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自分の色気の定義

ここ最近色々現実がバタついていて月報が書ける時間がないため、この記事を実質10月の月報としたいと思います。

❖MURRALに挑戦した話

心斎橋パルコで行われていたMURRALのポップアップストアに参戦してきました!


結論から言うと「自分もMURRALを着ることができるんだ!!!」というのが大きな発見でした。

特にこのジャケットがすごいよかった…。シルエットがシャープに見える設計と、どうしてもガチっとなりやすいジャケットというアイテムに遊び心が加えられて、なんともいえない「かわいさ」を感じた。

他にもドレスを何着かチャレンジしたのですが、「あれ。私、着れるの…???」と脳みそがバグっていた。マメクロゴウチを試着したときのあの衝撃と同じような感じ。

今季のコンセプトは「雪景色」とのことで、雪国出身の自分は親近感すら沸いた。

富良野の雪景色や、物理学者中谷宇吉郎氏の「雪は天から送られた手紙である」という言葉、一粒一粒の結晶。23FWコレクションは永遠には続かない儚さをキーワードに展開する。

名もなき場所から深々と降り注ぐ雪
空を覆うまるで灯火のような星空
それは永遠を許されない刹那にも似た光景
だからこそ尊く鮮明な記憶として残る
小さな小さな
それは消えてしまうほどに美しい
どうかこの一瞬があなたの心に刻まれる事を願う

実際に暮らしていると寒さが厳しいとか雪かきがめちゃくちゃ面倒とかはあるけど、雪景色は好き。
あの一面に積もった真っ白な雪が柔らかな太陽の光を反射して、強烈なきらめきを見せてくれるところとか。
雪景色ってなぜか周囲の空気も凛としているというか、音が吸収されているからか音が消えて、自分がその場に立っているとまるで現実の世界とは切り離れているような、そんな不思議な感覚になるんですよね。
冬の空を見上げるとどこからともなく、音もなくふんわりと雪が降りてきて、しんしんと降り積もって気づけば世界を真っ白に変えていく、というのも好き。
冬、というか雪が積もった時の特有のあの冷たくて静かできりっとした空気やにおいも好き。あの空間で深呼吸すると肺がその独特の空気でいっぱいになるのが好き。


私って結構「儚い・繊細・自然(花・雪など…)がモチーフ」が好きでかつ似合うんだな…とこの二つのブランドをチャレンジして感じた。
自然系モチーフが好きなのは前からだけどどっちかというとぺイズリー柄とかそういうエキゾチック系をよく着ていて(前に母と百貨店巡りをしたときにエトロを見た瞬間に「あおちゃんこのブランド好きそう!!」とズバリ当てられて吹いた思い出。親って恐ろしい…)、こういうフェミニン寄りの方向は勝手に「似合わない」と思って選んだことがなかったけど、試着チャレンジをしていくなかで、「自分自身の可能性や方向性」をまだまだ掘り起こしていくことができる、ということを実感する。

ただ個人的に「儚くて繊細で自然をモチーフにした服」はどっちかというと「春の陽気をたっぷり浴びた世界」で着たいな…と思った。
繊細なレースも、生地も、太陽の陽気を浴びてキラキラ輝いているのを見て、「綺麗だよ」ってうっとりしながら、満足しながら身にまといたいな。
冬のコレクションを着て春に想いを馳せる謎の女と化していた。


と、ここまで考えて、前にJJG界隈で話題にあがっていた「色気」についてふと思った。

❖「色気」を考える

自分自身は「色気」というワードとは無関係な人間だと思っている。
「色気がある」と言われたことなんて人生で一度もないし、自分に「色気がある」と思ったこともない。

そもそも「色気」ってなんやねん。

いろ‐け【色気】〘名〙
① 色のぐあい。色加減色合い。また、色がついていること。
※落語・素人茶番(1896)〈四代目橘家円喬〉「御召の御色気にも流行り廃りのありまするもので」

