの画面にたどり着く前にちょっとしたハプニングが。
🖋「(観戦画面ではまだ終わってないのに)ネタバレ帰ってきたぞ
🦇「気持ちよくなりすぎてる?」
5分ディレイを待ちきれなかったか、ひげくじら選手フライングでVCに帰還。

🐖「あっお疲れさm」
🐳「あぁ気持ちいい~↑
🐖「ッハハハハハwwwwww」
🦇「速い速い、喜びが抑えきれずにw」
🐖「ドーパミンが抑えられていない」
🐳「www」
🐖「いや気持ちいいわこんなん」
🍵「わ~すごい!トップ~!おめでとうございます~!👏」
🐳「監督~!やりましたよ僕が!」
🦇「信じてました!」
🐖「でも立直後のツモ山いろいろ間違って置かれてましたけど
🦇「wwwwwww」
🐳「えっ何何?ちゃんとまだ牌譜見てないんでアレなんですけど何か変なことありました?」
🖋「振り返り配信見なくていいんじゃないかな
🍵「www」
🐳「えっどゆこと?」
🖋「脚本家が下手!」
🦇「なんかね~」
🐖「ちょっとADがね、いろいろ小道具セット間違えて」
🦇「山にたくさんあったのに横に流れちゃったりとかね」
🐳「なるほど?いやまあ山あり谷ありあがりもたくさんあって、僕としては大満足
🍵「いや~お見事でした~」
🐖「すごかったっす」
🐳「ちょっと押しすぎかなってところもありましたけど、まあまああれくらいがちょうどいいでしょう、リーグ戦なら」
🦇「素晴らしい」

会心の和了を何度も見せつつ、もはやお約束かもしれない不憫要素もはさみながらの会心のトップ。
日菜選手が気迫で持ち帰ったバトンを、最高の形で繋いでみせた。

猛者3名相手に内容も結果も会心の出来栄えといっても過言ではない半荘。ただ、こんな麻雀を打てたときでも、ひげくじら選手は次の日にはこう思っていることだろう。
早く次の試合がしたい、と。

ANC PURPLE BATS +84.5pt
現在、暫定4位。


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