現実を踏みしめ、果てしない未来へと手を伸ばせ!~第2期Σリーグ『ANC PURPLE BATS』第2節第2試合Lusyaba選手視点
試合前
各選手の仕上がり具合は?
東家 『風林火にゃん』ねこ武者選手🐱
南家 『ANC PURPLE BATS』Lusyaba選手🖋
西家 『TEAM PANDAaaaZ』笹子ジュン選手🎋
北家 『Pleiades』中神翔平選手👓
前期は『Pleiades』所属、今期は自チームのリーダー。翔くんに成長した姿を見せたいねこ武者選手。
2期連続の参戦、パンダのエサ面前鬼打ち雀士、笹子ジュン選手。
実力と親しみやすい人柄は誰もが知るところ。『Pleiades』リーダー中神翔平プロ。(日菜杯優勝おめでとうございます)
第2試合は、この中に初めてのΣリーグの人がいるというのが逆に不思議なような、顔なじみの面々が揃ったような卓となった。
ところで、登板前に気になるのは各選手の仕上がり具合である。
まず中神プロは11月4日に開催された日菜杯で優勝。『Pleiades』内で日菜選手をめぐる争いが激化していないかは心配なところだが、本人としても会心の結果だったはずである。調子は悪くなさそうだ。
また、『風鈴火にゃん』ねこ武者選手は試合前に鋭い読みを披露していた。
さすがは元チームメイト。見事に『Pleiades』の登板順を当ててみせた。今日のねこ武者選手は冴えているかもしれない。
一方、『TEAM PANDAaaaZ』笹子ジュン選手は……
一時期は雀聖1まで到達してみせた段位戦で苦戦中であった。
しかし、段位戦とリーグ戦は別物。経験豊富な立直ファイターの打ち筋は決して侮れない。
そして、我らがルシャッチはというと……
東空荘でボコボコにされていた。
〇東空荘とは?
ざっくりいうと、25000点を割ると非常に悲しいことになる特殊ルールの東風戦。詳細は下記noteをご覧ください。
🖋「7連敗は……」
私自身は記憶する限りでは経験ないですね。
🖋「4000半荘ぶりくらいにやりましたね」
あんたは経験あんのかよ!!!
🖋「8連敗までは経験ある」
コワイナー
段位戦では昇段手前から転げ落ち、東風荘では傷だらけになり、日菜杯では飛びラスで1回戦敗退。
しかしここまでボロボロだともはや上がり目しかないかもしれない。
第1試合、日菜選手が逆風の中その手にしっかりと握りしめて持ち帰ってきた2着。
これを無駄にはできないぞ。頑張れ鬼打ちダマ懺悔系雀士。
Lusyaba選手とは
知らない方の方が少ないだろうが、礼儀として紹介させていただく。
雀魂玉の間部門打数ランキング15位、鬼打ち勢、そしてΣリーグ広報担当。
X(旧Twitter)でのいいねを押す速度を競わせたら、間違いなくリーグトップクラスである。
他にもnote記事なり、おはよういかなりあんなり、実は既婚者なことなり、Lusyaba選手の特徴を列挙するときりがないが、なかでも……
やはり、彼を語るうえで「懺悔」という言葉は避けられないだろう。
立直に負け続けた時期に影響されて、自然と出来上がってしまった打ち筋。一度固まってしまったスタイルというものは、なかなか矯正できないものである。
もし負けてしまったら。そうひとたび思えてしまうと、現代麻雀において強いはずの立直という役も罠に見えてくる。心の奥にこびりついた恐怖を払拭し、勝負どころで一歩踏み込めるかもまた、Lusyaba選手の試合を見るうえでの注目点であろう。
ちなみに懺悔には派生形もある。
ところで、懺悔という熟語は「懺」も「悔」も「くいる」と読める。結果が欲しいリーグ戦ではあまり出てこない方がよい言葉に見えるが……
その点については既にリーダーからもキレッキレのツッコミが飛んでいた。