② 性的な雰囲気や感情。
(イ) 性的魅力。また、異性を意識する感情。
※狂歌・狂歌続ますかがみ(1740)「しげらする色気がおむすにつくば山はやまどはして人をのぼらす」
塩原多助一代記(1885)〈三遊亭円朝〉六「未だ三十七といふ年で〈略〉色気(イロケ)沢山(たっぷり)でございます」
(ロ) 特に、女性の存在。女っ気。
浄瑠璃・用明天皇職人鑑(1705)二「色けにかつゑし此嶋なれば」

③ おもしろみ。趣。風情
滑稽本浮世風呂(1809‐13)四「最う直に小さ大屋をいふから色気がねへぜ」

④ あるものに対して持つ欲求興味
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉四「博士論文なんて無趣味な労力はやるまいと思ったら、あれでも矢っ張り色気があるから可笑(をか)しいぢゃないか」

精選版 日本国語大辞典 / コトバンク

個人的に「色気」と聞いてパッと思いつくのは自分の好きなハロプロのパフォーマンスだった。
小田さくら、譜久村聖の「お手本」のようなしっとり匂い立つような、でも下品じゃない「色気」も好きだし
アンジュルムの熱くて肉食系を感じる激しい「色気」も好きだし
Juice=Juiceの上品だけどエネルギッシュな「色気」も好きだし
℃-uteの『人生はSTEP!』は今でもヘビロテするくらいに好きだし…

でもこれらはあくまでも「アイドル(アーティスト)として構築された製品(世界観)としての色気」なので、実生活で見る「色気」とはまた別なんじゃないかな…と思ったり。


で、実生活の中で「色気」を感じる人ってどんな人だろう…と思った時に
真っ先に頭に浮かんだのは、自分が仕事の中で接客してきたご婦人たちの姿だった。

リアル人間のためかなりフェイクを入れてます
一番右の「人生」じゃなくて「全身」の書き間違えです


いわゆる接客業をやっている身ですが、文字通り老若男女のお客様を対応してきました。その中で「憧れ」にも似た「色気」を感じる方って、「自分自身の人生を楽しんで、自分の好きなものを大事にして生きている人たち、そして豊かで余裕がある人たち」だったな…。

もっと言うと「色気」って言葉は世間一般的には辞書で言うと②の「性的魅力」の方で使われることが多いけど、自分が「色気」という言葉で思いつくのは③の「趣」のほうだったんだな、と思った。

堂々と受けて立つ綺麗な姿勢。余裕のあるしぐさ。潔く高貴な佇まい。落ち着いた心地良い声のトーン。言葉と微笑みの間に生まれる心地のいい空間。にじみ出るエレガンス。

(話が逸れるけど、「年相応の格好をしないと」という言葉を聞くことがあるけど、自分がいろんな人と接触した中で各々年齢とか関係なく格好が違うし、何なら高齢の方が全身バキバキのハイブラのスーツで決めてたり、ミニスカートをはいていたり、フェミニンなお洋服を楽しんできていたりするのも珍しくなかったので(地域柄もあるかもしれないけど)、「年相応の服っていったい何なんですか?」と思うし、お客様の言葉を借りると「人生なんて一瞬なんだから好きなものを着ないでいつ着んねん!!」、と私も思う。)


「性的魅力が欲しいか」と言われると正直「いや、いいです…」という感じなんですけど。
「堂々と受けて立つ綺麗な姿勢。余裕のあるしぐさ。潔く高貴な佇まい。落ち着いた心地良い声のトーン。これらの要素が欲しいか?」と言われると秒で「はい!!!!!」と答えます。

自分にとっての「憧れの色気」を身に着けるにはまず「自分の好きなモノ・大切なものを掘り起こして、それらを自信をもって大事にすること」なんじゃないかな…と思った。
その第一歩として今まで自分にとって無関係だと勝手に切り離してきた「儚さ・繊細さ」も積極的に取り入れていったほうがいいな、とも。


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