新生・押しの子~第2期Σリーグ『ANC PURPLE BATS』第8節第1試合日菜むい選手視点

当日の控室配信

日菜むい選手の視点配信



試合前

卓組

東家 『何でも鳴けばいいというものではない』メカZ選手🤖
南家 『ANC PURPLE BATS』日菜むい選手🍵
西家 『てんぱねすくりゅ~』ヨーテル選手🐟
北家 『Luna de esperanza』雪霧雪選手❄

7連続トップを含む9連続連対中のメカZ選手。ご存知天鳳位ヨーテル選手。今期好調、VPL2期の魂天雪霧雪選手。強者ぞろいのΣリーグといえど、ここまで色の濃いメンバーが揃う卓もそうそうないだろう。

🦇「すごいことになりましたね」
🍵「は~い」
🦇「かねてから戦ってみたいって言ってた方が」
🍵「そうですね」
🦇「どうですか意気込みは」
🍵「今までの中で一番すごい緊張と興奮で震えが止まらないんですが、何より憧れの方々との対局なので、トップ目指して、何より全力で楽しんで打っていきたいと思います」

🍵「対戦してみたい選手はななないのメカZさん。もし同卓できたらめちゃくちゃ嬉しいって思っています。CrossOverでの活躍めちゃくちゃかっこよくて憧れています。」
🦇「メカZさん見てますかー!APBのヒロインがご指名ですよー!」

APBお披露目配信より

空気を読んだのか偶然かは謎だが、ここで同卓が実現した。

🐳「やりたかったな~この卓」
🐖「わかる」
🐳「めっちゃ面白そう」
🐖「でもひげくじらさんの卓(銀貨先生ー獅子ヶ谷フレアー無名叢子)も大概じゃない?」
🐳「好調な人多いので流れに乗せないように頑張ります」

前回の日菜むい選手

前回は熾烈な和了合戦の末にわずかに及ばず2着。
苦しい展開に見舞われたときも決して折れずに戦い続けている日菜むい選手。その強い意志に卓は応えてくれるのか。今期3度目の登板。

対局ハイライト

東1局~バクダンマシマシ

ななないのメカZ選手の親番から始まった注目の1戦。

🐳「🤖ダブ東赤赤」
🦇「止められないじゃないそんなことされたら」
この時点で7連勝を含む9連続連対中のメカZ選手。この局もいきなりとんでもない手。

さくっとカン6sを埋めて1sポンから入る。
🍵「1sポン……1sポン???」
🐖「贅沢な1sポンだぁ」

6巡目にして12000の聴牌。
🐳「監督ぅ~こんなシナリオじゃだめですよ」
🐖「撮り直しですよこれは」
🦇「リハですよね」
今日もななないは止まらないのか。と思いきや……

🍵「けっこう真ん中切ってる……萬子?鳴くかな、ヨーテルさん」
🐟「チー」

🐳「🐟もやばい」
ヨーテル選手にもとんでもない手が入っていた。完成すれば倍満まで見える。

ヨーテル選手に2鳴きが入ったところで持ってきてしまったドラ1m。

🍵「これはもう出せない」
冷静に打2p。

その直後にヨーテル選手がツモ和了。開幕からあまりにも派手なぶつかり合いとなった。
🐖「東発からカロリー高けえんじゃ」

東2局~気持ちで選べ!