過程に悔いることはあるかもしれないが、せめて結果は笑って済ませられるものであってほしい。
Lusyaba選手を待ち構えるチームメイトの手が向かう先は、拍手かハイタッチか、それともビンタか。注目の初登板が、始まった。
対局ハイライト
東1局~ジョークとジンクス
🐖「ジュンさんがもう1シャンテン。純チャンになるまである」
🍵「ですねー」
🦇「ジュンさんだけに?」
🐖「あんさん????」
🎋「立直」
コウモリジョーク炸裂直後に颯爽と笹子選手が立直へ。
🐖「ぼくもそれ思って言わなかったんですよ?w」
🐳「コータさんそういうのどや顔で言ってくれていいんですよ」
🦇「言わないから私がやけどしちゃうのよ!」
洞窟を舞うコウモリのように軽やかな責任転嫁である。
🍵「そういえばコータさんの実況卓はすごいことが起こると聞きました」
🐖「とあるリーグで実況解説を何節かやらせていただいたんですけど、僕が見る卓って役満未遂とか成就率が異様に高いんですよ」
🍵「はぇ~」
🐖「もしかしたら役満が見られるかもしれませんよ、レギュラーシーズンで。ただし誰のかはわかりませんけど」
前期Σリーグでは意外なことに一度も役満は出なかった。果たしてコータ選手が見守る卓でΣリーグ初役満は出るのだろうか。ひそかに今後の楽しみにしておこう。
そんな話をしている間に、山にごっそり残っていた9sを笹子選手がツモあがって東1局は決着。直前にねこ武者選手も9sを掴んでいたが、ぐっとこらえて次局へ繋いだ。
東2局~歴戦の勘
静かな立ち上がりから迎えたLusyaba選手最初の親番。
🐖「ああー!良い!」
急所中の急所、ドラ表示牌のカン5sを引き入れホンイツが見える牌姿に。
副露とくればお手の物。北ポンから発進しホンイツまっしぐら。
🐳「いいよいいよいいよー!」
🍵「ナイスナイス~」
あっという間に1シャンテン。字牌単騎になっても待ちは悪くなさそうなうえ、字牌を先に重ねてしまえば満貫まで見える。
ところが、好事魔多しとはよく言ったものである。
🦇「あっでもこれは、ねこ武者ちゃんが……」
🐱「立直!」
親番で辛抱強くオリたねこ武者選手。お返しだと言わんばかりに立直をかける。
🐳「いや~」
🐖「何ぃ~!?」
🍵「うえぇ~」
🦇「やっぱりね~(索子染めって)わかってて7s切ったから」
このとき、いち早くねこ武者選手の手牌に目を向けていたのは甲森選手だった。これまでの戦いの経験値がそうさせたのかもしれない。
しかし、Lusyaba選手にも聴牌が入る。ここは見た目枚数で發単騎にとった。
実際、この時点で發は3枚とも山にいたのだが……
さすがに三面張の方が強かった。ねこ武者選手が満貫ツモで一歩抜け出す。
東3局~今日の懺悔
東3局、Lusyaba選手の配牌は字牌が多めのなんともいえない配牌。
🐳「なんか役牌重なったら動きやすいんですけど……」
ひげくじら選手のこの言葉が呼び水となったか。
怒涛の勢いで白と中が重なる。七対子の1シャンテンに早変わり。鳴くルートでもトイトイをつければ満貫。一気に勝負手へと早変わりである。
ここから首尾よく5sと南をポンすることに成功し、トイトイ……
にとらず両面を選択。
🐳「これは…冷静っちゃ冷静だけどどうだろう」
トイトイという役はなかなか難儀なものである。2翻つくとはいえ最終的な待ちは多くても4枚。点数を問わずあがることだけを考えるならこの打5pは理解できなくはない。
しかし、そんなLusyaba選手の選択を嘲笑うかのように……
次巡のツモは5p。役牌トイトイドラ1の聴牌が眼前から逃げていった。痛恨にもほどがある。
🦇「Lusyabaさんの懺悔ポイント1たまりました!」
20くらい貯まったらお皿と交換できたりしますか?
