見出し画像

長かった梅雨が明けて、
ぴかーんっっ
ぎらぎらぎらっと
遅れてきた夏の陽射しが主張する。

海の水はどこまでも澄み渡って、
風は優しくて、
でも日差しはそれでも負けまいと、
もともとない戦いに必死になって勝とうとしてる。

夏は、あたまがぽかーんとしてしまう。
暑すぎて、あんまりよく考えられない。

優しくされても
悲しい場面を見ても
どっちも涙が出そうになるけれど
暑すぎて
流れるはずの涙は届くまえに消えてしまう。

そしたら
どうってことないおかしなことで
吹き出すように笑いが起こって
そしたら
泣きたい気持ちも軽くなった。

夏ってこんなものなのかも。
短いし。
濃いし。
あたまが空っぽになったころには
もう秋風が吹いてくるから。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?