気を取り直して迎えた親番。配牌は……

なんとも渋い。
🖋「この間から赤とかドラとか全然ないな」
🐳「配牌つらい~」
🐖「雀魂くん優しくしてくれてもええんやで?」

ドラ7sを何とか使えればというところだが……

早くもドラが2枚消える。
🐖「こんな世界でいいんですか監督!」
🦇「ハードモードを選択しているわね」
🐖「漢字でGOじゃないんですよこれ」

しかし、このハードモードから日菜選手が粘りを見せる。

カン3mを引き入れて……

🐳「ペン7s払い……いける!いいじゃないですか」
🐖「いいよいいよ」
🖋「天才じゃないですか」

さらにツモ1m。
🦇「えっ染まる?」

ここは25sターツを払う。
🦇「強気」

しかしここでヨーテル選手から立直。
🐳「アーキチャッター」

一発目にもってきたのは5s。そのまま切る。
🍵「36sはフリテン。中筋だから4sも押す」
🦇「中筋、頑張る」

カン5mで聴牌にたどり着いたところにもってきた5p。

深呼吸の後、これも切る。
🍵「ダメですか!ああ通った」
🐖「いったー!かっこいいー!」
🐳「5pいった人はこのあと止める牌ないですね、めっちゃかっこいい」
🦇「戦う麻雀してるなあ」
🍵「親だから、親だから、親だけど?……押す!怖いけど」
勇気を振り絞って天鳳位相手に前に進む。

そのまま流局で親番をつないだ。
🐖「これ大きい」
🖋「これでかい」
🐳「めちゃくちゃいい」
🦇「めちゃくちゃいい」
🐖「特訓の成果」
🐳「間違いねえ」
🍵「震える、怖い。怖いけど……頑張ります!」

続く1本場

ここから何を切るか。何とも悩ましい。
🐳「4sとかもありですね~、ホンイツとかチャンタとか見れる」

日菜選手の選択は中。

次巡、ツモ赤5s。
🐳「あっ嘘です、嘘です。なんでもなーいです。4s?大事ですねえ」
🐖「4s大事ですね」
🖋「赤受けってのがあるんですよね」
🐳「麻雀には赤があるんですね」
🐖「このルール赤があるんですね」
🦇「みんなのなかで編集入ってない?」
🐳「映画のいいところですね」
🖋「手牌を止めるな」
いつにもまして賑やかな控室であった。

ここは手牌が育ちきるまえにメカZ選手が局消化。
🦇「まあまあまあまあ」
🐳「致し方なし」

東3局~なんでも鳴けば……?

東3局では日菜選手が積極的な動きを見せる。

赤5pポンから発進し……
🍵「待ってね?んーと……」

打6m。
🐳「柔軟」
🖋「7mが親の現物なので親リーきたら切れやすい」
🐳「6m先に切ってって狙いもありそう」
🐖「こうなったからには8m9mと心中ですね」

しばらくして7mチーにたどり着いた。
🐳「これが先打ちの狙いでもある」

ところが肝心の白が深すぎた。

さすがにここから打ってくれるようなメカZ選手ではない。丁寧にオリる。
🐳「5sすら出てこない」

この局は終盤に立直にたどり着いた雪霧雪選手の1人聴牌となった。
🐳「まあまあしょうがないでしょう今のは」
🖋「あのポンが見れただけ素晴らしい」
🐖「戦ってますよ」

続く東4局。ここでも日菜選手は力強く前に出る。

1シャンテンになったところでヨーテル選手から立直。
🍵「どうしようか」
🐳「さあどこまでいくかな」

一発目、7sツモ切り。
🍵「7sはいく」
🐳「もろひっかけだが行く」

その後、押しが実って聴牌にたどり着いたが……

聴牌打牌8pが捕まった。
🍵「ダメですか、ダメですか~。立直ドラだった。う~お見事」
🐖「これはしょうがない」
🐳「いやいやいや、戦ってる」
結果こそなかなかついてきていないが、確かに道中の戦いぶりは胸を打たれるものがある。南場で反撃なるか。

南1局~今の旬は何?

南1局、日菜選手の手牌はタンヤオ模様。

しかし何をどうするかなかなか悩ましい。
🐖「七対子も見える」
🖋「いやだな~」
🐳「Lusyabaさんは七対子嫌い系雀士ですか?」
🖋「いやまあ時期に依るんですけど
🦇「季節もの?」
🖋「季節ものですね」

🖋「まあ真面目な話赤5s使いたいのにドラ表だから重なりにくいのが」
🦇「なるほど~」

8sを落として七対子は拒否。
ここで茶柱こと2sが出てくる。鳴けばカン6p聴牌。
🐳「さすがに鳴きますか」

しかしここは鳴かず。面前での進行を強く見る。
🐳「ん゛っ」

そしてなんと次のツモがドラの6s。
🍵「いける、大丈夫」
🐳「……なんでもない、そのままゴーだ!」
🖋「何でも鳴けばいいというものではないんですよ」
打点は十分すぎる。あとは一刻も早く聴牌してほしいところだが……