さらにLusyaba選手の試練は続く。
中神プロから立直が入り、ほどなくして……
中をツモ。結果論的にはここで満貫ツモの世界線もあったかもしれないが、過ぎたことを言っても仕方ない。自分目線で5p3枚見え、6pは4枚見え。7pの景色は悪くなさそうだ。手詰まった人が切ってくれるかもしれない。
両面聴牌ならあとは押せ押せ!と言いたかったところに怖すぎるドラの2m。
Lusyaba選手はここで打6p。
🐳「いや~冷静!結構打っちゃってもおかしくない」
中神プロの立直に対してはかなり萬子が危なそうに見える。とはいえ自分も両面の聴牌。秒で切ってしまってもおかしくはなさそうだったがここはリスクを冷静に判断し、ぐっとこらえた。
などといっているところにやってくる7pである。
🐖「まあまあまあ」
🦇「後に引きずらなかったらいいね」
🐳「すばらしい」
🍵「なるほど」
🐖「オッケーオッケー」
2mにくっつけてなんとか聴牌に到達。2mをいたずらに切っていたら最悪の放銃となっていたところだった。
満貫の和了逃しに関しては激痛だったが、裏目を引きながらも粘りは見せたと言えるだろう……
と擁護はしてみたがこれはさすがにビンタされてもしょうがないと思った。
一方その頃『TEAM PANDAaaaZ』は……
いろんな意味でこの半荘のハイライトともいえる1局だったが、ここでLusyaba選手直々に耳よりの情報が。
という事で見に行ってみた。(該当部分にタイムスタンプつけておいたので是非ご覧ください)
〇登場人物
相川プロ:🐼
張替プロ:👔
穹憧るか選手:🔪
🎋「南ツモ切り」
🐼「ああーこれ鳴かれるか」
🔪「じゃあ6p……」
🐼👔🔪「「「おお~~~!?」」」
🐼👔「「ホントかあ?w」」
🔪「それはなんか……ピヨピヨの実では?」
👔「相当ピヨピヨの実だなあ」
🔪「うわっ」
🐼「……w(失笑)」
🔪「ビンタ!(*^▽^*)」
🐼「ビ、ビンタwww」
👔「ビンタですこれは」
🔪「これはねー、広報部に在籍している人間として私のビンタを受ける義務がある」
👔「いや~、そんな裏目り方する?w」
🐼「たしかにw」
🔪「そんな日和り方ある?って感じですけどねw」
👔「あんな鳴きしておいて。オタ風の南鳴いといてって感じですね」
穹憧代表、中日が勝った日のようなテンションでウッキウキである。合間合間に挟まる張替プロのストレートもなかなかの火力。
🔪「なんかLusyabaくん返事してくるんだけど広報部に。『あんな5p引かなくてもいいじゃん』じゃないんだよ」
対局に集中しろ。
👔「いやもうビンタですね」
🖋「5p切って聴牌」
👔「ああーまあ……ホントか?」
🐼「聴牌……w」
👔「どんな聴牌だよ」
🔪「あーあーあーあーw」
👔「おかしな話だよ」
🐼「ほんまやで」
以上、満貫あがり逃したねと散々に言われまくっていたLusyaba選手の東3局でした。5p切ったことよりも試合中にチャットしてる方が懺悔案件だと思ったのは私だけでしょうか。
東4局~そう大胆に 魂に火をつけろ
なんやかんやあって迎えた東4局1本場、親の中神プロの手はなんとダブリーチャンス。
🐖「中神さん昨日(日菜杯優勝)力使い果たしたんじゃないの?w」
🍵「まだ止まらないよと」
一方のLusyaba選手の手も整ってはいた。678三色も見える楽しみそうな形ではあったが……
🐖「アッハー」
さすがに配牌1シャンテンの方が速い。早々に親立直が入った。大丈夫かピヨピヨの実の能力者。
🐳「おおかっこいい!」
🍵「まっすぐ!」
親立直の一発目。端牌に甘える事もなく、自分の手牌価値をしっかりと評価してプッシュ。これができるならなんでさっき5p切ったんだ。
とはいえ親リーに対してはなかなかゼンツというわけにもいかない。ツモ7pでいったん迂回。
🐖「放銃したら離されちゃう。この状況で親に押すのも勇気いりますからね」
その後も放銃に気をつけながら手を進めていたところ……
🦇「聴牌ったよ?」
🐳「これ3s単騎ある」
5sは親の中筋。切れそうな牌ではあるがどうするか。
🐳「おおいった、偉い!報われてほしいな~」
🍵「がんばれっ」
6sが立直をかけている2人ともに通っている。3sが脇から出る未来もあったかもしれないが……
さすがに両面の方が強かった。Lusyaba選手が6mを掴み中神プロへの放銃。
🍵「痛い……」
🐳「まあしょうがないね、強気に言った結果なんで」
🐖「まあまあまあ」
続く2本場。
Lusyaba選手は絶好の配牌から早々とツモリ三暗刻の立直にたどり着くが……
🐖「うわっ」
🍵「強い~」
🐳「お強い」
もう1人三暗刻がいた。ねこ武者選手、この日二度目の満貫ツモ。
Lusyaba選手はラス目で南入。手は入っているものの初和了が遠い。反撃の狼煙はいつあがるのか。それとも……
🐳「まだ終わったわけじゃないぞ!」
南2局~覚醒?
