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人狼ゲームとアサーション

村に現れた二人のプレーヤー

数ヶ月前に研修の場で、アサーションという言葉を知った。

その考え方は、コミュニケーションについて悩んでいた私の琴線に触れた。
すぐに一冊の本を購入し、読み切った。

そんなアサーションについての考え方を、
人狼ゲームのプレイヤーに例えて話をしてみようと思う。

※人狼ゲームが分からない人も、議論の中で人狼を探し、味方の村人を説得したうえで、多数決で人狼を処刑(吊る)できれば村人が勝てる、という大まかな雰囲気が分かっていれば最低限理解できると思います。

ノン-アサーティブなAさんの場合

ある日、私の村に初めての参加者がやってきた。
落ち着いた装いをしている。

村人を引き、初日最後まで投票を持ち続けたAさんは言う。
「私では決められないから、並べて決戦(全員での再投票)にします」
次の日は一日何も発言しないまま、投票時にぽつりとこう言う。
「皆さんが××さんを処刑するというのなら、私も合わせます」
村が終わった後、気になって感想を聞いてみるとこう答える。
「みなさんすごいです・・・全く議論についていけず、何も分かりませんでした」

果たしてAさんは人狼ゲームを心から楽しめたのだろうかと、進行役(ゲームマスター)をしていた私は思った。
私の嫌な予感が的中したのだろうか、その人がもう人狼会に参加することはなかった。

アグレッシブなBさんの場合

ある日、私の村に初めての参加者がやってきた。
大学生だろうか?オシャレに決めている若者だ。

村人を引いたBさんは初日から高圧的な態度を取る。
「なんで占い師から吊るの?絶対ありえない」
3日目、村の中でも勝負どころといえる状態で
「は?俺を吊る?まじで頭おかしいだろ」
村が終わっても、彼の恨み節が尽きることはない。
「な、俺が言った通りだろ?●●を吊らなかったから負けた」

その日の村の空気は重苦しい雰囲気に支配された。
私はこれ以降、Bさんと一緒に遊ぶのはお断りしようと思った。

私の思う理想の人狼プレイヤー

AさんとBさんの例を挙げたが、皆さんはどのように感じただろうか?
Aさんは、自分が言いたいことを口に出さなかったことで、苦しい思いをしているように私は思うし、
逆にBさんは、他の参加者の意見を抑圧するような物言いをし、自分の意見が通らなければ不満を爆発させているように感じた。

私は、相手の言うことにも耳を傾けつつ、自分の意見も表明できるプレイヤーになりたい。
アサーションとは、簡単に言えばそういったコミュニケーション手法のことである。

具体的な方法としてこういった内容を私は心がけたい。
・人を動かそうとするのでは無く、「私はこうしたい」と伝える
・当たり前、絶対なんてない。さも世間の常識であるかのように言わない
・「なぜ~?」という言葉には反語(否定)的な意味がある。人に対しては「聞かせて/教えてほしい」とお願いする。
・黙認する、最終票を誰かに任せることにも責任を持つ

アサーションについてもっと知りたい方へ

最後に、私が読んだ本のリンクを貼り付けて終わりにする。
この言葉について多くの人に知ってもらえたら嬉しい。

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