なかなか悩ましい時間は続く。ここでツモ5p。
🍵「これなんだ?」
🐖「8pかな?」
🐳「3mもある」

日菜選手の選択は打7p。親の現物だが……?
🐳「おぉ~?……お?」
🖋「もう怖いと思ってるかもしれない」
🍵「(7p8p切って)タンヤオ確定にする?……あっ違う、8pだ。6pの受けが……」
緊張もあったか、ここは少し悔いが残る一打になってしまった。

その後も聴牌こそ入らないがツモ山が前に行けと急かしてくる。またしてもドラを引いた。
🐖「おっ」
🐳「跳満ルートが残っている」
🐖「倍満ある。タンヤオ三暗刻」

破壊力こそじゅうぶんな手ではあったが、あと1枚がかみ合わなかった。
🍵「もっと手組考えられた気がするなあ……」
🖋「いや~チャンス手が」
大チャンスではあっただけに悔いも小さくないか。しかし、まだ局は残っている。最後の親番で奮起なるか。

南2局~ボジョレー・ハイパイ

🍵「ここだ、ここ」
巻き返しなるか、2度目の親番。配牌は……

🖋「過去一
🐖「過去一w」
🐳「これで過去一かあ」
確かにこれまでに比べれば整っている……かもしれないがなんともリアクションに困る。

次巡でツモ南。ホンイツも見える。
🍵「1回連荘したいから南のみでもあがる」
🐖「9p重なったら文句なしで染め」

8mをツモるがこの対子は落とす。
🍵「ドラ重なったらホンイツも見えるからここは一番8mがいらない」
🐳「いいですよ、打点追いましょう」
🍵「何もできないのはヤダ!」
強気の押しは何度か見せられたがなかなか結果になっていない。そろそろ一矢報いたいところだが……

無情にもここでトップ目のヨーテル選手が平和赤1聴牌。
🐳「あ゛~ダマだぁ~」
🐖「ダマりますねこれ」
🖋「親の現物」
🍵「やばいな~。(ドラ切りが速くて赤も切って)やばい気がする」
これを流せばほぼ勝利は手中に収まりそうだが……?

それをおとなしく許すわけにはいかない。6pを鳴いて聴牌。
🐖「ヨシヨシヨシ」
🍵「この親番逃したらもうない!」

メカZ選手から2mを打ち取り親番継続。
🍵「ふぅ~。とりあえず初あがり」
🦇「ナイス~」
🐳「えらいえらい」

まだまだ加点したい1本場

🐳「おお!過去一過去一過去一
🐖「これ過去一だ」
🐳「これっすよ!これが過去一ですよ!これぐらいないと」
🐖「やってられんて」
🍵「これは立直します!
今度こそ良さそうな配牌。これはものにしたい。

次巡ツモ1m。一通も見えてきたところだが……

なんと6mがここに3枚。
🐖「そんなの見えないそんなの見えないそんなの見えない、見えないよ、見えない見えない」
もはやはっきり見えている人のリアクションである。

9巡目、ヨーテル選手がドラの7sをポン。これでペン4s聴牌……

だが4sがあと1枚しかなかった。ここは聴牌を外す。

最後の4sがその後すぐに顔を出す。
🐖「あっぶねー!w」

からのこっちは嬉しい方のラス牌。6mがまだいた。
🍵「お願いします!立直!」
🦇「最後の6m!」
🐳「1枚ありゃあじゅうぶんなんだよぉ!一通を止めるな!」
🖋「いやこの手順ちょっとすごい」
🐖「すごいね」
面前で仕上げるという強い意志で待ち続け、ついに待望の立直。高目9mはまだ生きている。

しかしツモ山にはいなかった。やってきたのは3m。
🐳「まあまあまあ」
🐖「裏1裏1」
🖋「ウラウラウラウラウラウラ」

1300は1400オールの加点となった。
🍵「安目だけど、いったん……ふう」
🐖「ないか~!まあ大きい」
🍵「まだ終わらない、まだ終わらない!まだまだまだまだ!」