南1局は中神プロが笹子選手から満貫をロン和了し、迎えたLusyaba選手二度目の親番。
🐳「ちょっと上下わかれちゃいましたね」
またしても配牌は悪くない。
🐖「おっおっおっ」
🐳「いいよ~」
🦇「良き良き」
🍵「ドキドキ」
🐖「ちょっとラス抜けさせてもろて」
笹子選手から早々に立直が入るが、もはや日和っている場合ではない。
🐳「ここは鬼人のごとく押すしかない。どうせツモられたら終わりなんで」
13巡目、くっつきの1シャンテンから聴牌を入れて執念の追っかけ立直。
笹子選手から5mを打ち取って待望の初和了。
🦇「あがれたことが大きい!」
🍵「こっからこっから」
🐳「これでかい、まじででかい」
続く1本場。笹子選手からまたしても立直が入るが、押し切って發ドラ1を笹子選手から打ち取る。
🦇「押しが光る」
🐳「ノッてきたか?」
そして2本場。
絶好の配牌。遠くに離れたかと思えた上位の背中も、少しずつ見えてきた。
なぜかやたら縦引くも147sの絶好の聴牌に到達。一盃口ドラドラの勝負手が入った笹子選手からまたしても打ち取り……
裏3を乗せて一気にトップ目へ。これがあるから親番は恐ろしい。
🍵「APB初の裏3」
🐳「先を越された;;」
🐖「しかしこれジュンさんかわいそうだな」
(コメント欄:5pで目が覚めた説)
🐳「濃厚だなw」
🐖「縦引き大事だわっつってw」
勢いそのままに朝まで連荘してしまいたい、そんな3本場。
2軒の現物の9pを抱えてカン7s払い。
🐳「急に安全運転始めた」
ここにきてピヨピヨの実の能力が暴走したか。
そしてこのツモである。
🐖「これは寝たわ。5pで起きて7sで寝た」
この局は笹子選手の立直がようやく実り、メンピンドラ1のツモ和了で決着となった。Lusyaba選手、これでなんとねこ武者選手と同点である。
オーラス~近くて遠い
南3局はねこ武者選手が軽く1000点を中神プロからあがり、勝負のオーラス。
立直と言ってあがってしまえば1300点は確定。なりふり構わず前に行きたいところだったが……
ラス目の笹子選手から立直が入ってしまった。
Lusyaba選手はここからなんとかケイテンでの粘りを試みたが……
最後は笹子選手の意地の地上復帰に阻まれた。
🐳「惜しかったは惜しかったけどね~トップまで残り1000点」
1000点。たったの1000点。しかし、その1000点によって、ねこ武者選手とLusyaba選手が獲得したポイントには実に40ポイントの開きが生じた。
麻雀でたらればを言い出したらきりがないが、トップも見える展開だっただけにどこかもったいなさも残る結果ではあった。
とはいえ、チームは4戦連続連対。
試合後
🖋「穴があったら入りたい……」
🐳「何が言う事があれば聞きましょうか」
文字列だけ見るとただの尋問である。
🖋「トイトイ逃しすみませんでした!!!!!」
「「「「wwwwww」」」」
🐳「ナイス連対ですよw」
🍵「でもラス目からの親番の追い上げ見事でした!」
🖋「ですね、……あの……」
🐖「めっちゃ動揺してるwww」
第1試合とは別の意味で、どこか浮足立っていたLusyaba選手であった。
ANC PURPLE BATS +111.2pt
なんだかんだで暫定首位。
おまけ
この記事のタイトルの現実を「リアル」、未来を「あす」と読めてしまった方はLusyaba選手や穹憧るか代表と仲良くなれるかもしれません。
少なくとも東3局の間は聴いていた方がよかったかもしれませんね。
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