見出し画像

開きかけた蕾

小さな蕾みが開きかけていると、
どんな花が咲くのだろうかと気になり、
ましてや蕾みに艶やかな色が垣間見えたりすれば、
なおのこと、早くその蕾みを開かせてしまいたいと想う。

お日様によく当てて、
ほどよく水を与えて、
綺麗になれと囁きかける。

やがてその花が大きく開いた時の感動は、
開きかけた蕾みを見ていれば、さらに深くなるだろう。

まだ咲ききっていない、
いい女であればあるほど、
その開き具合を自ら知らないことが多く、
もっと深い色をつけて、
もっと濃い蜜を出す素養は、
男によって育てられなければならない。

あなたはまだまだそんな開きかけた蕾みで、
それが満開に咲いた時の素晴らしさを予感させるから、
その蕾みにもっともっと栄養と水を注ぎ込みたくなる。

あなたを抱きながら、
綺麗だよと囁きかけると、
不思議なほどにあなたは開いて行って、
そしてその開花の過程を楽しみつつ、
あなたという花が私という栄養と水に
さらに心と体を開いて行くことを待っている。

そして開花しきったとき、
私の持っているものすべてを、あなたに試してみよう。

そのとき、あなたは極上のいい女に成長し、
その美しき花びらの色と、
その花芯の艶やかさと、
芳しき香りにひたながら、
私はその前にひれ伏すことだろう。

私がその麗しい花を満開にさせたのだと自負しながら。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?