強い意志が言葉からも滲む2本場。配牌は応えてくれるのか。

🐳「ドラドラ、だけどちょっと難しい」
何もないよりはマシだがどうするか悩ましい。

ここは1mチーから発進。ジュンチャンに託す。
🐖「いった」

メカZ選手から立直が入るが知ったことか。ここは強気にいく。
🐳「いや~気持ちいいねこの5mプッシュ」

深呼吸で気持ちを整え、1pも押す。これで3種類でポンテンをとれる形。
🍵「怖い。怖いけど……戦え!戦うしかない!」
🐳「いやいやかっこよすぎでしょ今日のむいさん
🐖「戦えてる戦えてる」

しかしあと一歩及ばなかった。メカZ選手がツモ和了。裏も乗って満貫。
🍵「あぁ~……!お見事」
🐖「まあしょうがない!」
🦇「強い」
🐳「厳しいね」
🐖「まあまあまあ」
🐳「でもまあ競ってる」

この親被りでラス目となってしまったがまだまだ下を向いてはいられない。しかし、ラス前南3局ではとんでもない逆風に襲われることとなった。

メカZ選手からあまりにも速い立直。

さらに打点のある雪霧雪選手が後手からぐいぐい押し返す。
🐖「2人で喧嘩してもろて」
横移動での決着が望ましかったところだが……

結果はメカZ選手のツモ和了。
🐳「頑張るんだ、まだ逆転のチャンスはある!」
🐖「まだいける、まだいける」

オーラス~忍ぶ

メカZ選手が少し離れてしまったがなんとか追いかけたい勝負のオーラス。

🍵「満貫あがったら2着。雪さんとの差は1300。ラスるわけにはいかない」
🖋「南重ならんかな~」
🐳「うちの希望はまじでそこですね」

ところがここでも展開が厳しい。メカZ選手に早々と聴牌が入る。
🖋「メカZさん一盃口」
🐳「下手したら立直したら出るまであるな」
🐖「これ……雪霧掴んで……1300放銃で……座順……w」
🖋「なるほど」

しかし噂の7pはこっちに来てしまった。打ってしまうと対局が終わる。

🐳「いや耐える~。耐えるけど危ないなあ」

さらに試練は続く。親の雪霧雪選手からも立直。
🐳「ん~戦えないっすね」
🍵「ケイテンは……ちょっと厳しい。ダメだ」

ラス目とはいえここから押し返すのは難しい。天に身をゆだねざるを得ない苦しい状況。

そして、ほどなくしてツモの声。

声の主はメカZ選手。親被りで雪霧雪選手がラスに落ち、日菜選手は3着となった。
🦇「ラス回避!……でもななないは止められなかった」
🐳「ななないは止められなかったなあ」
🖋「うちは得したので」
🐖「(順位点)20pt分ね」

試合後

🐳「まあ苦しかったっすね全体的に」
🐖「配牌の時点でけっこうね、手遅れ感はあったんでその中でよく戦ったと思いますよ本当に」
🦇「かなり押しも頑張ってたし」
🐖「そうっすね」

🐖「ジュンチャンドラドラのところの鳴きも今まであんまり見たことなかったんで」
🐳「うんうん」
🖋「そうですね」
🦇「コータさんの指導が実った?」
🐖「僕なのかは……わからないですけどね」
🦇「でもいい発進だったよね」
🖋「新たな……ちょっと今」
🐖「チャレンジ精神あった麻雀だったかと思いますね」

🍵「お疲れ様です、すいませんでした」
🐳「いやいや、一通かっこよかったですよ」
🐖「意思が見えた
🐳「めちゃくちゃ押してたし」

結果こそ3着だったが、猛者相手に果敢に挑む姿を責められる者など誰もいなかった。
それでも、どうしても謝る言葉が先に来た。そこもまた、日菜選手の実直さがうかがえる一幕であった。
恐怖と向き合いながらも力強く踏み込んだ果敢な攻め。この思いが無為に帰するほど、麻雀は意地悪ではないと信じたい。

ANC PURPLE BATS +9.3pt


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